写真/フォトグラファー加納(加納準) 写真師マツバラ(松原豊) ウッディ中谷(中谷兼敏)
文/サルシカ隊長(奥田裕久)
はははははははは!
あまりの雨の凄さにみんな笑うしかなかった。
大雨警報が出たっておかしくない降り方であった。
サルシカ秘密基地最終建造プロジェクト2日目。
巨大なウッドデッキの制作に入っていた。
中央部分から先にデッキを貼り、そして左右2チームに分かれて作業することに。
奥行きは6メートルほどなので、5名がそれぞれに一列に並び、釘やネジで板を固定していく。
残った人は、床材をどんどん運び込んできて、5人の前へと並べていく。
これは効率的だった。
動きに無駄がなく、流れ作業的に進んでいく。
ウッドデッキの隙間もこのように整えて。
最初こそあちこちで失敗があったが、「うう」とか「ああ」の声も減っていく。
11時を回った頃、本日のお昼ごはんが届く。
写真右は、あの軽トラの「いとう君」を隊長にプレゼントした、人間の伊藤君。
彼は大規模に農業を展開して、ライスセンターいとうという会社も経営しているが、しかも最近になってインドカレーのお店を買って経営もはじめたのだ。
鈴鹿の「インド村」白子店。
で、今回、彼にわがままを言って、インドカレー40人前を差し入れてもらったのだ。
到着したカレーはただちにストーブにのせられて温められる。
先週採ってきた黒豆も茹で上がったようだ。
食べ物の匂いがみんなの鼻腔をくすぐる。
あとは、これらのすばらしい食事を食べるための場所をつくるだけだ!!
ここからのみんなのスピードはすごかった。
息の合い方は恐ろしいほどだった。
もうすでに言葉なんぞは必要なく、互いの目を見合って作業が進んだ。
(ここでいい・・・?)
(もっと奥・・・)
(こんな感じ・・・?)
(そう優しく・・・)
(いくよ・・・)
(ええ・・・)
そしてトンカン、トンカン、トンカンカンなのだ!(笑)
見よ、この凄まじい勢いとクオリティを!!
見る見る間にメインステージのウッドデッキは完成したのである!!
その瞬間を待っていたかのように女性チームが走った。
雨の中、ごはんを濡らさぬよう、カレーをこぼさぬよう、必死の形相で走った(笑)。
「食事よ~、カレーよ~、お昼ごはんよ~」
女性たちは叫んだ。
気遣いの男スズキックスは、すぐさまお茶の配給に回る。
働き過ぎたムネちゃんは放心して動けないようであった。
そしてカレーがどんどんと盛られていく。
ご覧あれ!!
伊藤君のところのインドカレーのルー。
キヨちゃん隊長代行に提供してもらったコメ(ごはん)。
そして一色さん&元町さんの道瀬珈琲の野菜・・・。
その3つの優しさが交じり合った、愛のサルシカ・インドカレーである(笑)。
メシだメシだあ!
みんな出来たばっかりのウッドデッキにどかん腰を下ろした。
デッキはびしょびしょだが、どうせワレワレもびしょびしょなのだ。
かまうものか。
隊長も食う。
でこさんも食う。
かっちゃんも食う。
スズキックスも食う。
大山さんもやまきの大将も食う。
みんなお代りを連発した。
うまいし、
動き回っているので腹が減ってたまらんのだ。
ちょっと一休み・・・と思っていたら、雑誌「Kalas」の西屋氏がすかさず近寄ってきて取材。
うーむ、どうやらこのスキを狙っていたに違いない。
取材していただけるのはありがたい話だし、きのうは作業も手伝っていってくれたのでムゲにはできぬ。
「奥田さん、秘密基地って言ってますけど・・・Facebookで場所も公開されてるし、全然秘密じゃありませんね」
「あー、うー」
「宴会やお昼ごはんに力が入りすぎてるような気がしますが、どうなんでしょうか」
「あー、うー」
「この秘密基地ができたら何に使うんですか?」
「ラブホテル」
最後にギャグをぶちかましてやったら、西屋のヤロウはそのまま書きやがった(笑)。
でも言ったのは事実なので文句は言えないのだ。
kalasを読んだみなさん、ラブホテルは冗談ですからね~!!(笑)
昼めし時間、約30分。
憩いの時間は終わった・・・。
さあまた雨の中に繰り出し、泥に塗れるのだ!!
サルシカ秘密基地最終建造プロジェクト、2日目の午後がはじまる・・・・!!!
〈次回へつづく〉