写真/エネオス稲ちゃん(稲垣博文) 文/サルシカ隊長(奥田裕久)
今年からはじまった「サルシカ米をつくろう!」企画。
初の新米が出来上がったのである。
これは祝わねばならぬ!
収穫祭だ〜、ということになった。
ワレワレは何かというと祭りなのである。
宴会なのである。
つまり飲んで騒いでばかりいるのである。
ま、しかし半年にわたって田んぼの世話をしてきたのだからよいではないか。
草刈りに汗を流してきたのだからよいではないか。
しかし、10月には恒例化した「黒豆収穫」があり、必然的に黒豆収穫祭が行われる。
来年からはサルシカファームも本格稼働する予定であるが、そうすると春や秋はもう毎週のように収穫祭をやらねばならぬようになってしまう。
今からスケジュールと体力と胃袋が心配なのだ(笑)。
舞台にずらりと並ぶサルシカ米。
ちなみにキヌヒカリという種類の米である。
2㎏ずつではあるが、手伝ってくれたみんなにプレゼントするため、秘密基地のウッドデッキに並べたら、これがなかなか壮観なのである。
ついつい手を合わせて拝みたくなる(笑)。
秋晴れの9月22日の日曜日。
開始時間は午後3時からであるが、昼過ぎからぞくぞくと参加者が集まってくる。
この前向きな姿勢、テキトーさがサルシカ隊である(笑)。
「いやー、草刈りすら手伝ってないのに申し訳ない! 宴会ばかりでごめん!!」と愛知県からやってきたのは、中谷のお父ちゃん。
鼻笛をぶらさげている。
この鼻笛は洗面所にいつも置いてあって、朝、顔を洗ったらすぐさま首にかけるそうだ。
それが一日のスタートなのである(笑)。
常に携帯しているからいつでも吹ける。
どんどん上達しているのだ。
「車に乗っててさ、渋滞したらすぐ鼻笛! もうこれは鉄板だよ〜!」
やみくもに熱い50代のオッサンなのである(笑)。
さて!
この日のために!
サルシカは大型予算3980円を投入し、移動型簡易かまどを購入!!
おかまは、ずいぶん前にサルシカの野生児やっさんからもらったものが2個もあったので、それを利用。
なんたってサルシカ初のお米!
しかも新米!
炊くなら昔ながらの方法で本格的にやるのだ!!
「わたし2升のお米なんて炊いたことないよ〜」
米を研ぎながら妻M子が不安な声をあげる。
「だいじょうぶだいじょうぶ、ワシがおるやないか〜、なんも不安なことはないで〜、ワシにまかせときぃ」
割烹やまきの大将やまちゃんがヤケにうれしそうに、ニヒヒヒヒと笑いながら言う。
それじゃあ夜の手ほどきをするエロ親父だ(笑)。
が、頭と口はエロでも腕は確か!!
カツオをさばく手はとまらないのだ。
おおお、カツオ!
そう、そんな豪華な食材まで用意されているのだ!!
「かまどで炊くポイントは、やはりはじめチョロチョロ、なかパッパッだからね」
中谷のおとうちゃんがそう力説している横で、野生児のやっさんが豪快に火を燃やしてワハハハハハと笑っている。
「やっさん、燃やしすぎ!!」
「ワハハハハ!」
「ちょっと薪を外へ出して!!」
「ワハハハハ!」
そんな様子を見て、みんなどんどん不安になる。
ちゃんと米を炊くことはできるのであろうか。
一方、隊長のワタクシは、バーベキューコンロの火を起こしている。
草焼き用のバーナーで一気に火をつけるのがサルシカ流。
すぐさま火はつくが、ただし薪がはぜてアチチチとなるのが難点。
さて。
今回の「サルシカ米収穫祭」の内容であるが、
1、まず新米を本格的にかまどの火で炊く!
2、みんなで持ち寄った「ごはんの友」をテーブルに並べる!
3、そのごはんの友でみんなでごはんを食べる!
4、そして飲む!
以上、である(笑)。
では、ここでみんなが持ってきてくれた「ごはんの友」を紹介しよう!!
