休耕地を利用してのコメづくり、その第2回である。
2013年4月上旬に行われた田起こし(田んぼを耕す)は、サルシカ副隊長のキヨちゃんと隊長のワタクシの2人によって行われた。
機械の力を借りたこともあって1時間ちょっとで終了し、ワハハハと笑顔のスタートであったのだ。
それから2週間後。
2013年4月13日の土曜日。
その日はまばゆいばかりの晴天であった。
田んぼに水を入れる前に、畦の補修と、水路の掃除が必要である、とキヨちゃんから連絡がきた。
今回は人力中心なので、サルシカ隊に緊急招集をかける。
前日の夜の呼びかけであったにもかかわらず、美里在住のもやし石黒と、やまぴーが参加してくれた。
あともうひとり、2時間遅れて大堀ひろし隊員もやってきてくれたが、遅かったので写真はないのだ(笑)。
まずは水路の掃除。
溜まった土や落ち葉をクワやスコップで取り除いていく。
わずか2枚の田んぼだから、大した長さではないのだが、普段クワとか持たないワレワレは数分で腰が痛くなる。
ハアハア息があがり、汗が流れてくる。
水路にはたくさんのアマガエルがいて、ごめんねごめんね、と言いつつ、土や落ち葉といっしょに外に出ていただく。
続いて水門の補修。
水路から田んぼに水を入れるところをである。
このあたり(三重県津市美里町)では水門のことを「ミト」という。水戸と書くのであろうか。
水戸であれば、全国的な言葉のような気もするが、どうなのか。
知っている人は教えてほしい。
上と下から、棒などでつつき、詰まっている土を取り除く。
「おおお、貫通!貫通!」やまぴーが調子にのって激しく棒を抜き差しすると、「ミトが壊れる!」とキヨちゃんに怒られる。
ちなみに言っておくと、ふたりは40代、50代である(笑)。
これがミト。
なんとプラスチック製なのね。
これで田んぼに入れる水の量を調整するのである。
ところで。
先日起こした田には、たくさんの足跡が。
シカである。
理由はわからんが、シカのやつらはワレワレの田んぼを意味もなく歩きまわり、足あとだらけにしやがったのだ。
ご近所の田んぼを見てみると、キレイなまま。
なぜだろうとあたりを見回すと、ワレワレの田んぼにだけ電柵(害獣を防ぐための電気柵)がないのだ。
他の田んぼはすべて電柵で囲まれているのに、ワレワレのところだけないから、シカさんたちに「どうぞどうぞ」と言っているようなもんである。
まさにシカの通り道になっているのだ。
これはいかぬ!
至急、害獣対策を講じることになった。
が、ワレワレは営農組合に入っているわけではないので、対策の補助金等も受けられない。
自分たちでやるしかないのだ。
うーむ。
いろいろと問題があるのだ。
続いて畦の補修に入る。
田起こしはしていたものの、数年コメをつくっていなかった田んぼなので、畦がなくなってしまっている部分があった。
クワとスコップで田んぼの土を起こして畦をつくる。
これが重労働。
汗がボタボタ落ちる。
山をつくり、踏み固め、スコップで叩いて形を整える。
田んぼはトラクターなどで耕すと、四隅に土がたまる。
そうすると、高さが均等でなくなり、隅は水に浸らないことになる。
で、それをどうするかというと、これも人力対応である。
四隅の土を真ん中に放り投げる。
これも重労働。
汗がボタボタ、ボタボタ。
四隅の土を真ん中に放り投げたら、トラクターの登場だ。
2回めの田起こし。
こうして2時間半ほどの作業を終えた。
畦で飲む冷たいお茶はおいしい。
遠くに散りはじめの山桜がみえた。
さあ、次回は水入れ、そして田植えだ!