写真/写真師マツバラ(松原豊) テキスト/サルシカ隊長(奥田裕久)
志摩を定期船でめぐる旅もいよいよ折り返し。
「え、5回でようやく折り返し???」
そう思った方、もう少しお付き合いください。
後半はなるべく駆け足でいきますので(笑)。
志摩市和具で廃業した銭湯を見学し、地元のお寿司屋さんで栄養とアルコールを補給した(笑)われわれは、バスで御座へと移動することに。
行き当たりばったりの旅なので、あっちをふらふら、こっちをふらふらしてようやく「和具」のバス停を発見するが、次のバスまで20分ほどもある。
早朝2時から伊勢の日の出を撮るために走り回っていた写真師、そして前夜名古屋で深酒をし、2時間以上も近鉄特急に乗ってきた隊長のワタクシは、居眠りモード。
ワタクシなんか立ったまま寝てる(笑)。
バスに乗り込むと、学校帰りの小学生たちが5、6人乗っていた。
「こんにちわ!」
と元気よく挨拶をしてくれる。
うれしいもんだ。
ヨレヨレのおっさんたちも元気になる(笑)。
和具から目的地であり終点の御座港まで、運賃370円。
乗っている時間は15分ほどである。
小学生たちは御座港のひとつ手前の御座でみんな降りていってしまった。
御座港で下りたのはわれわれ4人だけであった。
御座港。
正直言って寂しいところだ。
港を囲むように建っているお店も営業しているところは少ない。
バスを下りてみたが、そこは完全に漁港で、定期船のりばらしきものが見当たらない。
本当に船は来るのであるか。
来るのであればどこに停泊するのであるか。
いろんな意味で不安なのである(笑)。
定期船まで30分以上時間があった。
どれ、何があるかわからんが、ちょいとあたりをまわってみるかと歩き出した。
先ほど、ひとつ前の停留所で降りたはずの小学生たちが、なぜか港でシリトリをして遊んでいる。
大人げないわれわれは、そのシリトリに勝手に参加し、見事に撹乱させつつ、歩いていった。
で、しばし歩いて、隊長のワタクシはフト思い出したのである。
ここに来たことがある!
そうであった。
たぶん3年ほど前だったと思う。
このワタクシが何かの間違いで出演させてもらっている三重テレビの「とってもワクドキ!」という番組で、当時はまだ林家染弥と名乗っていた菊丸師匠と、ロケでやってきたのだ。
確かあの時は、合歓の郷という志摩の観光施設からクルーザーで乗り出し、ここで上陸。
で、何かをしたのであるが・・・その肝心のロケ内容はまったく思い出せない(笑)。
が、港のすぐそばに海に沈む石仏があったことだけは覚えていた。
「こっちこっち! こっちだよ!」
急に記憶を取り戻したワタクシは、先輩ヅラをしてみんなを案内する(笑)。
御座港のすぐわき。
小さな鳥居をくぐって磯沿いの道を行ったところにあるのが、こちらの石仏地蔵。
海中にまつられていて、潮の満ち干により現れたり消えたりする事から、潮仏とも呼ばれているそうだ。
確かに海中に地蔵さんがある。
が、それ以外にも意味ありげな石が並んでいる。
「で、隊長、どれが石仏さんなの?」
カメラを向けていた写真師マツバラが素朴な質問をする。
ワタクシは「全部写っているように撮ってくれ」とだけ指示を出した(笑)。
どれが石仏さまかわからないまま手を合わせる不届き者たち。
ちなみに言っておくと、
子宝、安産など、女性の腰から下の病に霊験あらたかということで、海女をはじめ女性たちの信仰を集めているという。
テキトーな案内をしてしまったので、バチが当たらぬよう掃除をして誤魔化すワタクシ。
結構気が小さいのだ(笑)。
石仏地蔵
住所:三重県志摩市志摩町御座(御座港すぐそば)
そうこうしている間に定期船の時間になった。
バスに乗って和具から御座まで移動したにも関わらず、やってきたのはやはり同じ船であった。
そして同じ船長に笑顔で迎えられ、再び船上の人となった。
御座から向かうのは浜島。
そう、こちらも伊勢海老と温泉が有名なところ。
運賃はおとな310円。
時間は10分ほどである。
今回の旅における定期船での移動はこれでおしまい。
あまりに快適で名残惜しい。
願わくば3時間ほど乗ってビールでも飲んでいたい(笑)。
今回お世話になったのは、あご湾定期船。
詳細は以下のリンクをご覧ください。
http://shima-marineleisure.com/cruise/bayliner/
そして降り立った浜島の定期船のりばがこちら!
案内の看板はあるものの、建物の裏にひょっこりとある。
船がいなかったら絶対間違いだと思ってしまう(笑)。
降りたわれわれもわれわれで、一体ここは浜島のどこなのだと途方にくれてしまった。
とりあえず定期船のりばを出たわれわれは、目の前にあるそれなりに大きな施設へと入ってみた。
が、そこにいたのは・・・・
ガメラ!!??
いったいここからどんな旅になっていくのか。
本当に銭湯に入る瞬間はやってくるのか。
どーか怒らず、あともう少しお付き合いください(笑)。
次回へつづく。