今年2月からはじまったサルシカのカフェ企画。
最初は菜食ランチを食べていただくだけであったが、4月から農業体験つきカフェへと展開。
苗を植えたり、茶摘みをしたり、そのうえで採れたて野菜つかったメニューを食べていただくようになった。
実は今後。
サルシカのカフェは2つの系統へと分かれていく。
純粋に菜食ランチとスイーツを楽しんでいただくカフェ。
これはこの8月から9月にかけて週末常時営業にしていく予定である。
もうひとつが農業体験つきカフェ。
これは基本月に1回。
シーズンに応じて、苗を植えたり、収穫をしてもらったりしながらの展開となる。
で、名前もこれまでの「サルシカ菜食カフェ+夢紀行」から改める。
その名も「サルシカ農天カフェ」。
津市美里町で、お天道さまの光をたっぷり浴びた野菜をみなさんに味わってもらい、農作業も楽しんでもらいたいというところから名づけた。
ぜひ、この2つのカフェをご贔屓願いたい。
さて。
6月28日(日)に開催されたカフェは、「紅茶づくり体験カフェ」である。
5月にお茶摘み体験カフェを開催したところ大好評をいただき、そのときは口頭で説明したのみであった紅茶づくりをぜひみんなでやってみようということになったのだ。
紅茶は緑茶のように、摘んできたものをすぐさま蒸してもみはじめる・・・というわけにはいかない。
事前に一昼夜ほど乾燥させる必要がある。
これを「萎凋(いちょう)」という。
漢字からもわかるようにお茶の葉をしおれさせるのである。
水分が多いと、もんでいるうちに汁気がたくさん出てぐちょぐちょになってしまう。
ある程度乾燥させてもみやすくするのだ。
てなわけで、紅茶づくり体験カフェの前に、サルシカのスタッフで茶摘み。
あいにく雨。
ずぶ濡れになりながら、90リッターのビニール袋いっぱいの茶葉を採る。
カッパを着ていてもびしょびしょだわ、寒いわ、もう辛いのを通り越して笑いながらの作業であった。
その茶葉を洗い、網戸の上に置いて干す。
こうして紅茶づくり体験カフェの当日を迎えたわけである。
当日。
今回は準備が大変だったので少人数での開催。
みなさんが集まったところで、隊長のワタクシから紅茶づくりについての説明。
とは言っても、その作業のほとんどはただただ茶葉をもみ、叩き、ふんづけるだけ。
ワタクシはただ「もみまくってください、腕が疲れても休まないで」と言っただけである(笑)。
もみ作業の開始。
これはかなりの重労働である。
一度にたくさんの葉をやろうとしても無理。
ゴルフボール大にしたものを手のひらで丁寧にもんでいくしかない。
するとしっとりと水分が出てくる。
粘着性が出てくる。
そうするともみやすくなってくる。
どんどんもむ。
このもむ作業を「揉捻(じゅうねん)」という。
茶葉の表面を傷つけ、茶葉に含まれている酵素を出す。
すると、その酵素によって、茶葉に含まれているポリフェノールが酸化さし、テアフラビンとテアルビジンに変化する。
そして紅茶独特の赤っぽい色に変化しくのである。
間違っていたら申し訳ない。
そもそも書いている本人がよくわかっていない(笑)。
まあ、とにかく茶葉を傷つけることが大切。
で、ワタクシは土のう袋に茶葉を入れ、木槌でどかんどかん叩く。
前回サルシカのスタッフだけでつくった時はすりこぎでがりがりやった。
とにかく茶葉をいじめる。
とことんいじめる。
叩いてボロボロになった茶葉をさらにもんでチリチリにしてやった(笑)。
これが、ズタボロになった茶葉。
最終ラウンドのロッキーの状態である(笑)。
部分的に赤くなっているところがある。
これはすでに発酵がはじまっている証拠だ。
そして発酵。
30度ぐらいの温度で、2時間から3時間程度発酵させる。
今回は外気温が低かったので、日なたに置いた車の中に放置。
ちなみに、この時の注意として。
茶葉を入れたビニール袋にある程度の空気が入っていることが大切である。
発酵には酸素が必要なのである。
実はこのとき、ワタクシはビニールの空気をすべて絞り出して車に放り込んだのだ。
2時間後、ワタクシの茶葉だけ、青い部分がたくさん残っていた。
失敗から学んだことなのである(笑)。
さて。
肉体労働が終わり、発酵を待つ間、みなさんお待ちかねのお昼ごはん。
この日のメニューは、サルシカ畑で採れたキュウリ、人参、しいたけを入れた海苔巻き。
豆乳マヨネーズであえたポテトサラダ。
濃厚な甘さのジャガイモ天ぷら、そしてキュウリ天ぷら。
そしてこちらもサルシカ畑で採れたバジルをつかったパスタ、などなど!!!
津市美里町の山あいで育った野菜だけをつかった、まさに菜食ランチ!!
作業のあとの食事はうまい!
用意した食事はすべて完食!
はじめて会う人も多い中、みんなでわいわいと楽しくランチタイムを過ごした。
その後、秘密基地のある津市美里町平木地区の最上部の畑へと移動。
そこで茶摘み体験をしてもらった。
採ってもらった茶葉はみなさんのお土産。
これで緑茶をつくるもよし、また改めて紅茶をつくるもよしなのである。
茶摘みを楽しんで基地へ戻ると、茶葉が十分に発酵していた。
ビニールを開けると、濃厚な紅茶の匂いがする。
そして茶葉は真っ赤になっていた。
わずか数時間でお茶が紅茶になる。
これが紅茶の不思議であり、紅茶づくりの楽しみである。
その赤くなった茶葉をフライパンで炒るようにして乾燥させる。
カラカラになったら完成!!
デザートで休憩タイム。
この日、みなさんにはサルシカ畑で採れたばかりのバジル、そして野草茶をお土産に。
それと自分たちで摘んだ茶葉。
体験、カフェ、楽しんでいただけたであろうか。
こちらは参加者の方がFacebookであげていた写真。
少しもみと発酵が足りなかったと書いてあったが、どんな味わいだったでしょうか。
多少失敗しても、それはそれでおいしい。
お茶積み体験カフェ、紅茶づくり体験カフェは来年も実施予定です。
今年参加できなかった人はぜひ来年チャレンジを!!
参加者のみなさん、ありがとうございました〜!!!