銭湯いこにVol.33「伊賀の銭湯スタンプラリー完全制覇!」その4

投稿日: 2014年01月07日(火)10:36

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写真/写真師マツバラ(松原豊) 文/ケロリン桶太郎

折り返しの2湯め終わりで早くもビールの誘惑に負けた我々。
ってゆうか過去からこのシリーズをご覧いただいている方にとってはむしろ
「キタキタ~っ!ビール!」と膝を叩いているに違いない!
自堕落というか怠惰というか昼行灯というか、そんな背徳感のビールは旨い!

中休みを終えた一行が向かうのはこちら。

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上野浴場組合主催の「第三回風呂屋の暖簾展」が開催されている銀座の館ギャラリー。
こちらは市民の絵画教室の展示や小学生の写生作品の展示など幅広く使用されている見学無料の路面ギャラリーで、上野浴場組合としては三回目の展示です。
今回は写真師松原豊の銭湯写真の展示と、各銭湯に置かれた柳本神父と私の手による
「懐かしの上野銭湯ファイル」の連動企画となっておりました。

写真師の写真はギャラリーの広いスペースに圧巻の大判写真が6枚。
伊賀上野の4軒の銭湯写真のほか津と尾鷲の2枚。
過去に二人でたくさんの銭湯を訪問し撮影してきましたがその中からわずか6枚。
なんとも贅沢な展示なのです。

期間中に何度か訪れていますが、足をとめて写真に見入っている姿がたくさん見られました。
会期は11月28日まででしたのですでに終了していますが、いずれどこかのギャラリーで銭湯に特化した写真展を開催をできればと考えておりますのでその節はどうぞよろしくお願いいたします。

写真師松原豊より
伊賀の銭湯組合さんに声をかけていただき今回の写真展が実現しました。
写真展示数は6点でしたがじっくりと見ていただけたのではないかと思います。
通りに面したギャラリーでの写真展開催させてもらうのははじめてでしたが、 犬の散歩がてら見てもらったり、通り過ぎてからまた戻って見てもらう光景など半オープンな感じで街の中にも馴染んだ写真展だったと思います。
銭湯が存在するからこそ実現した写真展、これからも銭湯に入ることを楽しみにしながらいろんな町の銭湯写真を撮影させていただければと思います。
ありがとうございました。
伊賀銭湯組合の皆さん、 滋賀在住の銭湯博士、柳本さん 三重の同級生ケロリン桶太郎さん
お世話になりました。

そんな写真見物もほどほどに向かうは3湯めの池澤湯。
外壁に描かれた富士山やライトアップされた野菜たちが出迎えてくれます。

思い起こせば池澤湯さんとのご縁は第一回目の銭湯落語の際、会場の一乃湯さんが定休日でお風呂に入れないためご紹介いただいたのが始まりです。

その後、風呂場の背景画製作風景を林家染弥さんと隊長が取材し、これを契機に外壁に絵を描いてほしいと依頼を受け、三重テレビとってもワクドキの企画として染弥さん、ご応募いただいた視聴者参加の方、三重テレビチーム、サルシカ隊の面々がイラストレーター・シャンティーさん(サルシカで「1コマな毎日」を連載中!!)の指導を仰ぎながら描いたのがこの絵。

参考リンク:伊賀の銭湯で落語なのだ!3
     :銭湯の壁を塗れ!(伊賀池澤湯)前篇

なぜ野菜なのか?

それは池澤湯さんで地元の方が作った野菜を販売しているというエピソードからなのですが、それがわからない人には???です。

でもいいんです。
みんなでペンキにまみれ、ブロッコリーがピーマンに見えて、トウモロコシはタクアンに見え、みんなで大笑いしながら修正して。そんな楽しい思いがこの絵には描かれているのです。

狭い路地を通り抜けてこの絵が見えてきたら、お客さんはきっと朗らかな気持ちになることでしょう。

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風呂場の背景画を富士山に書き換え、外壁に野菜や富士山を描き、さらにはうどん屋池澤湯を開業と数年前までは風呂屋の息子兼銀行員だった池澤さん。次はどんな一手を用意しているのか目が離せません。
サルシカ隊はどこまでも追いかけていきますからねっ!

さて入浴。
からだの大きい池澤さんがコンパクトな番台からはみ出んばかりにお出迎え。

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回数券を買って、スタンプをもらって。

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さらにスタンプ20個でうどん屋池澤湯で350円分がサービスされるスタンプカードをいただきました。

うどん屋池澤湯ではうどん20杯でお風呂一回券になるスタンプカードを導入されていますので究極の相互乗り入れといったところでしょうか。
このぬかりの無さ、参りました。

さすがに3湯めでは皆、会話は少な目。
ビールを飲んじゃったあとでもあり、義務感が漂う入浴となりました。

写真師「入浴中の写真どうすんのさ?」
隊長「何回もアップしとるしええんちゃうん」

なので入浴中の写真もなし!
サルシカ隊の入浴中写真ファンの皆様にはたいへん申し訳ない結果と相成りました。

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お風呂上り。
銭湯写真展と連動企画で各銭湯の脱衣場に置いた計8冊の「懐かしの上野銭湯ファイル」にお客さんが目を通してくれていました。

このファイルには昭和44年当時に旧上野市街にあった21軒の銭湯のリストと今はもう入れない上野にあった銭湯8軒を柳本神父と私の写真で紹介しています。

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一湯めで入った太陽温泉さんではご近所の方が明治大正期の新聞から収集した銭湯の一覧を書き起こして地図と共に持ってきてくれたそうで一緒にファイルされていました。
目を通していただけるだけでもうれしいのに。ありがとうございます。

銭湯写真展はもう終了しましたがこのファイルは上野の銭湯の男女それぞれの脱衣場に置かれていますのでお立ち寄りの際はどうぞ目を通していただきますようにお願いいたします。

さてさて
ゴールはすぐそこ!
そのあとに待ち構えるカ・ン・パ・イを瞬間を思い描きつつ、暗闇に包まれつつある上野のまちを闊歩してゆくサルシカ隊なのでありました。

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つづく