第5回「雑賀一家、三重県を横断!!伊勢西国~三重四国八十八ヶ所霊場巡礼中!」の巻

投稿日: 2013年05月28日(火)06:53

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写真・イラスト・文/雑賀朱理

キャンピングカーショップ「AtoZ」さんから「GW明けには納車出来ると思いますぅ~!」なんて連絡を頂いてから、約1ヶ月・・・
「5月24日にキャンカーを積んだ船便が到着するので、27日には納車出来ます!」との事。
なので、まだ代車の旅・・・
放浪記というより、巡礼記と言うべきか・・・(汗)

実はですね、私、今「伊勢西国三十三ヶ所観音霊場」と「三重四国八十八ヶ所霊場」を巡礼&お遍路している最中であります!
三重県には、四国にある「四国八十八ヶ所霊場」、関西地方にある「西国三十三ヶ所観音霊場」を模した霊場巡りがあるんですが、それを巡って、御朱印を集めてるんです。
最近では、御朱印を集めて功徳を積めば、天国へ行ける!とか、願い事が叶う、病気が治る・・・みたいな事を言われておりまして、開運の手段として、かなりブームになっているみたいです。

名前に“伊勢”とか“三重”って付くくらいだから・・・霊場巡りをしたら、三重県の色~んな所へ行けるし、当てもなく、ぶらぶらと三重県内を移動してるだけじゃ(ガソリンが)勿体無いし~!!・・・なんて、考えたりして。
どうせなら「三重県を巡ったんやでっ!」と証拠になるモノがあっても良いかな?と、三重県内に点在するお寺を巡り、御朱印集めをしている次第です(←まぁ、他にも理由はありますが・・・汗)

でも、三重県は広く・・・お寺の数も膨大なんで、巡礼を初めてから早3年になりますが・・・未だに満願出来ていないっていう(汗)
そろそろ気合い入れていかないと!!という事で、早速巡礼に出発~!

ちなみに、白衣に菅笠、金剛杖をつき・・・という本格的な格好では巡っておりませんので、あしからず(苦笑)

神宮寺

さて、この「三重四国八十八ヶ所霊場」・・・
今回訪れたのは、多気町丹生にある「神宮寺」。
元々この地にあった小さなお寺を、かの有名な僧・弘法大師空海が「庶民の苦悩を救わん」為に中興したと言われる、「女人高野」と呼ばれたお寺です。
西国薬師四十九霊場、東海三十六不動尊霊場の札所にも指定されている、知る人ぞ知る古刹。
地元の方には「丹生の大師さん」として親しまれているお寺です。
高野山では女の人の参拝が許されていなかったのに対し、こちらのお寺では自由にお参りに出来た為、「女人高野」とも呼ばれていたそうです。
小さい頃から父に連れられて参拝に来ていたのに、こ~んなに歴史のあるお寺だと知ったのは、霊場巡りを始めた、つい3年前(汗)

回廊

外敵防護の為に作られた、三重県ではこのお寺のみに残ると言われる回廊を始め、「本堂」「大師堂」「護摩殿」「客殿」「仁王門」と、建造物の殆どが町指定の文化財に指定されているという事実を聞けば、このお寺がどれだけ素晴らしいか・・・お分かり頂けるかと思います。

そんなお寺の中で、私が一番注目したいのは「大師堂」。
安置されているのは、厄年である42歳の自分の姿をお大師様自ら刻んだと伝えられている像。
こちらのご本尊様なんですが・・・
かなり霊験あらたかと言われているんです!

大師堂

何でも、このお寺は、かつて何度も兵火に見舞われ、1584年の三瀬左京の乱では、伽藍の殆どが焼失してしまったそうなんですが・・・
このお大師様の像だけは、燃えさかる炎の中から救い出された、という・・・まるで、目には見えない力を持っているのではないかと思わせるような、そんな不思議な物語が語り伝えられているのです。
そのせいでしょうか?
このお大師様の像を参拝する方が、後を絶たないのだとか。
それを物語るように、大師堂の壁には、色んな企業の方の名刺が挟まってました。
これは、ご利益ありありパワーを感じずにはいられませんよ!
私もしっかり手を合わせて、お経を唱えて参りました♪

知ってます?
「般若心経」がお守り的な意味合いで古くから唱えられて来た事は、多くの方もご存じだと思いますが、仏様の前で唱える「ご真言
(←仏様の種類によって色々なご真言があります)というのはとっても清らかな祈りの言葉で、その言葉を口にする事によって、悪い状況を好転させられるんだそうな。

