「サルシカ&ヒビコレ年末恒例餅つき大会2014〜前篇」第291回サルシカ隊がいく

投稿日: 2015年01月07日(水)14:06

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おととし(2013年)、写真師マツバラの住まい兼オフィスである「ヒビコレ」からサルシカ秘密基地へと開催場所を移し、規模をさらに大きくしてはじまった「サルシカ&ヒビコレ年末恒例餅つき大会」。
自慢であるが、三重県津市美里町最大規模の餅つきなのだ。
まあ他に人を集めてやっているところがないだけの話ではあるけれど(笑)。

まあ、ともかく餅つきである。
なのにトップの写真は、津市の四天王寺で開催されている鼻笛第九2014の記念写真である。
こちらはなんと今年で4回目の開催。
三重県津市の年末はさまざまな恒例行事が誕生しつつあるのである。

で、餅つきの話をするには、この鼻笛第九も含めてはじめなくてはならない。
いろんなものが密接にからみあい、連動し、ぐちゃぐちゃになりながら師走の寒風の中を突き進むのである。

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餅つきは楽しい。
日本人の心を奮い立たせる何かがある。
が、準備が大変。
しかもずいぶん早くからはじめなくてはならない。

今回ワレワレが準備をはじめたのは、12月27日。
餅つき大会が29日に開催なのでその2日前から準備なのである。

まず事前に購入してあったもち米を精米する。
できるだけ直前に精米した方がよいということで、洗う直前に精米。
なんと今や秘密基地には精米機まであるのだ。
まあ借り物ではあるが。

もち米45キロをすべて精米。
それを網袋に入れて冷水で洗う。
1つの網が1回のつく量である。

冷たい風が吹きすさぶ中、水の冷たさに悲鳴を上げながら米を洗う。
この拷問的作業をやってくれたのは松原由貴子・・・そうヒビコレの女将にして写真師マツバラの妻。
そしておじさん研修生の中谷さんと上出さん。
隊長であるワタクシは忙しいフリをして逃げた(笑)。

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それと同時に秘密基地の掃除。
年末の大掃除を兼ねて徹底的にやる。
そしてたくさんの人にくつろいでいただけるようウッドデッキのレイアウトをあれこれ考えて変更する。

もち米は大きなバケツ、たらいに入れて水に浸す。
たっぷり水を吸い込んだもち米を蒸し、それをぺったんこするのである。

かまども羽釜もキレイに洗って出番を待つ状態に。
今年はかまどをもうひとつ新調し、スリーファイアー体制で(笑)。

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そんな忙しい年末でも、ワレワレは飲む(笑)。
しかも音楽ありの宴会をする。
この日の夜は、鼻笛第九の主催者のひとりである鼻笛演奏家のモスリンさんが奥さんと共に埼玉からやってきて、前夜祭ライブを終えてから秘密基地へ。
したらば飲みますわな。
鼻笛もピーポロポロと含ますわな。
しかもほどほどで終わりませんわな(笑)。

深夜まで楽しく宴会して、基地にみんなで雑魚寝。
いきなり睡眠不足となる(笑)。

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で、翌朝。
つまり餅つき大会の前日であり、鼻笛第九が夜に開催される当日。
サルシカ秘密基地は早朝から稼働していた。

実は鼻笛第九のあとの懇親会用のお弁当を、サルシカというか、秘密基地に長期滞在中で北海道在住のヨシエちゃんがつくることになっていて、それこそ夜が明ける前からヨシエちゃんはせっせと用意をはじめていた。

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が、お弁当の数65個。
さすがにひとりでは追いつくはずもなく、みんなでお手伝い。
なんと鼻笛のモスリンさんも奥さんも盛り付け。
時間に追われつつ、アタフタと。

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鼻笛隊をお昼に送り出して、
隊長のワタクシ、おじさん研修生の上出さん、写真師マツバラの3名になったところで、同じ集落内の西川さん宅へ。
杵と臼、蒸籠を借りに。
おととしから無理を言ってお借りしているのだ。
運ぶ距離は短いが、臼が重い。
西川さんにも手伝ってもらい、男4人でヒイコラ運ぶ。

