「津まつりでTシャツを販売せよ①」第217回サルシカ隊がいく

投稿日: 2013年10月21日(月)17:23

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写真/フォトグラファー加納 文/サルシカ隊長

「ふるさと三重の魅力を着て町を歩こう!」

そんなキャッチフレーズと共にはじまったサルシカの三重ローカルブランドTシャツ事業。
地元の名店、老舗、有名人のTシャツをつくり販売。
みんなでそれを着て応援していこう、情報発信していこう、というものである。

大義名分的には堅苦しい理由がついているが、地域の有名店がTシャツになれば「おお、これは!」とマニア心をくすぐり、どんどん盛り上がるのではないか、という単純的発想からスタートしたものである。
数年前から温めていた企画がやっと今年になって動き出したのである。

まずは県庁所在地である津市から一気に攻め込み、その天下の決戦が津市最大のイベント「津まつり」だと定めていた。
Tシャツ事業は6月からはじまり、なんと3ヶ月で37種類ものTシャツをつくった。
すべて限定50着だから、つくったTシャツの数1850枚!

わははは。
改めて書くとすごい数なのだ。

が、津まつりまでに完売してしまったりして、計34種類。
一部サイズによっては残り数枚なんてのもあったけど、なんとかドドンと揃えて勝負に挑むことが出来たのである。

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戦いは前日の夜からはじまっていた。

津まつりの会場は津市最大の繁華街、大門から市役所周辺までの広範囲で行われる。
いつのまにか「安濃津よさこい」なんていうのがすさまじいパワーでひろがり、350年の伝統芸能と激しく火花を散らしているのだ。
そもそも16万人ぐらいしかいない津市に、この津まつりのときは30万人近い人が集まる。
いったいどこにそんな人がいたのか、どこに隠れておったのだ、と厳しく詰問(誰に?)したくなる状態なのだ。

ワレワレがブースを出すのは、津センターパレスよこの「津市まん中広場」。
まつり当日、その前の道は午前7時から交通規制のため車が入れなくなる。
なので、前日の間に一部の荷物を運び込んでおこうという作戦に出たのである。

巷は三連休の前夜。
サルシカ隊の面々にも家庭もあれば休日を共に過ごす恋人や愛人のひとりやふたりはいるのである(笑)。
にも関わらず、前夜から何人もの隊員がヘルプしてくれた。

まずはフォトグラファー加納さん。
カメラを持たず、労働者として参加してくれた。
そして飛び入り的に参加してくれた大橋さん。

が、ここにひとり。
冷静に考えれば絶対にいるはずのない人間がいたのである。

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荷物を運び終えて山奥のサルシカ秘密基地に戻り、明日の朝早いんだからさっさと寝ればいいのに飲む(笑)。
サルシカTシャツ(略して「サルティ」)担当者のすずきっくすの前にいる男。

彼の名はオリ。

隊長が東京で会社の「シャチョー」であった頃、副シャチョーであり、
「シャチョー」が隊長になった頃には、すでに「シャチョー」と呼ばれていた男である。

つまりは隊長の友であり、同士である。
が、東京にいるはずの彼がなぜ秘密基地のトレーラーハウスでビールを飲んでいるのであるか。

実は彼はお遷宮に沸く伊勢神宮をめぐろうとぶらりと三重にやってきたのだ。
そこで久しぶりに元「シャチョー」と一杯やったところ、拉致されるようにサルシカの津まつりイベントに引きこまれたのである。

しかも彼はイベント出店を数多く体験している。
在庫管理のプロフェッショナルでもある。

最初こそ、
「すずきさん、Tシャツの販売管理をどうやるんすか?」
などと話していたが、酔うにつれ、すずきっくすと呼び捨てになり、
「そんな甘い管理じゃダメだよ、すずきっくす〜、もっと全体をしっかりみて管理しないと〜」
もうすっかりサルシカのシャチョーになっているのだ(笑)。

