「秘密基地トイレ最終決戦!①」第252回サルシカ隊がいく

投稿日: 2014年04月28日(月)15:37

OLYMPUS DIGITAL CAMERA写真/やまぴー 文/サルシカ隊長

「サルシカってアレでしょ、山の中に秘密基地をつくってる団体でしょ」

最近そんな風に言われることが多くなった。
確かにここ数年、秘密基地の工事ばかりしているから、その客観的判断は決して間違ってはいないのであるが、これはイカンのだ。
われわれサルシカ隊は、三重県の素敵な田舎暮らし、ライフスタイルを、顔が見える情報として伝えるグループなのだ。
秘密基地ばっかりつくっていると、

「三重県のひとはみんな秘密基地ばかりつくっている暇なひとたち・・・」

と、誤った情報を伝えてしまう(笑)。
だからもう本当に最終決戦なのだ!
一刻も早く秘密基地に水洗トイレをつくりあげ、さまざまなイベントを催し、三重県の正しい情報を伝えるのだ!(笑)

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そんなわけで4月下旬の土日。
サルシカ秘密基地に水洗トイレを完成させるべく、隊員たちが朝から集まった。
1週間まえにほぼおおよその骨組みはつくりあげている。
今回は壁を貼り、天井をつけ、内装を完成させる。
排水、給水もやっつけちゃうのだ。

が、いつものように工事の朝はのんびりのはじまる。
そもそも予定の時刻になっても、秘密基地づくりのリーダーである大工のT橋が来ない。

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そしてみんなが朝のコーヒーを飲み終え、

「さあやりますか」

と腰を上げた頃、いつもとは違うどんよりした顔で登場したのである。

「は〜〜」

大工のT橋はくるなりコーヒーをすすり、そして基地のウッドデッキに座り込む。

「人生はなにかとままなりませんねぇ」

いったい何があったのかとみんなの視線が彼に注目する。
彼はふたたび大きなため息をつき、

「風邪をひきました。
 たぶん熱があると思います。
 だからきょうはもうみんなで勝手にやってください、へへへ」

と、ひとまず笑った。
この大事な決戦をまえに風邪をひくとはどーいうことなのだ。
まったくもう!!
確かに体調は悪そうであるが、もともとが地黒なので顔色がわからないし、ケーハクに笑っているのでまあ大丈夫だろうと判断し、いざ工事をスタートすることになった。

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「というわけで、私はつらいので指示をしますので、みんな一生懸命働いてくださいね、うふふ」

何ともしまりのない挨拶で工事は始まった。

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まずは床をつくっていく。
最終的にはタイルを貼ってある程度の防水性をもたせるので、それなりの強度が必要である。
まず板を貼ってその上に合板を貼っていく。

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今回初参加の水町さんは強力な助っ人であった。
東京から美里町に移住してきた人で農業にチャレンジしている。
ちゃんとした道具も持っているが、大工仕事になかなか精通しているのだ。

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前回の工事で調子をつかんだおっさんたちはテキパキ動く。
測量する人、切る人、打つ人、手伝う人、それぞれの役割をしっかり果たして進めていく。

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で、風邪っぴきの大工のT橋さんは、転がった丸太に座ったまま、

「あ〜、そこはダメダメ、無理やりいれないで、ちゃんと切って」
「隊長、釘打ちが乱暴ですよ、性格が出ますよ」
「はいそこの人、釘をそこに運んであげて」
「はいそこのキミ、ボクにコーヒーを入れて!」

などと、もう傍若無人にふるまうのである(笑)。

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間柱もあっという間に入れ終えて、壁に防水シートを巻いていく。
トイレなのにやたら丁寧なつくりなのだ。
正直にいうと、隊長のワタクシが常時滞在している事務所よりも立派で丁寧なつくりなのだ。
そのことを大工のT橋に問うと、

「だってトイレが一番大事じゃないですか、何事も出して入れるんです、出さなきゃ入らないんです、それが基本なんです、人間の根源なんです」

またワケのわからぬ語りがはじまる。
ヤツは最近、すぐさま人間の根源とか、人生の意味を考えまくっているので手に負えない。
しかも、サルシカ隊を率いる隊長のワタクシよりもトイレの方が大事だとのたまっているのである(笑)。

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防水シートでトイレを覆うと、一気に個室感というかトイレ感が出てきた。

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ひとまず隊長のワタクシがひと踏ん張りしてみる(笑)。
すると、外から大工のT橋の声が響いた。

「隊長、トイレは和式じゃありませんよ、洋式ですよ、洋式! わははははは」

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なんかどーみても、大工のT橋はゲンキそうなのである(笑)。

「座って休んでるうちにゲンキが出てきたんだろ」
「ええ、ちょっと(笑)」
「もう全然働けるんだろ」
「えへへへへへ」

大工のT橋はいつからこんな人間になってしまったのであろうか。
あの寡黙で一本筋の入った男はどこへ行ってしまったのであろうか(笑)。

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午前10時を過ぎた頃から、サルシカ秘密基地の最大の武器である石窯に火が入れられた。
きょうはお昼ごはんにピザを焼くのだ。
そして、そのあとの予熱で、なんとパンを焼くのだ!!!

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11時を回ると、突如女性が増えはじめた。
初参加の家田さん(写真左)は、パン生地をもって登場!!

そしてZIGさんといっしょにピザを伸ばしはじめる。

次回は、秘密基地工事のレポートでありながら、登場するのは女性ばかり!
ピザとパンづくりだ!!!