御朱印

そうやって、頂いた御朱印がこれ!
墨書きの黒と、印の朱色のコントラストが、何ともいえず綺麗でしょ??
これに魅せられて、集める方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今は、参拝記念のスタンプラリーのような感覚で頂いていかれる方も多いみたいですが、元々は、お寺に写経を納めた証として頂いていたのが、御朱印の始まりです。
こちらは、客殿横の寺務所で頂きます。
全ての札所がそうなんですが、御朱印を書いて頂くのに300円が必要です。
三重四国八十八ヶ所霊場には、あらかじめ墨書きが印刷されている専用の御朱印帳(800円くらいだったかな?)が販売されていますので、もし、そちらに朱印を頂く場合は200円。
私のように、白紙の御朱印帳を持ち込んだ場合は300円になりますので、ご注意。
あ、そうそう。
こちらのお寺の仁王門なんですが・・・

ハート

何と!
290年前に作られたこの仁王門に、何とハートの形をした石が埋まっているんですね~!!
無事、探して見つける事が出来たら・・・
恋愛成就とか・・・?
もしかしたら、お大師様パワーで良い事があるかもしれませんので、是非探してみて下さい~!!!
なお、6月15日の土曜日には、弘法大師様が813年にこの地を訪れてから、ちょうど1200年経つという事で、降誕会を行うと共に、普段は非公開の「弘法大師自画像」と、このお寺の開祖である「勤操大徳御影」を特別開帳(9時半~15時)されるそうです♪
これは行かねばなりますまい~!!!

[googlemap lat=”34.478495″ lng=”136.492735″ align=”undefined” width=”400px” height=”300px” zoom=”15″ type=”G_NORMAL_MAP”]三重県多気郡多気町丹生3997[/googlemap]

「丹生山 神宮寺」
多気郡多気町丹生3997
0598-49-3001
「三重四国八十八ヶ所霊場」HP http://www.mieshikoku88.net/index.html

さて、次に立ち寄った所は・・・
神宮寺の向かい側にある、このお店。
「ふれあいの館」。

ふれあい

地元の物産や野菜などを販売や、日替わりシェフによるランチを提供している「サラダボール」さんが入っているお店なんですが、そこで・・・
これを頂いて来ました♪
今、三重県で開催している“三重県観光キャンペーン「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」”というモノなんですが、県内にある「みえ旅案内所」を巡り、スタンプを集めると、三重県の特産品が当たる抽選に応募出来るというのです!!!
それに、どーしても参加したくて、スタンプの台紙&応募券でもある、このパスポートを頂いて来た訳でして・・・(汗)
だってねぇ・・・三重県の特産品と言われれば、参加しない訳にはいかないじゃないですか!!
(特産品が何かは不明ですが)欲しいんだもんっっっ!!
・・・なので、早速パスポートを頂いて来ました♪
そして、このお店で、初スタンプGETぉぉ~!!!ありがとうございましたっっっ!
ファーストステージでは、とりあえず3ヶ所分のスタンプを貰う事が出来たら、次のセカンドステージへ進めるらしいので・・・
頑張りたいと思います♪

「ふれあいの館」
多気郡多気町丹生4894
0598-49-4005
9時~18時
火曜定休日(*営業時間に関しては直接お店へご確認下さい)

>>サラダボールさんのリンクはこちら!

☞ちょっと寄り道

この「神宮寺」の近く・・・もう少し山の中へ入って行った所に「丹生水銀鉱跡」があります。

水銀坑

奈良の東大寺の大仏が建立される際には、ここの水銀が使われたり、「伊勢白粉(おしろい)」の材料として珍重された、とっても有名な、この「丹生水銀」。
やがて水銀により健康被害や公害が明るみになり、需要もなくなってしまい、閉山となってしまいましたが、現在は観光用の施設として整備され、公開されています。
生憎、鉱山のトンネルの中へは入れませんが・・・入れたとしても、とにかく鬱蒼と静まり返った、超山深い森の奥の奥なので・・・入る勇気は、微塵も湧いて来ません(汗)
見学に行かれるなら、大勢で行かれる事お勧めします(苦笑)

丹生郵便局から、「せいわの里 まめや」に続く道路(←丹生水銀鉱跡の看板有り)をひたすら真っ直ぐ進むと、左手に大きな広場があり、看板が出ています。
また、山中には、あちらこちらに、ぽっかりと口を開いた鉱山の跡が今でも残っていますので、小さいお子さんはご注意下さいね~。
でも、夏休みとかの自由研究などの課題にはちょうど良いかも~なんて(汗)
大勢で、ワイワイしながら訪れてみて下さい(←これ重要・・・)

