「サルシカ隊、ビールを売る!」第267回サルシカ隊がいく

投稿日: 2014年07月11日(金)15:40

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写真/いろんな方々(使わせていただきました!!) 文/サルシカ隊長

いきなり夫婦の写真で申し訳ない。
しかもサルシカ隊長のワタクシは、ありえぬほど間抜けな顔をしている。
これについてもお詫びするのだ(笑)。

が、今回はなんと!
夫婦のみでイベントに参加してきたのだ。
三重のローカルブランドTシャツ「SalT(サルティ)」の販売では、準備にやたらめったら時間がかかり、たくさんの人に協力していただいた。
が、今回は生ビールのみの販売である。
しかも!
サルシカの軽トラピックアップキャビン(キャンピングカー)である「SaLP(サルピー)」が出動し、看板を出してビアサーバーを電源に挿したら準備完了なので、人手がいらない。
しかもしかも!
妻M子は、数々のイベントで生ビールを注いできたプロなのである。
これはいっちょ、ふたりで試しにやってみようか、ということになったのである。

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準備は前日からスタートであった。
ビアサーバーを積み込み、サルシカ米を入れた「サルシカビール」(今回は津ぅの地ビール)のタンクを積み込み、もろもろのモノをどんどん放り込む。
とはいえ、あっという間の作業である。

問題は、軽トラ用ピックアップキャビンの積み込みであた。
前にもレポートしたが、このキャビンは非常に重い。
男が4人いないと軽トラの荷台に載せられないのだ。
で、実は前々日に、わざわざこのためだけに大工のT橋さんや左官の小山さん、大工の北さん、西川のお父ちゃん、キヨちゃん副隊長に集まってもらい、キャビンを移動したのであった。

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今回、ビールを販売する会場は、津市まん中広場。
津市の中心地あるセンターパレスの脇にある小さな公園で、昨年の津祭りでもここでサルティを販売させてもらった。

この日は、ここで「ひろばdeグルメ」というイベントが開催されるのだ。
簡単に言うと、移動販売車がずらりと並び、いろんなものを食べて飲んで楽しんでもらおう、という企画である。

午前8時前。
軽トラで会場に到着すると、もうほとんどの移動販売車が準備を終えようとしていた。
あいやあいやと焦りつつ、指定の市に軽トラを駐める。

が、ここからが問題であった。
実は、あろうことか!
ワタクシは数日前から人生初の「痛風」を発症し、松葉杖をつきつつ「あたたいたた」という状況であったのだ。
大体、痛風の人間が生ビールを売っていいのか、と激しく思うが、まあこうなっちゃったもんは仕方ない。
しかも!
頼みの妻M子は、娘の部活動のためにどこやらの中学だかスポーツ公園だかに行っていて、遅れて到着の予定だったのだ。
つまり、会場に着いたものの、足をひきずるワタクシひとりしかいなかったのである(涙)。

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ワタクシの苦闘の様子を見て、会場のあらゆる人がいろいろ手伝ってくれた。
本当にありがたいのだ。
原因が骨折とか捻挫であれば、感謝しつつも甘えたいところであるが、なんたってこちらは痛風である。
すまぬすまぬと言いつつ痛い足をひきずり、脂汗を垂らしながら働いた。

そうこうするうちに妻M子が到着。
こんなに妻を待ち遠しく思ったことはなかったのだ(笑)

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で、妻M子到着後は、うそのように順調に準備は進み、あっという間に戦闘態勢へ!!

そして午後9時。
なんの合図もなく、のんびりと「ひろばdeグルメ」はスタートした。

オープンしてすぐ。
昨夜から酒を飲み続け、あきらかにまだベロンベロンのお父ちゃんが、最初の1杯を飲んでくれた。
が、それからしばらくは暇。
夫婦で暇。
会話もない(笑)。

そもそも朝の9時からビールを飲む奴などおるのか!
そもそも時間設定を間違えたのではないか!
そもそも、そもそも、と、ワタクシは疑心暗鬼な時間を過ごす。

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その一方で、いつのまにか妻M子はいろんな移動販売車をまわり、次々に食べ物を購入してくる。

「このために朝ごはん抜いてきたのよね〜、あなたも食べる?」
「食べんわ! お客さんが来たとき、もぐもぐしてたら失礼だろ!」
「お客さんなんて来ないじゃん、さ、次の買ってこよ」

