めぐみごはん第11回「自然薯づくし・・・微妙」

投稿日: 2012年11月28日(水)09:26

こんにちは。
超久々の『めぐみごはん』です。
なんと1年ぶりです。
サボっていたワケではないのですが、何というか『めぐみ×イベント』が重なってしまい、それを単体で書けなかったり・・・。
『鮎×ペルセウス流星群鑑賞会』みたいな感じですよ!
他にも、厚かましくも毎年いただいている栗が、今年は台風で全部ダメになってしまったり・・・。
いろいろあったんですよ。

そして1年ぶりの『めぐみごはん』はこちら!
と言ってもわからない方も多いでしょう。
私が愛する割烹『やまき』の大将、やまちゃんが自然薯を掘り、美里の奥チベットと言われるM子の自宅まで持ってきて下さったのです!

「最近、隊長は忙しいで、掘りに行けへんやろな~、と思ってな」

めちゃめちゃ嬉しいです!!
やまちゃんありがとう!!!

それにしても味わいがあるというか、民話っぽいというか・・・本当に『日本昔ばなし』に登場しそうな包み方です。

そして自然薯本体!
この、曲がり具合が、まさに『野生の自然薯』!という貫禄。
きっと掘るのも大変だったでしょうに・・・掘っている姿が目に浮かぶようです。

それはさておき、自然薯の下拵え。
かなり複雑な形態をしているので、泥を落とすのにも一苦労。
自然薯の味を殺さないよう、ヒゲをコンロの火で焼き切り、なるべく皮を剥かず、タワシでこすり洗いをします。
夫が洗い、妻が摩り下ろす・・・滅多にない、夫婦の共同作業です。
ちなみにM子は、自然薯にそのまま触れると手がかぶれまくるので、ゴム手袋をはめています。
肌の弱い人は気をつけて下さいね。

まずは『自然薯の磯辺揚げ』!
これは家族全員大好物!
自然薯は火が通るともうムッチムチ!

つくり方は簡単!
すりおろした自然薯を海苔のうえに載せて、くるりと巻いて油に投入!
以上!(笑)

「弾力がある」なんてもんじゃなく、歯を押し返してくるほどです!
力強い土の香りと、滋味深い味わい・・・そこにへ油がコッテリ感を与え、磯の香りが。
岩塩をちょんちょんと付けていただくと、うっとりするほどです。

自然薯の吸い物。
こちらも、自然薯の鄙びた味わいを、じっくり楽しめる一品。
ちゃんとお出汁を引くと、美味しさ倍増です。
もちろん、お味噌汁に落としても美味しいですよ!

こちらもつくりかたは簡単。
吸い物をつくってそこにすりおろした自然薯をどぼん。
以上(笑)。

しかし、一番美味しい食べ方は、なんといってもこの『自然薯のお刺身』。
粘りを切るため、一旦水に放ち、わさび醤油でいただく・・・のですが。

かなり奥まで、土が入り込んでいたようで、時々「ジャリッ」と。
実は磯辺揚げや吸い物でも、若干気になっていたのですが、生だとやはりかなり気になります。

うまく砂抜きのできていないアサリを食べているかのようです。
相当気になります。
さらにいうと、色もどうにも黒い。
やまちゃんが作るのとは、雲泥の差です。
うう~む。

とうとう夫が、
「残っている自然薯で、ジャリ感がなくて白いのを作る!」と。

ピーラーを使って皮を剥き、どうしても取れない節の奥の土は、包丁でえぐり取る!!

そしてできたのが、この真っ白なとろろ!
早速水に浮かべます。

雪よりもさらに白いです!
美しい!

が。

今度はお上品・・・というか、何というのでしょ、自然薯ならではの力強い味わいが抜けてしまったというか。
粘りも弱くなってしまい、箸で持ち上げられなくなってしまいました。

うーん・・・。
今回は、何とも締まりのない結末となってしまいました。
おそらく、下拵えの仕方が両極端すぎたんですね。
皮は残しつつ、節の土部分を丁寧に取り除けば良かったのかもしれません。

まあ、こういうこともあるさ!
しかし、何だかんだ言っていますが、美味しかったのでよしとしましょ。

そして次回はこの教訓を踏まえ、適度な下拵えで、美しさと滋味深さが一体化した『とろろ』を目指します!