写真左上。
ちよぞーさんがつくってきてくれた「だし」。
山形県村山地方の郷土料理で、夏野菜と香味野菜を細かくきざみ、醤油などで和えたものだ。
あつあつの白米、豆腐にかけて食べると最高である。
今回ちよぞーさんは、野菜を2ミリ以下にこつこつと包丁できってつくったのだという。
写真左下。
割烹やまきのやまちゃん作、「すじこん」!
三種の牛すじと、糸こんにゃく、そしてゴボウを甘辛く煮てある。
まかない食をサービスで食べたM子が感動し、今回お願いしたのである。
写真右。
シーチキンとマヨネーズ。
わかる、わかります(笑)。
瓶詰めのウニ。
そしてカニ味噌。
これは鉄板!!
そして博多やまやのめんたいこ!!
ゆずの香りがしてうまい!
その販売会社の社長さんは、とてもお世話になった人なのである。
で、とにかくうまいものを送ってください!!と無理をいってセットで宅配してもらった。
焼きのりも見逃せんわな。
いやー、こんなにごはんの友があるとコーフンしてくる。
しかも、まだまだあるのだ。
左上は、津あけぼの座の油田さん(の奥さん)がつくってきてくれた豚の角煮。
下は、なぜか酒屋さんが販売している伝説のちゃんじゃ。
そして右は、妻M子作のなすの煮浸し。
彼女的はこれが一番ごはんに合うんだそうだ。
他もこんなに!!
いやー、これだけあったら1年は食べていけるぞ。
実はこの企画は、前出の油田さんが、津あけぼの座でやった企画の完全ぱくり(笑)。
夢の企画だ、と思っていたのに参加できず、秘密基地で実現させたのだ。
ごはんが炊きあがるまで、ごはんの友の準備。
調理もする。
鼻笛大工の池山さん、やまやの「ふぐ明太」「手羽明太」を調理中。
酒もずらり。
ほとんどが差入れのお酒。
なんども言っているが、サルシカ秘密基地のお酒は飲み放題である。
自由にあるだけ飲んでいい。
でも今度来るときに、また地酒の1本でも持ってきてね、というシステムである。
で、今のところお酒が途絶えたことは一度もない。
すばらしい酒バンクシステムなのである(笑)。
ついに第1弾のごはんが炊き上がった。
蒸らし時間。
みんなそわそわしながら待つ。
だれかがフタをとろうとすると、
「赤子泣いても取るな!!」
「妻が出てっても取るな!!」
「死んでも取るな!!」
と、怒声が飛びかう。
そしていよいよ・・・・幸せの時間がやってきた。
本来ならここで「かんぱーい」であるが、今回ばかりは違うのだ。
みんなで「いただきまーす!」と手を合わせ、そしてアチアチのごはんをほおばった!!
まずはみんなごはんだけ。
アチアチの銀シャリを。
「うんめぇ!!!」
「あまーい!!!」
「最高ー!!!」
うまい。
本当にうまい。
香り立つ新米を、かまどの直火だきで炊きあげたのだ。
うまくないわけがない。
もうみんなで吠えた。
吠えるだけ吠えた。
同じかまのメシを食う。
すばらしいことだなあ。
里山の水と、空気と、みんなの努力で育った米を、
みんなで食う。
幸せだなあ。
うまいとみんな笑う。
なぜ笑う。
楽しいなあ。
3時からはじまった収穫祭は、夜までえんえんと続いた。
いろんな人がどんどんやってきて、入れ替わって、どんどん米を炊いた。
そして酔っ払うと、またもやサルシカのサルTをみんなで着ての写真撮影会がはじまった(笑)。
この日、炊いて食べた米の量は、5升。
参加人数は30人近くにのぼったと思われるが、後半あまりにみんな酔っ払いすぎて何も覚えていない(笑)。
サルシカ米。
来年もやる。
スタイルはいろいろ変えるが、きっとやる。
里山を守り、そして楽しむサルシカの挑戦。
来年もみんな手伝ってください。
そして新しいメンバーもぜひ!
来年は収穫祭で「いただきます!」をしましょう!!
みなさんの参加をお待ちしております。