が、シャチョーな2人は、組織の管理は出来ても自己管理はできない。
結局この日、午前1時過ぎまで飲んでしまう愚か者たちなのであった(笑)。

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翌朝。
つまり津まつり当日。
まだ薄暗い5時半起床。

秘密基地に宿泊していたオリと「うう」「ああ」と挨拶を交わし、無言でコーヒーをすすり、津まつり会場へと出発。
途中、副隊長のキヨちゃん、もやし石黒隊員、フォトグラファー加納さんをピックアップ。
眠くてみんな不機嫌。
車中、無言(笑)。

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朝6時半。
どこよりも早く、誰よりも早く、サルシカ隊の面々は現地に集結。
ピックアップした面々とは別に、担当すずきっくす、今井さん、そしてバカエミの夫かっちゃん(つまり隊長の義弟ね)が顔を揃える。

文句を言いつつも朝の集合は早い。
これがサルシカ隊の特徴である。
まあ、若くないのが多いということでもあるのだが(笑)。

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まず前日に運び込んでおいた荷物を運ぶ。
結構な距離を台車に載せて、えっこらせよっこらせと運ぶ。
ここで気づいたのだが、これなら朝、車から荷物を一気に下ろした方が手っ取り早い。
まあこれも勉強。
来年は絶対に事前運びこみをしないでおこう(笑)。

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午前7時。
津市まん中広場の「夢屋台」に関わる面々が集合する。
夢屋台とは、このまん中広場で月に一度開催されているイベントで、いろんな市民団体が関わって運営されてきた。
そこにワレワレも参加させてもらったのだ。
これから月イチのイベントにもどんどん参加するのである。

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総勢30名ほどのメンバーで、机や椅子、テントを運ぶ。
これだけの人数がいると早い早い。
しかもサルシカの面々は数々のイベントをこなし、いかに効率的に作業するか・・・つまりどれだけ楽をするか・・・を全面的積極的に考えているので、どかどかと動き、どかどか指示を出し、どかどか突っ走る。
アレコレうるさいおじさんたち・・・・これも高齢集団の悲しいサガである(笑)。

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そしてテントを組み立てる。
サルシカはアウトドア集団でもあるからして、テントを組むのは大の得意!!
がんがん組む!!
次々に組んでいく!!

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今回、ワレワレのブースの目玉・・・というか目立つ看板として考えたのは、センターパレスのベランダにTシャツをつるす作戦である。
夜、これをライトアップしたらさぞ目立つであろうと考えたのであるが、実際つるしてみると、ただの洗濯物である。
しかも風に吹かれてすぐにからまる。

「うーむ、なんとかならんのか!! あのTシャツどもをしゃきんと並ばせろ!!」

隊長のワタクシは叫ぶが、風はますます強くなるばかり。
風にまでバカにされる隊長なのである。

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そしていよいよTシャツの展示がはじまる。
34種類。
しかもサイズ展開が最大5つあるので、もう管理が大変である。

が、今回はオリがいる。
そして、頼りになるサルシカの副隊長のキヨちゃんがいる。
ふたりがどんどん管理方法を編み出し、それに合わせて在庫を並べていく。
なんとも頼りになるのだ。

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太田隊員、谷隊員、そしてバカエミもやってきて準備は順調に進む。
あっという間に津まつりスタート時間が迫る。

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そして津まつり開始ちょっと前に、サルシカのTシャツ販売ブース完成!!
テントの上にも風にひるがえるTシャツがずらり!
実はこれは竹でつくった、まさに物干し竿であった。
これを看板かわりとしたのである。

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サルシカ隊の面々は、全員サルティのパンフレットTシャツ(略して「パンT」)に着替え、最後の打ち合わせ。
ブースの外で接客するのは、担当すずきっくすと隊長。
販売窓口になるのは、太田隊員、谷隊員、バカエミ。
バックヤードから指定のサイズのTシャツを運ぶのは、キヨちゃんとオリ。
他のメンバーは呼び込みチームに任命!

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そしていよいよ、津まつりがはじまった!!
どこからか太鼓の音が聞こえ、じわじわと人が増えてきた。

ワレワレのサルティは売れるのか!
そもそも人がやってくるのか!
次回、緊張の幕開け!!!