第3回「Midnight SHI・O・HI・GA・RI」(part2)

投稿日: 2008年02月23日(土)17:34
高感度撮影により明るいけれど、実際はホントーに真っ暗闇!

高感度撮影により明るいけれど、実際はホントーに真っ暗闇!

左から、ちゅーそん、バカエミ、M子、隊長、カメラマン準

左から、ちゅーそん、バカエミ、M子、隊長、カメラマン準

-サルシカ隊、いよいよ真夜中の海に出撃-

午後11時、御殿場海岸、津競艇そばの公衆トイレ前にサルシカ隊が集結。
今回の参加者は、大人5名。そしてカメラマン準の長男1名の計6名。

まずは暖房の効いたサルシカ号の中で、コーヒーなどすすりながら作戦会議。

「掘って掘って掘りつづけること! アサリを採って採って採り続けること!以上!」

このような具合に隊長からの話も終わり、一同、ウェーダーやらヘッドランプやらビニール手袋などを装着し、海へと向かったのである。

気温は5度ぐらいある。結構暖かい

気温は5度ぐらいある。結構暖かい

今日はほぼ満月のはずだが、曇っているので、雲の向こうにぼんやりと見える程度。

町の明かりや近くのユニバーサル造船(旧日本鋼管)の明かりで、真っ暗闇ではないが、ヘッドランプの明かりがないと歩くのすら怖い。

カメラマン準の長男は、水溜りのようになった浅瀬を歩きつつ、「サメが急に出てきそうやな」とか「先に誰かおるみたい」などと恐ろしいことを言う。

時間は11時45分。
干潮は午前1時5分であるが、すでにかなり潮は引いている。
堤防から1キロほど歩いてようやく波打ち際となる。

あたりを見回しても誰もいない。
(当たり前だ)。

私たちサルシカ隊6名のヘッドランプだけが、あちこちを照らして動いている。
堤防のほうから見たら、さぞ恐ろしいことであろう。

潮干狩り開始! ヘッドランプに怪しく浮かぶサルシカ隊の面々

潮干狩り開始! ヘッドランプに怪しく浮かぶサルシカ隊の面々

必死に掘る掘る掘る!ゴム手袋をしてても手は冷たい。感覚がなくなってくる!

必死に掘る掘る掘る!ゴム手袋をしてても手は冷たい。感覚がなくなってくる!

M子。こういうときの集中力はものすごい

M子。こういうときの集中力はものすごい

波打ち際までいったところで、各自なんとなく掘りはじめる。
クマデにすぐさまガリゴリと貝らしきものがあたる。

「おおおおお、これは大漁か!」

と喜んで拾い上げると、それはこの地方でいうドンビ(シオフキ)。
10個拾ったら、そのうちの9個がドンビである。

こいつは食べられないことはないのだが、バカ貝と同じく砂をなかなか吐かず、味もよくないことから、潮干狩りファンの嫌われ者である。
毎年潮干狩りシーズンには、このドンビをアサリと間違えて持って帰り、食べてジャリっとなる人が続出する。

しかし10個に1個のアサリが超大粒!
なんと500円玉サイズ!

これはアサリです。粒が大きい!

これはアサリです。粒が大きい!

これはドンビ(シオフキ)です

これはドンビ(シオフキ)です

ザクザクとはいかないが、結構アサリが採れる

ザクザクとはいかないが、結構アサリが採れる

1時間ほどかかってこれぐらい。バカ貝も採れた

1時間ほどかかってこれぐらい。バカ貝も採れた

こんな大粒なアサリは久しぶり!

こんな大粒なアサリは久しぶり!

潮干狩りは人を寡黙にさせる。みんな黙々と掘る

潮干狩りは人を寡黙にさせる。みんな黙々と掘る

寒いし腰は痛いが、どんどん興奮してくる!

寒いし腰は痛いが、どんどん興奮してくる!

三重県津市は海沿いの町であり、潮干狩りで有名な御殿場海岸を持ちながら、じゃあみんな毎日のように潮干狩りをしているかというと、全然そんなことはない。
バカエミもちゅーそんも、そしてカメラマン準も、潮干狩りは何年ぶり、いや十何年ぶりだという。
逆に年に何十回も潮干狩りにいく隊長やM子のような家族の方がめずらしいぐらいである。

しかし潮干狩りは面白い。
まず砂を掘るのが面白い。
アサリが出てくればますます面白い。
アサリは群れて生息しているので、ひとつ採れると、ぞくぞくと採れることがる。
パチンコでいえば、これはもうフィーバーである。たまらないのだ。

しかしながらマテ貝はまったく採れない。
暗くてマテ穴が見えないのだ。
悔しいいいい!

「おおおお、アサリが採れて採れて止まらんぞぉ」

「おおおお、アサリが採れて採れて止まらんぞぉ」

カメラマン準は、津市の海沿いの町に生まれた。
子どもの頃は毎日のように海で遊んでいたという。

潮干狩りは久しぶりだが、「やっぱりオレは海の子だなぁ、体が潮の匂いを覚えとるで」などと言いつつ、ガンガン貝を掘るのである。

「おいおいおい、オレのまわりにはアサリが群れとるでぇ。うぉっ、ハマグリや!バカ貝もいっぱいじゃあ!」

その準のやかましい声を聞きつつ、隊長である私、そしてM子、そしてバカエミ、ちゅーそんは密かに焦っていたのある。
みんなのバケツはまだ5分の1もいってないのに、カメラマン準のバケツはすでに半分以上埋まっているのだ。

しかし、なぜカメラマン準にだけアサリがわんさか採れるのか!?
いくらなんでもおかしいんじゃないか!?

みんな思ったことは同じらしく、全員でカメラマン準のバケツを覗いた。

カメラマン準は意地でこのドンビを持ち帰った(笑)。

カメラマン準は意地でこのドンビを持ち帰った(笑)。

すると、そのバケツにあったのは・・・
ブハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!
そのほとんどがドンビであった。
そのうえ、砂だらけで直視に耐えないほど汚い。

これでは頭の悪い小学生の机の中である。

カメラマン準がみんなに笑うだけ笑われ、
「なーにが海の子だ!」
「こんなバカはみたことがない」
「サルシカ隊の恥だ」
などなどと、さんざんののしられるのであった。

午前1時を回り、潮が満ちはじめる

午前1時を回り、潮が満ちはじめる

さあラストスパートだ!サルシカ隊は最後まで手を抜かない

さあラストスパートだ!サルシカ隊は最後まで手を抜かない

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午後11時半からはじめて、翌午前1時半、真夜中の潮干狩りは終了した。
手足は冷えまくり、腰はバリバリであった。
そしてカメラマン準は、プライドも父親としての権威もボロボロであった。
戦いは終わったのである。
重い体を引きずり、堤防の方へと戻った。

果たして、サルシカ隊の成果はいかに!?

>>>「part3」につづくのである。

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