「丹生水銀鉱山跡」
多気郡多気町丹生の山中
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さて・・・
次に紹介するのは、同じく多気町にある「金剛座寺」。

金剛座寺

こちらは、伊勢西国三十三ヶ所観音霊場の札所です。
伊勢西国の宣伝用ポスターに載っている観音様は、こちらのお寺のご本尊様なんです。それくらい歴史のある如意輪観音様なんですね~。
ちなみに、本堂は、何と、多気町最古の建造物だとか(汗)
歴史有り過ぎです・・・(苦笑)

お寺を開いたのは、歴史の教科書でも見た事があると思いますが、あの藤原不比等(諸説有り)。
それゆえ、藤原家の血縁者である西行もこの辺りを訪れており、金剛座寺のご詠歌には、彼の詠んだ歌が使われています。
かつては、伊勢西国霊場の札所として賑わい、参拝者も沢山訪れるような、そんな歴史あるお寺だったようですが、先代の住職様が亡くなってからは寺を管理する人も無く、荒廃し・・・住職の居ない時代が長く続きました。

ですが、今の住職様が「心の憩いの場所を戻したい」という事で、廃寺になっていたこのお寺に来られてからは、新客殿の落成、「歴史の道」「神坂展望台」の設置、まちかど博物館の開設などなど・・・昔のように、このお寺に参拝者が訪れてくれるようにと復興整備に力を尽くされ、現在に至ります。
境内の至る所に貼られた手作りの案内札が、住職様の人柄を物語っているようにも感じられて、結構好きなお寺の一つでもあります。
さて、こちらの御朱印ですが・・・

御朱印所

本堂脇にあるこちらで、自分で押す事になります。
こうやって専用の場所が作ってあるのは、非常に珍しいパターンです(苦笑)
中には、本堂とか寺務所の隅っこに、ただ箱に入れられて置いてあるだけ・・・というのが殆どなんですが。
これも、このお寺の住職様の人柄ゆえかもしれません。
もちろん、住職様がいらっしゃるお寺では、住職様(もしくはお寺の方)がきちんと自らの手で朱印を押して下さいますよ!!!(汗)
でも、ごく稀に、住職様が元々居ないお寺とか・・・住職様が多忙で留守がちだというお寺には、自分で押せるよう、このように朱印があらかじめ用意されておりますので、自分で専用の納経帳へ押して頂きます!

伊勢西国観音霊場の専用納経帳(←三重四国霊場の納経帳も)は、あらかじめ墨書きの部分だけが書き込まれているので、朱印を押すだけでOKなんですよ~!
ちょっとだけ、お坊さんになったような気分になるので、楽しいかもしれません(笑)
御朱印代ですが、伊勢西国観音霊場は、どこのお寺も一律300円。
お賽銭箱や、専用の箱に入れて下さいね♪

塔

また、お寺の境内でよく目にするかと思いますが、これは「宝篋印塔」というモノです。
仏塔の一種なんですが、こちらの宝篋印塔・・・拝むと、一切の罪障が消滅し、長寿を得るんだとか!?
信じるか信じないかは、あなた次第です(苦笑)

他にも・・・
かなり大きな夫婦楠、平賀源内がポルトガルから持って帰ったとされているホルトの木、西行が歌に詠んだとされる地主桜、三百年以上の歴史を持つ鐘楼・・・そして、お釈迦様が悟りを開いたと伝えられているあの菩提樹も植えられていて・・・見所は満載です。
ちなみに、寺名にもなっている「金剛座」は、“菩提樹の地”という意味なんだそうです。
う~ん、奥が深い・・・
このお寺の縁起に関しては、あまりに長過ぎますので省かせて頂きますが(汗)

仏教の歴史は、日本の歴史・・・お寺の事を色々細かく調べて行くと、様々な歴史的案件に辿り着きますので、非常に興味深いですよね~。
歴史大好きなので、そういう理由もあって、色々お寺を巡っている訳ですが・・・
子供達には、ただただ退屈なだけの世界のようで(汗)
理解してもらえるには、もうちょっと時間がかかりそうです・・・(苦笑)

さて、こちらのお寺ですが、かなり山の上に建っています。
メイン道路から、このお寺の山門まで、かなり傾斜の厳しい細い参道を延々と登っていく事になりますので、十分ご注意下さい。
参道の入り口に4~5台くらい、山頂にもかなり広い駐車場が完備されています。
とにかく高台にあり、多気町が一望出来る程、眺めが良いお寺です。
初日の出とかも拝めるんだそうですよ。
初詣りに行かれるなら、このお寺で決まりですね!!^^