万事この調子である。

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が、暇なのはウチだけではないようで、ラッキーバーガーの松葉さん(写真左)、串かつ「まるう」の藤井さん、手打ちパスタ「INDIGO BLUE」の米田さんたち身内がビールを飲んでくれる。
しかも数杯ずつ。

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10時ぐらいからお客さんが増えはじめ、いい感じで売れはじめる。
暇すぎず、忙しすぎず、夫婦で余裕の笑顔。

今回の販売のビールは、津市美杉町の美杉リゾートの企画で、美里のワレワレの米、美杉町の米を入れてつくった、まさに「津ぅの地ビール」なのである。
この他に津市に地ビールはないので、津市唯一!!
しかも、三重県セレクションという選定も受けるほどの美味しさなのである。

が、販売しているのが、ほとんど美杉リゾートのみなので、なかなか知名度がない。
そこで今回の販売へとつながったのである。

今回は結構な量を仕入れた。
それはこのイベントの数日前に新聞で紹介されたこともあるし、もともと雨の予報だったのが、晴れに変わったこともあったが、残ったビールを秘密基地に持ち帰って、みんなでビアガーデンやろうぜ、という密かな約束もあったのである。

この調子で売れていけば、ほどよくビールが残り、今晩の幸せの打ち上げビアガーデンが開催なのである。

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まるうの串揚げを食べつつ、津ぅのビールをぐびぐび。
これはサルシカ隊の坂下さんの写真。
こっちは働いてるのに。
痛風だからビールが飲めないのに。
くそくそ、と思いつつ、笑顔でおかわりを注いであげる(笑)。

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が、異変は静かに確実に忍び寄ってきていた。
ふと気づくと、会場にリュックを背負った人たちがいっぱいなのだ。
埋め尽くしているといっても過言ではない。

これは某鉄道会社が主宰のウォーキングイベントで、津駅から津新町駅、そして繁華街である大門へと歩いてきたのである。
ちょうどお昼ごはんの時間なので、たくさんの人がなだれ込んできたのだ。

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ありゃ、売れ出したな、と思ったら、もういきなり行列!!
M子は注ぐ。
ワタクシはお金のやりとり。
タンクがどんどん空になっていく!!
重いタンクを運ぶ。
痛風の足に激痛が走る。
うおおおお、と言いつつ、ビールサーバーに接続する。
また売れる。
どんどん売れる!!

「あ、またタンクが空!! 交換して!!」
「ええ、最後の1タンクだよ」
「まだお客さんいっぱいるから!!」
「でもでも」

今晩のビアパーティのために、最後のタンクだけでも残しておきたかった。
が、もうそんな場合ではない。

最後のタンクもあっという間に空になる。
販売終了〜。

みんなにお詫びしてキャビンの扉を閉める。
なんとその時間、11時50分。
一番売れるであろう、ランチタイムを迎える前に売り切れてしまったのだ。

楽しみに来ていただい方には心よりお詫びする。
次回チャンスをいただけたら、もっともっと仕入れてくるのだ。

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実は閉店間際に、今宵のビアパーティを楽しみに、中谷のお父ちゃんと神さまの前田さんが手伝いにきてくれたのであった。
が、あっという間にビールが完売。
その瞬間を目の当たりにしたお父ちゃんは、

「ウソでしょ、今晩のビールもなくなったの・・・・」

まさに愕然とした様子であった。
それを見て、前田さんは「わかりましたよ、ボクが今から美杉までいってビールを追加で買ってきますよ」といった。
さすが神さまだ。

13時に「ひろばdeグルメ」は終了。
撤収し、秘密基地に戻ると、ちょうど神さまが美杉からビールタンクを持って到着したところであった。

で、中谷のお父ちゃんの指導のもと、おじさんたちだけで餃子をつくる(笑)。
おいしく飲むため、たのしく食べるためには、こういう労力を無駄と思わないのだ。

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で、カンパーイ!!!
痛風のワタクシも1杯だけいただきました。
2週間ぶりのビール。
しかも自分たちでつくった米が入ったビール。
そして楽しい仲間とワイワイと飲むビール。
これがうまくないわけがない!!

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次回、いよいよサルシカビールの仕込みの様子を紹介!!!
そのおいしさの秘密に迫るのだ!!!