「マリオ&はる①〜秘密基地ワークショップ〜」第315回サルシカ隊がいく

投稿日: 2015年05月19日(火)09:19

s315-01写真/中谷の父ちゃん  テキスト/サルシカ隊長

これは正式にはサルシカのイベントではない。
中谷の父ちゃん主催のイベントである。

昨年末。
中谷の父ちゃんの友だちで、サルシカ農業研修生のよしえちゃんとも親しく、また美里では写真師マツバラ、ヒビコレ女将とも非常に親交が深い旅の音楽家「丸山祐一郎とこやまはるこ」の両名が秘密基地に遊びにきてくれた。

基地で食事をし、少しお酒を飲むと、当然音楽になる。
マリオこと丸山さんと、はるちゃんことこやまはるこさんの二人は、ギターを並んで弾き、ボサノバを中心にわずか数名のために演奏してくれた。
音楽のある生活、そして宴会は豊かである。
幸せである。

で、そのとき、ぜひ来春、秘密基地でライブをやりましょう、実現させましょう、ということになったのである。

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興行活動は大変で負担が大きい。
ただでさえイベントや業務が多いサルシカではちょっと対応できず、基本興行的なことはやらないというルールになっていた。
なので、農業研修生の中谷の父ちゃんが休みを利用して主催することになったのである。

つまり、サルシカ隊の隊長のワタクシは、お金を払って楽しむイチ参加者である。
いやはや、これは気楽でいいのだ(笑)。

イベントは2部構成になっていた。
1部は、「水カンリンバ」というマリオ考案の楽器をつくるワークショップ。
そして2部がライブである。

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ここで「マリオ&はる」の二人について、もう少し紹介しておこう。

二人は雪深い長野県の飯山市に在住。
年の半分は、36万キロを走破した古いランドクルーザーに民族楽器を笑えるほど満載し、助手席のはるさんはただでさえ小さい身体を折りたたんで、もう楽器に押しつぶされそうになりながら全国を旅し、各地で音楽を演奏している。
サンバギターリストであるマリオは、1985年にブラジルを訪れ、民族楽器のビリンバウに出会う。
独自の奏法を工夫し、ソロ奏者として活動。
1992年、再びブラジルを訪れた際、本場バイーア地方のサルバドーレで演奏。
最大級の絶賛をあびる。
まさに本格派のギタリストであり、民族楽器演奏家なのである。

一方、はるさんは、マリオの音楽のパートナーであり、ヴォーカル担当であり、筆文字作家である。
そして何より、私生活においてもマリオのよきパートナーである。

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これが、マリオが開発した水カンリンバ。
右をあげたり、左をあげたりすると、水中に深く沈んでいく時のようなコポコポという音がする。
目を閉じて聞くと、その深海に沈み込むような音がなんとも心地よい。

これは空き缶でつくられていて、両端は指で弾けるようになっている。
ビヨン、ビヨヨヨンと異国の響きがする。
まあ何とも不思議で魅力的な楽器である。

イベントの第1部は、この水カンリンバをみんなでつくるのである。

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サルシカ秘密基地のある三重県津市美里町平木は、標高819メートルの経ヶ峰という山のふもとにある。

イベントがはじまる直前。
マリオと中谷の父ちゃんは集落をのぼって山へと入り、山から流れ出る冷たい清流を汲みにいった。
その土地の水を使って水カンリンバをつくるのである。

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午後1時。
水カンリンバづくりのワークショップがはじまる。
参加人数は15名ほど。
のんびりと。
お話あり、笑いありで進んでいく。

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水カンリンバは4つの空き缶をつなぎあわせてつくる。
なぜか空き缶は缶コーヒーのものが多い。
しかもノンシュガー(笑)。

缶ビールだと大きいのか、それともアルコールはダメなのか(笑)。

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最後は和紙を貼り付け、見た目も手触りもいい感じに仕上げていく。
ヒビコレ女将も真剣につくる。

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子どものペースに合わせ、ゆっくりとつくったので、かかった時間は2時間ほど。

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みなさん、完成〜!!
水の量や缶の穴の開け方などにより、みんな微妙に音が違う。

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さあ、この水カンリンバを持って、マリオとはるのライブがはじまる!!
その様子は次回!!