昨年からはじまった「やまびこカフェ」。
サルシカ秘密基地のある三重県津市美里町平木地区の、住民のための、住民によるコミュニティ・カフェ。
無事に3回めを迎えることができた。
2015年、初のカフェのレポートである。
改めて、サルシカの拠点である「サルシカ秘密基地」のある平木について説明しておこう。
三重県津市美里町。
その一番奥、つまり伊賀との市境の山あいにあるのが平木地区である。
世帯数50弱。
人口は数年前に100を切って96名。
平均年齢は64歳。
限界集落ぎりぎりの地域である。
ひとり暮らしの高齢者が多く、地域の行事も少なくなって、みんなで顔を合わせる機会が少なくなってきた。
それがコミュニティ・カフェをスタートさせて理由である。
カフェの運営は、平木区の住民が中心になってつくった活性化協議会「平木やまびこ会」と女性ボランティアのみなさんによって。
われわれサルシカは、場所の提供と運営のサポートがミッションである。
やまびこカフェは月に1回開催。
基本は第一日曜日の午前8時からであるが、都合によって第ニ日曜になる場合もある。
参加資格は平木地区の住民かその友人などの関係者のみであるが、事前に連絡をいただければ一般の方も参加可能である。
用意するモーニングセットに限りがあるため、このような対応をさせてもらっている。
やまびこカフェ開催日の朝は早い。
この日もサルシカのスタッフは朝6時に秘密基地に集合。
パンを温めるための石窯に火を入れ、メインカフェスペースを温めるために焚き火台やストーブに火を入れる。
今回、焚き火台で使う炭を、サルシカ副隊長のキヨちゃんに提供してもらった。
そして何より、冬でもカフェができるように、昨年末にウッドデッキに防風壁をつける工事をサルシカ隊の面々につくってもらった。
協力してくれたみんなには心より感謝するのだ。
午前7時まえ。
集落の女性メンバーが準備のために基地にやってくる。
スープやサラダ、ゆでたまご、みんな手早く準備をしていく。
前回までモーニングセットは100円であったが、さすがにこの値段で原材料を買い揃えるのは大変なので、今回から200円に値上げさせてもらった。
その代わり、食後のデザートやお菓子を用意し、食事をしたあともゆっくりとしてもらえるようにした。
そしてテレビ用のビデオ撮影も。
今回、上出研修生は、上出ディレクターとして参加なのだ。
こちらが200円のモーニングセット。
白菜のコールスロー、ハムのチーズ巻き、がメイン。
いつもよりちょっと豪華になった（笑）
しかも今回からコーヒーとパンのおかわりOKである。
この日は朝からあいにくの雨。
実は、これまで2回もみな雨であった。
いったい誰が雨男、雨女なのであろうか。
スタートの午前8時までに止むことを期待したが、雨足はどんどん強くなる。
高齢の方が多いので、足元が悪くなると来たくでも来れなくなってしまう。
この地域には「平木時間」というものがある。
平木の人はだいたい予定時刻の30分まえには集まり、まだかまだかと急かすのである（笑）。
が、今回は定刻になっても誰も来ない。
石窯のパンも温まった。
コーヒーも入り、モーニングのセットも整った。
が、お客がこない。
「これはマジでやばいかも・・・。これからしばらく朝昼晩モーニングを食べなくちゃいかんぞ・・・」
と焦りだした8時5分すぎ。
ようやくお客さんが傘をさしてやってきた。
ああ、よかったよかった。
ひとりがくると、ぞろぞろぞろぞろとお客さんがやってくる。
あっという間に客席はこんな状態に！
いっぺんにたくさんの人が押しかけてきたので、客席も厨房も大パニック。
ボランティアのお母さんたち走る走る（笑）。
今回のデザートは、北海道から来ているよしえちゃんに餅入りぜんざいをつくってもらった。
暖かくて心からほっこりする味。
地域のみなさんに大好評！
この人気ぶりから、よしえちゃんの菜食カフェ開催へとつながったのである。
地域のお母さんたちも、お父さんたちもそれぞれ楽しい時間をすごしている。
笑い声が絶えない。
「このカフェのおかげでゲンキになる・・・」
「月に一度といわず、ずっとやってくれたらええのに・・・」
などという声も聞こえてくる。
素直にうれしい。
10時まえ。
第3回のカフェを終えた。
いつもお手伝いいただいた女性スタッフのみなさんには、わずかに残った食事をつまんでもらう程度だったので、今回はしっかりとキープしておいた（笑）。
そしてスペシャルに甘いスイーツもご用意。
平木やまぎこ会の池村会長の感謝の言葉のあと、みんなで食事。
女性スタッフのみんなも楽しく交流してもらうのが、コミュニティ・カフェなのだ。
第4回の「やまびこカフェ」は、3月8日の第二日曜日に開催予定である。
朝8時からスタート。
興味がある方、一度覗いてみたいなあという方がございましたら、事前にサルシカに連絡をいただければと思います。
