「秘密基地トイレ最終決戦!③〜BBQな夜〜」第254回サルシカ隊がいく

投稿日: 2014年04月30日(水)08:44

s254-01写真/やまぴー 文/サルシカ隊長

ヒビコレ女将の由貴子が焼いた異形のパン・・・名づけて「疲れ果てたナマコ」のおかげで、サルシカ秘密基地のトイレ工事は笑いにあふれる現場となった。
テーブルのうえで冷たく、さらに固くなっていくナマコ。
女将はそれを紙袋に包み、

「これは写真師へのお土産。あの人は食べるから! 食べさせるから!」

恐ろしい発言をしつつ、また魔女のように笑いながら、そそくさと帰っていった。

s254-02鳥の肝のパテまで用意してくれたMioさん。

今回の石焼窯パンは初回にしてはなかなかの成功であった。
石窯は温度調整がむずかしい。
1回の加熱で3度もパンを焼くのは無理だと知った。
2回が限界。
あと、電気やガスのオーブンよりも少し高めの温度設定でも大丈夫のようだ。

水洗トイレが完成し、女性たちが安心して来られる秘密基地になったあかつきには、正式にパン焼きイベントをやる予定である。
ぜひ楽しみにしていただきたい。

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さてその後もトイレ工事は順調に進んだ。
板を貼りあわせての外壁づくりはほぼ終えようとしていた。

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人数が多いので内装工事も同時に進んでいた。
すっかりトイレらしい小屋が出来上がりつつあった。

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実はピザを焼いて食べたあと、棟梁である大工のT橋は現場を離脱していた。
かれはなんと小学校のPTAの会長で、午後からその総会だったのだ。

残されたわれわれは、彼の言いつけをしっかりと守り、仕事をすすめた。
T橋さんはなにかと几帳面で、仕事だけは妥協を許さない。
だから彼がいないことをいいことに、われわれはテキトーに工事をすすめる(笑)。

「あ、間違ったとこに釘を打っちゃった」
「いいのいいの」
「あ、板を割っちゃった」
「いいのいいの」

テキトーだから仕事が早い。
どんどん進む(笑)。

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かたくなに妥協を許さずまじめにやっているのは新隊員の水町さんだった。
この日、彼がいなかったら、サルシカのトイレは傾いていたに違いない(笑)。

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日暮れと共に仕事を終えた。
この日の宴会はバーベキューである。

他のイベントを終えて駆けつけてくれたヨッシーこと吉澤さんが差し入れてくれたハマグリ、そして松阪牛を焼く。

実は長い秘密基地工事の中でバーベキューをやるのは初めてのことだ。
いつも寒い季節にやっているので、鍋が基本であったのだ。

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4月下旬とはいえ、里山の夜は寒い。
われわれは焚き火で暖をとりながらバーベキューを楽しんだ。

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翌朝5時半。
隊長であるワタクシの1日は、カレーの仕込みからはじまった。
6個の玉ねぎを刻んで朝から泣きまくる。

そして泣き腫れた目で朝ごはん。

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この日の宿泊者は5名ほどであったろうか。
以前は泥酔者が死屍累々と横たわるトレーラーハウスで朝飯を食うという状態であったが、ずいぶんと健全になったものである。
炊きたてのごはんにたまごをかけて食べる。
本当は豚汁も用意してあったのだが、昨夜みんなで食べてしまった。
あとさき考えないのでこういうことになる(笑)。

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朝8時をすぎて、この日の参加者がぞくぞくと集まってきた。
泣いても笑ってもビッグな工事はきょうが最後!
なにがなんでもトイレを完成させるのだ。

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が、この日の空はどんよりと重く、山の木々も静かにうなだれていた。
ポツポツと雨が落ちてくる。

雨の中の最終決戦。
サルシカ秘密基地の最後の工事にふさわしい日がはじまろうとしていた。