「雨水から基地をすくえ!」第265回サルシカ隊がいく

投稿日: 2014年06月18日(水)14:44

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サルシカ秘密基地の主だった工事はもはや終結した。
しかし。
ところどころ細かいところでまだまだ工事は残っている。
いましばらくはこの細部工事のレポートがいくつかアップされると思われる。
ご了承いただきたい。

今回の工事は、雨水の処理、つまり排水工事である。

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これまでサルシカ秘密基地の建造プロジェクトの記事を読んできていただいた方はもうすでに十分理解しているであろうが、われわれは確固たる設計図があって基地をつくってきたわけではない。
まあ、なんというか、正直にいってしまうと、思いつきでドカドカと拡張し、いまの形へとなってきたのである。

2年の歲月と、のべ200人をこえる労力のもと、ふと気づいてみると、とてつもなくデカイ建造物(?)になってしまった。
屋根だけでいうと、軽やかに100畳以上はあるのだ。

だからところによっては雨が降ると、上の写真のようにジャバジャバと雨水が屋根から落ちてくる。
最初は「なんともすごいことだなあ」と笑いながら見ていたが、その雨水は激しく地面を叩き、穴を開け、あげくには石垣を崩しはじめる事態となったのである。

これはあかん!
このまま放置すると、雨水によって基地が崩壊する!

てなことで、屋根に雨樋をつけ、雨水を排水溝へと流すための工事をすることになったのだ。

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例によってわれわれは、工事のまえに綿密な打ち合わせと設計をする(笑)。

実はこの子どもが描いたような図面を引いたのは、工事当日の朝。
朝9時の集合時間に遅れずにやってきた面々だけで、「こんな感じでええんちゃうの」「よっしゃよっしゃ、そうしよう、ああしよう」みたいなノリでサラサラと作った。
まあわれわれは万事この調子なのである。

設計は簡単であったが、実際の工事は大変である。
なんたって排水溝は、基地から一番遠いところにある。
一番離れた屋根の部分から、直線でも30メートル近くはあるのだ。

今回の工事は雨樋をつける前に、その落ちた水を排水するための排水路設置工事であった。

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今回の工事のリーダーは、「トイレの神様」こと前田さんであった。
彼はトイレだけでなく、水回り全般の神様へと出世したのである。

その神様とホームセンターへ買い物。

100パイの塩ビパイプをなんと11本。
90度のエルボー(角度を変えるやつね)、45度のエルボー、そして直線ジョイントを大量に。
塩ビパイプを切る専用ノコギリや接着剤も購入した。

これまで秘密基地は廃材を再利用してきたが、さすがにこのあたりの材料は落ちてないのだ(笑)。

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一方、秘密基地に残ったチームは、排水パイプを埋設するための穴掘り。
特に排水溝付近は勾配の都合上、かなり深く掘らねばならない。
もう大変な作業なのだ。

赤塚さん親子、太田さん、大橋さんが、まさに人間重機となって掘りに掘りまくる。
穴掘り隊長は、特に過去の経験とか関係なく、雰囲気と面白さで太田さんに決定(笑)。
なにかにつけてリーダーをつくっていくのがサルシカ流である。

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とりあえず塩ビパイプを仮置きしてコースを確認する。
と、なぜか塩ビパイプが2本もあまる。
神様が電卓をつかって懸命に計算したにもかかわらず、そして隊長のワタクシが確認したにもかかわらず、4メートルの2本、つまり8メートルの誤差が生じているのである。
まあ、これもサルシカ流である(笑)。

前田さんとキヨちゃんは一番上からの作業に入る。
最短距離にするため、トレーラーハウスの下を斜めに横断する。
ちと格好わるいが、見えるところじゃないからいいのだ。

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最初こそ威勢がよかったが、穴掘り部隊の面々は肩で息をし、3回土を掘ってはブツブツ文句を言いながら休むという状態となる。
やる気はあるけれど身体がついていかない。
おじさんたちの悲しい宿命だ(笑)。

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お昼ごはんを挟んで作業は続く。
大台町から久保さんが駆けつけてくれたので、そのまま穴掘り部隊へ。
久保さんも最初のうちこそ元気だったが、すぐさま汗だくため息男になる(笑)。

が、なんとか排水溝へつながる石垣まで穴は到達。
石垣の石をひとつ抜いて、パイプの出口をつくる。

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が、穴が終わっても作業は終わらない。
排水用のパイプは薪棚の後ろを通らせることになったので、積んである薪の撤去作業。
赤塚親子がやってくれる。

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そしていよいよパイプの埋設作業がはじまった。
角度が微妙にあわず、苦労の連続。
上の写真(右)は、なんとかパイプをつなぎ、どや顔のおっさんたち(笑)。

この日、夕方からテレビの撮影やらがあったので、上から下までパイプを接続し、埋めるべきところは埋めて作業は完了。

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翌日。
サルシカ恒例の残業作業。
水回りの神さま前田さん、大橋さん、久保さんの3人が残ってくれた。
そこに津に用事があって立ち寄った、なかやのおとうちゃんを無理やり引き込み、作業をつづける。

埋めたマスとパイプをモルタルで接続する作業である。

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そしてお昼まえ。
すべての排水工事が終了した。
塩ビパイプの距離、およそ36メートル。
ちゃんと水が流れるかどうかはわからんが、とりあえずつながったのだ。

途中でゴミがつまったり、オーバーフローしても大丈夫なようにマスも何ケ所かにつけた。
最終的には浄化槽の排水パイプにドッキングさせ、石垣下の排水溝に水が流れ出るようになったのだ。
これで雨樋をつければ、完璧に違いない(・・・いや、たぶん)。

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昼食はみんなで冷やし素麺。
本当は竹を切ってきて流し素麺にしようぜ〜、なんて盛り上がっていたけれど、疲れていたのでやめた(笑)。
初夏の風の中、みんなですする素麺がうまい。

残された大きな工事は雨樋のみ。
まもなく本当にサルシカ秘密基地は完成だ!!!!!