第23回「夏の調味料」

投稿日: 2014年07月09日(水)09:18

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梅雨が来て カエルケロケロ ヘビがにょろー。
春だ春だと喜んでいたのも束の間、あっと言う間に梅雨入りし、もうすぐに夏がやってきます。
年々、暑さに弱くなり、かと言ってクーラーの風にあたるとドッと疲れるお年頃の私。
しかしバテてる場合じゃない!
来るべき夏に備えて、今回のめぐみごはんは「夏を乗り切る調味料」についてお送りします。

まずはこちら、パクチー。

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別名、コリアンダー。
香菜(シャンツァイ)とも言いますね。ビタミンを多く含み、抗酸化作用は大豆の10倍もあるとか。強い香りが特徴のこのパクチーは、タイ料理をはじめ、ベトナム料理などにも欠かせない食材。
今年は我が家のプランターにわんさか育ってくれました。

しかしながら毎日パクチー…となると流石に飽きがきます。
しかし枯らしてしまうのはもったいない!
そこで今回は保存できるようにパクチーペースト作ってみました。
これでいつでもパクチーを楽しめる!

作り方はいたって簡単。パクチーとニンニクと塩、サラダ油(またはオリーブオイル)をフードプロセッサーに入れるだけ。

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撹拌すると台所に漂うカメムシ臭。
これをいい匂いと思うようになったのはいつからか。

さあ、後はジップロックに板状に入れて冷凍庫で保存したら完成。
使いたいときにパキパキ折って使います。

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塩ラーメンにチョイと入れたり、中華スープやコンソメスープにひとかけら。
気軽に味を変えて楽しめるのがうれしい。
普段のお料理が、このペーストを少し入れるだけで、いつもと違うテイストに。

お野菜のオリーブオイル蒸しに添えて。
アボカドとトマト、新玉ねぎと合わせてメキシコ料理、ワカモレ。
パスタソースに使ったりピザソースに使えば、パクチーは食べない子どもたちもガブリ!

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フレッシュで食べるのが風味も香りも一番なのですが、料理によってはパクチーの主張が強くですぎることも。
その点このペーストは、パクチー嫌いの人こそ勧めたい、マイルドでやさしいお味。
アジア料理というより、普通にイタリアンとして成立してます。

ちなみにパクチーが手に入らないとお困りの方には、美里ならどこでも手に入るカメムシをオススメします。
味や香りがパクチーそっくりらしいです。しかも高たんぱく&低脂肪。
手軽に入手できて健康にもいいなんて、カメムシってすごい!
…いや、私はパクチーを食べますけどね。

続いて山椒.。
ピリリと美味しい憎いやつ。
独特の香りと辛味があり、食欲増進や胃腸障害の改善といった効果もあるようです。
今年は産直で買った山椒の実を塩漬けにしてみました。

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洗って茹でて水気をふき取った山椒に塩をまぶして一晩。
出てきた水を捨て、もう一度軽く塩をまぶして出来上がり。
なんともお手軽で簡単な一品です。

そのままご飯の上に。
冷奴にもいい。
麻婆豆腐でガツンと食べるもヨシ。
生で食べるなんて辛すぎない?と思いきや、1週間程度で辛味は抜けて山椒のスパイシーさだけが残ります。
山椒の香りとプチプチした食感が楽しめて、これまたとても美味しい。
から揚げやチャーハン、炒め物などにパラッと乗せるとサッパリと食べられます。

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そして最後に塩レモン。
モロッコの調味料らしいです。
レモン(無農薬推奨)を適当に切って、レモンの10%〜20%のお塩をまぶします。
これを2〜3日に一度、ブンブンとシェイクして発酵させるだけ。
一ヵ月後には酸味も塩気もまろやかに変化し、ドレッシングに炒め物、なんにでも使える万能調味料ができるとの事。
早速作ってみました。

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発酵モノは、菌が頑張ってくれてる!と思うとすごく愛着が湧きます。
2?3日に一度シェイクすればいいのに「可愛いわたしのレモンちゃーん」と毎日ブンブン。
だんだんと果汁が出てくるのをニヤニヤと眺め、菌の働きを見守ります。
一ヶ月後、いい感じに皮も実もドロドロになりました。

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出来上がりを舐めてみたところ、思っていたよりもしょっぱい。
お塩の感覚で使えばいいのかな?と、早速炒め物や煮物に使ってみました。

まずは炒め物。
茄子とピーマンとベーコンを塩レモンのトロリとした液で炒めてみました。
さっぱりと食べれるものの少々物足りない。
そこでチャーハンには皮ごとみじん切りにしてガツンと投入してみました。
そして私は思い知りることに。塩レモンのブームのわけを!

レモンの皮特有の苦味や、果実のとんがった酸味はすっかり抜けてます。
それでいて皮や実を刻んで入れただけあってレモンの風味が濃いのです。
レモンの果汁だけを味わうのではなく、果実まるごと食べられる。
「ナルホドこれが塩レモン!」と思わず納得。
夫からは「これは女性が好きそうな味」と言われましたが、そのとおり!私、大好きです、これ。
夜には調子に乗って手羽元を塩レモンで煮てみました。
手羽元、玉ねぎをオリーブオイルで炒め、水200ccと塩レモン1/2個とじゃがいもと合わせて圧力鍋10分。仕上げに黒胡椒ゴリゴリ。
まろみがあり、とてもやさしいレモン風味。
まるごと入れたミニ玉ねぎもトロトロで味が染みて、水と塩レモンだけでこんなに美味しいとは。
たくさん作って、翌日はそのままパスタにアレンジ。
レモンスープがパスタに絡んで大正解でした。
普通の焼きそばも、ナンプラーと塩レモンで味付けすれば、タイ料理パッタイもどきで、これも美味しかったです。

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パクチーでデトックスして、実山椒で食欲増進、塩レモンのクエン酸で疲労回復。
さあ、夏はすぐそこ。
みなさまも夏バテには注意して、楽しく美味しく今夏を乗り切られますように。

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ごちそうさまでした!