写真/写真師マツバラ(松原豊)※2枚目をのぞいて 文/サルシカ隊長
上の写真。
右からサルシカ副隊長キヨちゃん、すずきっくす、サルシカ隊長オクダ、大山さん、中谷のおとうちゃん。
ウェブサイト「サルシカ」がはじまって以来ずっと続いている「サルシカ隊がいく」。
どこへ行くのか本人たちにもサッパリわかっていないが、すでに230回になるんだなあ。
もう5年もやってるんだよなあ。
どんなバカなことでも続けりゃあそれなりに価値が出てくるもんだけれど、ワシらは230回にしてまったく成長していないバカ企画なのである。
さて。
まずは今回の企画の舞台から紹介しよう。
三重県津市の郊外。
ワシたちサルシカ隊の拠点がある美里町には、冬の風物詩がある。
南長野の生活改善センターで毎年開催されている南長野イルミネーションファンタジー。
地元の有志たちによって結成された「南長野十二志会」によって制作、運営されているもので、なんと今年で11回めの開催。
毎年テーマを設けて、光の中に入ることができたり、動いたり、といろんな仕掛けを考えている。
今年のテーマは「光のおもてなし」。
いつもすぐに流行に流されてしまう傾向にあるのは致し方ないところか(笑)。
しかし田んぼに水を張り、イルミネーションを水面に映し出すなど、これまでにない美しさなのである。
で、今年は12月7日の土曜日に点灯式が行われた。
市長のあいさつにはじまり、音楽バンドの演奏やふるまいもあり、大賑わいであったのだ。
もちろんワタクシも参加させてもらった。
ここには、サルシカ隊員で秘密基地の着工の際にも屋台を持ってやってきてくれた串揚げの「まるう」さんが店を出しており、ワタクシはビール片手に串揚げを頬張りつつ、その光の祭典を眺めたのである。
そして、ことのはじまりは、この串揚げであった。
「串揚げを食べつつ、サッポロビールを飲んでイルミネーションが見たいなあ。
ついでに年末の餅つきの打ち合わせをしたいなあ」
Facebookにそう投稿したのは、愛知県の中谷のおとうちゃんであった。
「今週の水曜日なら三重に行けるなあ。いや、もう行っちゃうなあ・・・」
そんなおとうちゃんの投稿で、いざみんなで出撃ということになったのである(笑)。
夜7時半。
中谷のお父ちゃん、大山さん、サルシカ副隊長のキヨちゃん、すずきっくす、サルシカ隊長のワタクシ、そして写真師マツバラの6名は、南長野生活改善センターに結集した。
気温3度。
霧のような小雨が降り、肌をさすような風が吹いていた。
当然、会場には誰もいない。
時おり車がやってきてスピードをおとし、車中からイルミネーションを眺めていくぐらいである。
そんな中でも「まるう」さんは営業していた。
「もう来ないと思って店じまいして帰ろうかと思ってたんですよ」とまるうの藤井さん。
「来るといったら来るよ、われわれは!」
「こんな雨ぐらい、なんだ!」
「風ぐらい、なんだ!」
「ビール!! キンキンに冷えたの! サッポロね!」
外気温とまったく変わらない温度のサッポロビールで乾杯!!
本来であれば、
「くひ〜」
とか、
「あひ〜」
とか雄叫びをあげるところであるが、何しろ寒い。
ビールを持つ手も冷たくてたまらない。
「さぶ〜」
「うううううう〜」
もはや拷問のような企画になってきたのである(笑)。
続いて串揚げ。
メニューの右端からどんどん注文する。
みんな晩メシも食べていないので、10本とかの単位で頼む。
客はワレワレ以外いないのだから慌てなくていいのに、妙に焦りつつ頼む。
さすがにビールは辛いので、みんな一気に飲み干すと、次々に熱燗を頼む。
「オレも!」
「ワシも熱燗!」
「こっちも!」
まわりには誰もいないが、まるうは大盛況(笑)。
藤井さんは大忙しだ。
「ああ、これこれ! これをしたかったの!!
串揚げを食べつつサッポロを飲んで、イルミネーションを・・・」
「あ、まだ全然イルミネーションみてない!!」
なんというトンマなおやじたちであろう。
あまりの寒さと、串揚げとビールに目が眩み、背後でこうこうと輝くイルミネーションに目をやってもいなかったのだ。
何をしにきたのだ、ワレワレは(笑)。
「わはははははは、キレイだなあ」
「寒む!!」
「わ、雨がはげしくなってきた!!」
「あああ、熱燗がもう冷酒になってる!!」
おやじたちはちっとも静かにイルミネーションを見ていないのだ。
他に誰もいないからいいものの、普段なら大迷惑な存在である(笑)。
ちなみに。
この南長野イルミネーションファンタジーであるが、来年の1月17日まで開催されている。
土日はかなりの人出であるし、平日は比較的人は少ないが、天候がよいと結構のにぎわいになる。
ぜひともみなさんにも見てもらいたいのだ。
まるうの串揚げもあるしね(笑)。
「もうアカン、撤収!!!」
1時間半ほどがんばったが、手足の指先の感覚がなくなってきたのでさすがに撤収。
秘密基地に戻って、あついおでんをつつきながら飲み直し。
すると、いろんな人が集まってきて、また夜更けまでおじさんたちの宴は続くのであった。