「森林フェスタ2012に参加する(前篇)」第161回サルシカ隊がいく

投稿日: 2012年11月06日(火)10:12

写真/松原 豊 文/奥田裕久

2012年、怒涛の10月。
その幕開けは、この三重県主催のイベントからであった。

「みえ森林フェスタ2012」。
森の恵みや木に触れながら森と人のつながりを感じてもらい、森林、自然のはたらきや大切さ、林業の役割、木材利用の意義についての理解を深め、またイベント参加者が交流を深めるための・・・
ああもう!
なんでお役所の書類はこんなに堅苦しいのだ。
まあつまり森林に親しむきっかけづくりのイベントである(笑)。
林業や木材などに関わる60の企業や団体が出展するという。

夏に入る前。
県の担当者から連絡があって、このイベントに出てほしい、と打診があった。
ワタクシたちサルシカ隊は、確かに三重の海、山、川で遊ばせていただいている。
が、環境保全グループでもないし、三重の木を使ってナニかを作っているわけでもない。
完全場違いではないか。
あっちいけコノヤロと他のみんなにいじめられるんではないか。
などと心配しつつ尻込みしてると、「だってツリーハウスもつくったじゃないですか、大丈夫大丈夫!」と、半ばゴーインに、なにが大丈夫なのかわからないまま参加することになったのであった。

果たして10月13日の土曜日。
今年のイベント会場である伊勢二見の安土桃山文化村に、サルシカ隊の面々が結集した。

ここは「戦国時代村」と呼ばれていたことがあったような気がするし、「ちょんまげワールド」と名乗っていたこともあるように思う。
関東方面の人にわかりやすく言うと、つまりは「日光江戸村」の三重県バージョンである。

実はワタクシは一度もここに足を踏み入れたことがなく、もうここに入場するだけでワクワクだった。
めずらしく写真師マツバラも初めてで、園内の様子を目にするや、

「村や村や村や~!! わ~~~っ!!」

と叫んでシャッターを切り出した。
彼は「村の記憶」という写真集を出した男で、「村」という言葉にめっぽう弱い。
が、彼が撮影したものは、すべて記憶となって消えていく・・・という説があって、彼に撮られるのもそれなりの覚悟が必要なのだ。

「うーん、ここも『村の記憶』として撮っておいた方がええみたいやな」

写真師はシャレにならないことを言う。

さて、森林のイベントで、ワレワレが何をするのか。
それは上の写真を見ていただければ一目瞭然であろう。

エヘン。
三重の木をつかったカホンをつくるワークショップと、
三重の木をつかった鼻笛の販売と教室!

ほんでもって、サルシカ新隊員の石黒さんが製造する「にじいろ製造機」の販売!
音楽と虹で三重の森を彩ろうではないかという作戦なのだ。
いつも泥と汗にまみれているサルシカも、やるときはやるのだ! ワハハハ。

この企画に着地したのは、たまたま鼻笛奏者のモスリンさん(写真上で演奏している人ね)がたまたまこの時期に三重に来ていたことが大きかった。
そしてカホンづくりワークショップを続けている大工のT橋(黒板に描いている人ね)の参加も決まり、とんとん拍子で企画は決まったのであった。

今回の参加者を紹介しよう。

写真左上、津市NPOサポートセンターから研修生として片山、黒石の2名が「池澤湯の銭湯企画」に続いて参加。ゲンキに働く若手がいると、おじさんはとても助かるのだ(笑)。
写真右上、写真師マツバラと、にじいろ製造機の石黒さん。
写真左下、ライターのナオちゃんもスタッフとして参加。特に今回は会場の下見や調整などの事務的作業もしてくれた。
写真右下、めぐーとYUKOさん。赤ちゃんがいると雰囲気がなごむ。

というわけで、参加者を改めて列記すると、
ハナブエニスト・モスリンさん、大工のT橋、写真師マツバラ、ナオちゃん、スズキックス、M子、エロンとYUKO夫妻、石黒さんとめぐー夫妻、研修生の片山さんと黒石さん、途中参加のやまぴー、ちこっと参加の日本鼻笛協会伊勢友の会さとう会長というメンバーであった。

ワレワレに割り振られたブースは、大きな建物をそのまままるごとひとつ。
それはありがたく使いやすいのだが、いかんせん場所が悪い。
奥の方の、しかも他の建物のカゲにある。

ナオちゃんの下見によってその場所は把握していたので、ワレワレはある作戦に出た。
そう、サルシカ・チンドン作戦である(笑)。
つまりはブースの外で鼻笛やカホンなどをガンガン演奏しちゃって、音でお客さんを吸い寄せいようという作戦である。

これが見事にあたった。
モスリンさんの澄んだ鼻笛の音は、離れた表通りまで響く。
鼻笛の不思議な音色に誘われて、ぞくぞくと人が流れてくるのだ。

カホンづくりワークショップも盛況であった。
予約である程度の数は把握していたけれど、同じ時間にドドッとくることもあり大騒ぎ。
研修生の片山さん、黒石さんが即席インストラクターとなってがんばってくれた。

