提供:ゲンキ3ネット
松阪市飯南町で、田舎でがんばる職人たちのがんこ市が開かれるという。今年で2回め。どんながんこ親父がやっているのかと思ったら、サルシカ隊の古参メンバー「チェンソーたかお」さんが仕掛けているものであった。
どれどれ、そのがんこっぷりを見てやろうではないか。日曜の朝、隊長は飯南へと向かった!!!
伊勢自動車道の松阪インターを降りて国道166号を奈良方面へと走る。
途中から清流「櫛田川」が並走し、すばらしい道であるが、この日のワタクシは焦っていた。
なんとこの日は高校生駅伝。
まもなく第一走者がスタートしてしまうのだ。
そうなると、対向2車線のこの道は、しばらく通行止めである。
が、こういう時に限って、前をのんびり走る車がいる。
まあ大体そういうのは軽トラック。
運転手はおじいちゃんかおばあちゃんだ。
制限速度の半分ぐらいのスピートで、うしろにイライラ集団を引き連れて走る。
まあね、高齢者ですしね、安全運転は大事ですしね。
でもイライラ。
そんなに慌ててないなら、一度脇によって止まったらどうかな。
ほらそこに大きなパーキングスペースがあるよ。
あ、ダメ?
やっぱりとまらない・・・?
ふーん、そう。
そうなのね、ああ、イライラ・・・。
きっとこのイライラが大きな事故につながるのだな(笑)。
そんな苦難のドライブを終えて、がんこ市の会場へと到着。
会場といっても、しょっちゅうお邪魔している「たかお農機店」である。
この店前と周辺で行われているのが、がんこ市なのだ。
店のまえのテントには、2台の薪ストーブが鎮座している。
冷えた手をそのぬくもりにかざすと心地よい。
暖かさで肌がピリピリする(笑)。
店の脇にテントのお店が並んでいた。
どんながんこ親父がにらみをきかしているのかと思ったら、お店番をしている人は大半が女性である。
若くて美しい人が多い。
ぜんぜんがんこじゃない(笑)。
しかも商品だって、パンもあり、採れたて野菜もあり、とても女性向け。
「あら〜、これ安くていいじゃない?」
「味もいいですよ。ひとつおまけしますからぜひ!」
「あらそうお、じゃあおひとつくださいな」
みたいな感じである。
ぜんぜんがんこじゃない(笑)。
おお、薪割り機を発見。
さあそろそろがんこ親父が出てくるぞ。
「この機械で割れない薪はない、おらおら薪を持ってこい、ぶっといの持ってこい!」
そんな親父が鉢巻まいて出てくるかと思ったが、誰もいない。
みんなまずは野菜や食べ物のようである。
だって早く買わないと売り切れるからね。
薪割り機はそうそう簡単に売り切れないからね。
で、誰もいない(笑)。
ようやく若きがんこ親父に遭遇。
鍛冶屋の大徳さん。
サルシカの「三重の100人」にも登場していただいた鍛冶職人さんである。
うん、確かにこの人はがんこだ。
「町の方からくるの大変だったでしょう。
きょう駅伝だから」
わかってるならなぜきょう市をやるのさ。
やっぱり今日じゃなきゃダメっていうこだわりがあるんだよね?
「いやー、駅伝のこと、すっかり忘れててぇ。
雨も降ってきたし、きょうはお客さん来ないかもなあ。
困ったなあ」
そう言って大徳さんは笑うのだ。
ぜんぜん困っているように見えない。
あと、若きがんこ親父という言葉、撤回(笑)。
しかし大徳さんの作品は、こだわりの塊である。
存在自体ががんこである。
物欲のめらめらと燃え上がる。
ああ、ほしい。
新しいナイフがほしいぞ〜!!!
そして主催者のたかお農機店の「たかおさん」と。
彼も薪ストーブユーザーで、サルシカ薪ストーブ班の班長でもある。
で、なぜこのがんこ市をはじめたのか。
「鍛冶安の大徳君と立ち上げたイベントなんです。
手作りの良い物を分かってくださる方々に販売したいとの想いで、声を掛け集まってくれた職人さんたちと開催してます」
あまりがんこな人がいないけど。
「人ががんこなんじゃなくて、がんこなのは作品や商品ですから!!」
ま、そういうことらしい。
店前のテントにあった薪ストーブ。
ピザを焼く専用ストーブであるらしい。
そしてもうひとつ、オーブンつきの薪ストーブも。
お店でピザを買って、ここで温めて食べる・・・という趣向らしい。
ええじゃないか、ええじゃないか。
さっそくピザを放り込み、じわじわと焼いていただく。
「うんまーい!!!」
短時間であっという間に熱くなるので、思わず口の中をやけどした。
恐るべし薪ストーブ!!
私がいただいたのは、たかおさんが育てているクレソンを載せたピザ。
うまかったので、このピザはパクります。
今度サルシカ秘密基地のピザ釜でもつくります(笑)。
最後は、たかおさんの娘さんから、クレソンを購入。
ちょこっとおまけしてくれた。
うれしい。
個人が集まり、手づくりではじめた市だけれど、県内あちこちからお客がやってくる。
宣伝はインターネット、ブログ、Facebookで。
きちんと情報発信をすれば、これだけの反応があるんだなあ。
いやー、感心しました。