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おおよその準備が終わったところで午後3時。
ワタクシと写真師マツバラは午後5時には鼻笛第九の会場である四天王寺に向けて出発しなくてならない。
ワタクシは鼻笛第九の司会進行で、写真師マツバラは公式記録カメラマンなのだ。
着替えやら準備やらを考えるとほとんど時間がない。
が、そんなときでもワレワレは遊びゴゴロを忘れない(笑)。
前乗り準備をしてくれる大山さんも基地に到着し、いたずらの準備。

このイタズラのためだけにキレイな板を用意し、筆や墨汁を買ってきたのだ。

ワタクシと妻M子がこよなく愛する「割烹やまき」。
その大将であるやまちゃんは、餅つき大会には欠かせない存在である。
何臼もの餅をつき、手返しし、騒いで盛り上げてくれる。
しかも!!
お刺身やら絶品つまみなどなどを差し入れしてくれて、酒好き人間を感涙させているのだ。
明日もいろいろ食材を持ってやってきてくれるということで、サルシカ・キッチンを「やまびこ割烹やまき」に変身させて、やまちゃんと奥さんのひとみさんをお迎えしようという作戦なのだ。

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その名誉ある仕事を担当したのは、研修生の上出さん。
書いているのを近くで見ていたときは「おおおお!」というぐらい感動したのだが、離れて見ると、本人いわく「子どもの習字」である。
笑いつつも否定をしない大山さんとワタクシであった(笑)。

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午後5時。
大山さん、写真師マツバラ、そしてワタクシの3人は鼻笛第九の会場である四天王寺に移動。
6時からのだらだらリハーサルおよび各地からいらっしゃった演奏家のみなさんのお披露目を経て、午後8時からいよいよ鼻笛第九2014!
ワタクシがこのイベントの進行をやるのは、4回めであるが、毎度毎度本当にみんな暴走してくれるのだ。
段取り通りにいくことなどほとんどない。

「いいじゃないの、鼻笛だもの」

ま、そのゆるさがこの企画の売りであり、人気の秘密なのであろう。
しかし、直前に、というか、本番のまっただ中でいろいろ変わっていくので、進行役のワタクシはもうオロオロしてしまうばかりなのである。
願わくば来年あたり、いち参加者として第九を楽しませてもらいたいものである。

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9時に鼻笛第九が終わり、懇親会へと突入していくみんなを横目に、写真師マツバラ、大山さん、北海道のよしえちゃん、そしてワタクシの4名は四天王寺を離れて秘密基地へ。
秘密基地では、かつてトイレの神さまと呼ばれていた前田さんと上出研修生が、アツアツのきりたんぽ鍋をつくって待っていてくれた。
あああ、また今晩も飲まねばならぬではないか!(笑)。

明日は餅つき大会である。
早朝から火を焚き、準備をせねばらぬ。
だから鼻笛第九の懇親会もことわり、基地へと戻ったのである。
が、結局飲んでしまうのだ。
果てしなく。
まさに本物のバカ野郎たちである。

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一方、隊長であるワタクシは、きりたんぽ鍋をお椀に1パイ食べただけで基地を再び離れ、集落内の集会所へ。
なんとワタクシは消防団員なのだ。
年末の特別警戒なのだ。
深夜1時過ぎまで待機と見回りを。
夜食のカップ麺を食べて基地へと戻ると、あろうことかまだトレーラーハウスの明かりが点いている。
先ほどの面々は、ワタクシが夜警をしている間もずっと飲んでいたのだ。
明日の朝、6時起きだというのに!!
12時間に及ぶ餅つきと宴会が続くというのに!!

が、ワタクシも再び合流するなりまた飲んでしまうのだ。
結局この日の宴会を終えたのは午前2時半。
あと3時間半後には、餅つきの準備がはじまるのである。

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そして3時間半後。
夜は明けた。
天気予報は雨もしくは雪で、かなり気をもんでいたのだが、空から落ちてくるものはなかった。
ワタクシが家から基地のトレーラーハウスにいくと、ドロのように眠っている写真師マツバラ、大山さん、前田さん、上出研修生の姿があった。

「おいこら起きろ! かまどに火を入れるぞ!!!」

みんな歯も磨くヒマもなく、顔すら洗わず、のろのろと準備をはじめた。

「ああ、気持ち悪い、おれ吐きそう」
「もう餅つきなんていいじゃん、どっかで寝ようよ、もう」

これからわずか3時間後に、サルシカにとって年末最大のイベントがはじまろうというのに、なんとも情けない状態であった。
果たして餅つき大会は無事に開催されるのか。
それは後篇のお楽しみ!!!