音楽を演奏しているとお客さんは来るが、休むとすぐ途絶える。
モスリンさんが鼻笛教室をやっている間は、パーカッションニストのエロンがつなぐ。
途中、鼻笛とのセッションもあり、会場を賑わせたのであった。

それにしても鼻笛パワーはすごい。
モスリンさんが鼻笛を演奏していると、鼻笛はどんどん売れた。
で、モスリンさんがトイレに行ったり、お昼を食べにいくと、売り上げはピタリと止まるのだ(笑)。

ところで。
モスリンさんやエロンは演奏で忙しいし、
M子やナオちゃんは鼻笛の販売で忙しい。
石黒さんとめぐーは「にじいろ製造機」につきっきりだし、
大工のT橋と研修生はカホンづくりに追われている。

ヒマなのは隊長のワタクシとスズキックス。
開店準備のための力仕事が終わったら、なーんもすることがない。

で、写真師マツバラを連れて、会場めぐりをすることに(笑)。

写真左上:「隊長!ふたりっきりで活動するなんて初めてですね!うふ」などと気持ち悪いことをいうスズキックスを連れて。
写真右上:津市美杉の三浦林商のブースを見つけて乱入。これがきっかけで秘密基地の木材を提供してもらう。
写真左下:手伝いと演奏にきてくれた濱口恵太君と。
写真右下:メイン会場のライブの音声担当は、なんと津あけぼの座の山中隊員だった!(笑)

写真左:コマ回しに挑戦するが、あえなく失敗。
写真右:昼食前、試食のあるところばかり狙う二人。

写真左上:同心を発見、相手の刀を抜いて斬りかかる!(笑)
写真左下:他人のところのライブに闖入。
写真右:こやつはモッコロ? キッコロだっけか(笑)

屋内ブースへと入る。

写真左上:MORI COFFEEさん。ここのこだわりコーヒー抜群に美味しかった!!!
写真右上:NAGIを発行している月兎舎。発行人の吉川さんがいないうちに乗っ取る(笑)
写真左下:熊野の木花堂さん。現金強奪をもくろむ隊長!
写真右下:津市美里町の木工家具製作を行うイフウ工房

写真左上:県立博物館の館長さん、スタッフのみなさんと。
写真右上:横浜ゴムのみなさんと。
写真下:サルシカ隊の、もりやん、まさやん、ヨッシー発見! が、彼らはサルシカブースではなく、薪ストーブのチムニーのブースで楽しんでいる!(怒)

写真左上:この日は司会の仕事に来ていたサニーサイドゴスペルクラブの「こにたん」と。
写真右上:野原工房げんき村の鳥田さんと。
写真左下:美里農産物加工組合のみなさんと。
写真右下:夢古道おわせの伊東さんやインストラクターのみなさんと。

写真左上:つまみぐいしまくりの隊長とスズキックス。
写真右上:こさやん家族も来てくれた。さりげなく奥さんの肩を抱く隊長(笑)。
写真左下:やまぴー隊員が津名物の蜂蜜まんじゅうを持って応援にやってきてくれる。
写真右下:地震体験車・・・誰も乗る人がいなかったのでトップバッターで乗った(笑)。

うーむ。
いったい、このレポートはなんなのであろうか。

なんともまとまりなく後編に続くのであるが、その前に研修生のレポートを1本掲載するのだ(笑)。


【職人魂に火が付く?の巻】・・・津市NPOサポートセンター 黒石

こんにちは。
津市NPOサポートセンターの黒石です。
サルシカの、記事に登場するのは今回2回目となりました。
何と言うのでしょうか。私のような、どこの馬の骨か分からない者を、今回も受け入れてくださって。。。。。代表の奥田様は何とお心の広いお方なのでしょうか?
「か、感謝しておりますっ!!何でも仰せの通りに~…..」

さて、10月13日(土)、伊勢安土桃山文化村にて行われたみえ森林フェスタ2012に同センターのスタッフの片山さんと共に参加してきました。

イベントでは、何とサルシカさんのブースにて“カホン”と呼ばれる打楽器作りを担当しました。カホン作りについては、プロの職人さんである「T橋さん」にその作り方を指導していただき、見よう見まねで私も作りました。

「さぁ、大変だ!」お客様がわんさかわんさかと、来るわ来るわ。
お客さんA「わぁ~すごーい!こんにちは。私にもカホンの作り方教えてください。」
その後ろにいたお客さんB「あ、私にも!」
黒石「あ、こんにちは。カホンね…カホンの作り方ね…あ、はい…」
最初はちょっとまぁ、こんな感じでぎこちなかったのが、だんだんカホン作りに慣れてきたら、楽しくて、楽しくて!

板にくぎを打つ、やすりをかける、かんなをかける…自分の中に眠っていた職人魂が目を覚ましたようで、時間を忘れて無心でやっておりました。

サルシカさんの研修では、いつも普段体験できないような経験をさせていただいております。
そして、今日も“かけがえのない人生の1ページ”となりました。

サルシカさん、T橋さん、ありがとうございました。

後篇につづく