「金剛座寺」
多気郡多気町神坂169
0598-37-2717

[googlemap lat=”34.484715″ lng=”136.527487″ align=”undefined” width=”400px” height=”300px” zoom=”13″ type=”G_NORMAL_MAP”]Japan[/googlemap]

まぁ・・・でも、そんなに三重県のあちこちを走り回る余裕はちょっと無いわ・・・という方の為に!!
実は、たった1分で四国八十八ヶ所を巡る事が出来る場所が、松阪市にあるんです!
1分ですよ!1分!たったの60秒です!!
場所は、松阪駅の近く。
八雲神社の隣にある「善福寺 弥勒院」。
かなり由緒と歴史のあるお寺なんですが、ここに「お砂踏み」というモノがあるんです。

お砂踏み

「お砂踏み」とは・・・
本場・四国の八十八ヶ所のお寺の境内から持って来た砂を地面に埋めて作られた、いわばミニミニ四国巡り。それを「南無大師遍照金剛」と唱えながら踏む事によって、四国八十八ヶ所のお寺を巡ったのと同じご利益を得られるのです!!!!
昔は車なんかありませんでしたからね~。四国へ行くなんて、それは至難の業だったと思います。
だけど、それでも何とか四国へ行きたい・・・と、そう考えた人達が、気軽に四国霊場を巡れるようにと編み出したのが、この「お砂踏み」の始まりだったようです。
これなら、誰でも簡単に四国八十八ヶ所を巡れますからね♪
お勧めです~^^
ちなみに、ここのお寺なんですが・・・
丹生の「ふるさとの館」で貰った「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!・みえ旅パスポート」見せると、ちょっとした“おもてなしサービス”が受けられる「みえ旅おもてなし施設」なんです。

おもてなし

なので、パスポートを見せたら、
とってもとっても御利益ありそうなお守りを頂きました~♪
何てラッキー!
素晴らしいわっ!三重県っっっ!!
お参りに来た甲斐がありました!
このキャンペーンはまだまだ導入されたばかりで、「みえ旅おもてなし施設」がどこにあるかはガイドブックにも載っていない不明ですが・・・ドライブがてら、またゆっくりと探してみて“おもてなしサービス”を受けたいと思います。
色々ご説明頂きました善福寺のご住職様、ありがとうございました♪

水かけ不動

また、こちらのお寺には、一切の苦行を代わりに受けてくれると言われている「水かけ不動様」がいらっしゃいます。
お砂踏みに立ち寄られた際は、こちらも是非!
かなり霊験あらたかのようで・・・旦那の孫市も何かを感じるのか、ここへ来ると必ず水をいっぱいいっぱいかけて、交通安全を祈願しております。
そのお陰か、私と結婚して約10年・・・毎日毎日トラックに乗り、休日には信じられないような超ロングドライブをこなしながらも、未だに、大きな事故を起こしたりはしていません。
有りがたい事でございます・・・

また、こちらのお寺は、節分の時に行われる「星祭り」(←世間でいう“お正月”みたいなモノ??)がとても有名で、当日は、地元のケーブルテレビの撮影が入っているほど!
ケーブルテレビが視聴出来るご家庭は、是非観てみて下さい。
護摩炊きの煙にいぶされて、涙目になってる私が映っているかもしれません(汗)

「善福寺 弥勒院」
松阪市日野町701
0598-21-5737
[googlemap lat=”34.575235″ lng=”136.534478″ align=”undefined” width=”400px” height=”300px” zoom=”15″ type=”G_NORMAL_MAP”]三重県松阪市日野町701[/googlemap]

今回は「伊勢西国三十三ヶ所観音霊場」「三重四国八十八ヶ所霊場」をご紹介しましたが、、三重県には他にも「東海薬師四十九霊場(津市・四天王寺など)
「東海白寿三十三観音霊場(玉城町・廣泰寺など)」「東海三十六不動尊霊場(鳥羽市・正福寺など)」や、他にも「三重梅花百観音霊場」、「伊賀四国八十八ヶ所霊場」、「法然上人伊賀二十五霊場」・・・などなどがあります。
それだけ、三重県にはお寺が多いって事なんでしょうね~。
全部巡るのに、一体どれくらい時間が掛るんでしょうか??
とりあえずキャンピングカーが来たら、初めてから3年以上も経過してしまっている霊場巡りを(何とか)満願させたいと思います・・・(汗)
合掌。