写真/写真師マツバラ（松原豊） 文/ケロリン桶太郎（一部写真も）
さてさて今回の銭湯企画。
決してヒマではないおじさんたちが昼すぎに集合したのはほかでもありません。
11月1日から伊賀のメインストリートにある銀座ギャラリーで上野浴場組合と松原写真師、そして私の銭湯の師である柳本神父と私ケロリンの共同企画「第三回風呂屋の暖簾展～銭湯写真展」（11月28日で終了）を開催していることだし、うどん屋池澤湯さんにもみんなで行きたいし、伊賀の銭湯には一乃湯さん、池澤湯さん、○万温泉さん（○の中に万）とお世話になっていることだし、こうなったら銭湯企画でまだ行ったことのない太陽温泉さんに行って伊賀銭湯を制覇するのだ！ということで無理矢理ぶっこんだ感はあるものの何度行っても楽しい伊賀となった次第です。
でもね。
一軒の銭湯に入るために昼すぎの銭湯にはまだ早い時間にうどん屋池澤湯に集合したのではないです。
上野浴場組合では2011年11月からスタンプラリーを実施していて今日一日で伊賀上野の銭湯４軒をまわってスタンプラリーを制覇する目的で平日のお昼過ぎに集合したんです。
<上野浴場組合「伊賀流上野銭湯虎の巻」スタンプラリーのご紹介>
開始から2年。
これまでの達成者は300人ほど。
遠くは東京や千葉、姫路などから参加。
また地元の旧上野市街よりも旧大山田村、阿山町、島ヶ原村などからの参加が多いそうです。
当時は5軒の銭湯がありましたが今年の始め頃に旭湯がやめられて現在は4軒。
先着130名までは関西型ケロリン桶が貰えましたが、今はケロリン桶キーホルダーか下足木札型根付のどちらかがもらえます。
さてまず一軒目は太陽温泉さん。
3時半から営業開始のところ、ご厚意で3時から入らせてもらいました。
今回の銭湯企画はスタンプラリーに加え12月に発売が始まった入浴回数券を買って僅かながら売り上げに貢献しよう！というもう一つの目的も。
<上野浴場組合の回数券>
10回分3,500円（正規料金なら10回入って3,800円）
購入した銭湯のみ有効
※上野の銭湯は11月まで三重県の料金380円より安い350円でしたが値上げに際し今までの料金で利用してもらえるよう回数券の販売を始めたそうです。
ご主人のはからいで入浴するのは女湯。
こちらのほうが広くて男湯よりも岩が美しいからとのこと。
実は我々はすでに女湯（一乃湯清掃編のリンク挿入）を経験しているのです。
関連リンク：一乃湯で女風呂を体験する様子（笑）
なのでなんのためらいもなくタオルで股間を隠すこともなくすっぽんぽんでザブンにドボンするのです。
ここで太陽温泉さんの紹介です。
ご主人の大瀬正嗣さんはもともと京都八条のご出身。
大阪天満の銭湯で18歳から10年間修業されたのちの昭和37年、上野で銭湯が売りに出されていると紹介をうけご夫婦で上野に移り住んだそうです。
もともとこの銭湯は松の湯という屋号だったそうですが、前経営者が太陽温泉に改称。
屋号が気に入ったためそのまま引き継いだそうです。
専らご主人の楽しみは煤（スス）集め。
奈良の月ヶ瀬に残るただ一軒の烏梅（うばい）づくりにこちらのススが使われているそうです。
烏梅とは熟して落ちたまだ固い梅の実にススをまぶし一昼夜蒸し焼きにされたもので、紅花と一緒に煮ることで鮮やかな紅色の染料ができるそうです。
凡人にはそのメカニズムがなかなか理解できませんが、先人の知恵に触れたような気がしました。
奥さんの榮子さんからはのれんのこだわりを教えてもらえました。
ロッカーの一番下から出してくれたのがたくさんののれん。
もともと牛乳石鹸の販促物として季節ごとに製作されてきたのれん。
数年前までは夏と冬に製作されていましたが今では一年にひとつだけ。
なので太陽温泉さんでは過去ののれんを季節に応じて夏は金魚、正月は富士山などこまかく使い分けているそうです。
そんなのれんのほんの一部、気に入ったものをこの場所にしまってあるそうです。
ちょっとした気遣いでもお客さんにとってはより銭湯の魅力を引き立ててくれる大切なアイテムののれん。銭湯に通う楽しみのひとつでもあります。
関連リンク：牛乳石鹸のれんギャラリー
みんなで入る久しぶりの銭湯を満喫し、写真師がお決まりの入浴風景を撮影し、隊長は防水ケースのiphoneで撮りまくる。
私は先に出てご主人の案内で上から浴場内を見下ろして。
オープンまで30分で入浴しないとお客さんがやってきます。
最後に出た写真師がパンツを履いた時に一番乗りのお客さんがやってきました。
今日も太陽温泉にお客さんと奥さんの会話の花がパッと咲きました。
スタンプラリーの台紙にスタンプをもらって伊賀銭湯巡りがスタートです！
太陽温泉
伊賀市上野向島町3468-2
380円 15:30~22:00 水曜定休
駐車場はありませんが裏手の25号線に停められます。（駐車禁止ではないため）
つづく
