「やまびこカフェに前葉市長がやってきた!」第350回サルシカ隊がいく

投稿日: 2015年09月30日(水)11:20

IMGP7415写真/中谷の父ちゃん  文/サルシカ隊長

人口94人。
三重県津市のはずれにある小さな山あいの集落である美里町平木区には、「平木の三日坊主」という言葉がある。
カラオケ大会やらゲートボールやら、いろんな催しをこれまでに立ち上げてきたが、すぐさま飽きてしまって開催されなくなってしまう。
大体3回やると終わる。
熱しやすくさめやすい気質・・・というのが平木での定説であったのだ。

そんな平木で、昨年(2014年)10月からスタートしたのが、コミュニティカフェである「やまびこカフェ」である。
はじめる時に、「やっぱり3回で終わったな・・・」と言われないように、とりあえず4回は絶対に続けようとお母ちゃんたちと話していたのであるが、なんとなんと今回で9回目。
極寒期の昨年12月と今年の1月、そしてお盆とイベントが集中してどうにもお母さんたちの都合がつけられずお休みしてしまったこの8月をのぞいて、まるまる1年続いてきたことになる。

平木の最高記録(笑)。
継続は力なり。
もう「平木の三日坊主」なんて呼ばせないのだ。

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継続できたのは、何よりお母ちゃんたちのパワーである。
自分たちも笑って笑って楽しみつつ、地域の人をおもてなししてきた。
この姿勢には本当に頭がさがる。

全国から集ってくれた大勢の人によってつくられたサルシカの「秘密基地」という名のスペースに、地域のみなさんが集い、地域のみなさんによってゲンキの輪を広げつつある。
補助金も、区のお金も使わず、みんなで持ち寄った食器を使い、野花を飾り、いただきものの野菜をフルにつかって、わずかな売上だけで自主運営している。

関わっている者のひとりとして言うのは手前味噌ではあるが、本当にすばらしいことだと思うのだ。

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そんな地域の手作りカフェが1年を迎える。
何か特別な企画で、お母さんたちを労いたいなあと思っていたのだ。

そんな時、平木区の自治会長のところに市役所から連絡が入ったのだ。

「市長がぜひ平木のやまびこカフェに行きたいと言っている・・・みんなと朝食を共にしたいと・・・」

ありがたい話である。
こんな山の中でやっている小さなコミュニティカフェのことを気にかけていただいていたことにも感謝だが、わざわざ来てくれるとは!!!

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ちょこっとだけいつもより豪華なモーニング。
来てくれる人も少し増えるかも知れない。
が、余らせてしまうと赤字になるということで、10セットのみ、いつもより多く仕込みをすることに。
なにぶん200円のモーニングなので、このあたりの見極めがむずかしい。

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8時にオープン。
いつもの調子でぞろぞろとお客さがやってくる。
が、どうも勢いがない。
いつもなら、開店と同時に満席になるが、きょうはまだ空席が目立つ。

もうすぐ市長がくるのに・・・。
いつもの満席な様子を見せたいのに、と気持ちが焦る。

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8時30分。
前葉津市長が登場!
200円を払って入場してくれる。

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地域のみなさんに気さくに声をかけて、お話を。
市長が来ることを知らなかった人たちは「なんだなんだ」と驚いていた(笑)。

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市長は地域のお母さんたちといっしょにモーニングを。
しかし、お母ちゃんたち、うれしそうな顔をしてるなあ。

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市長が来るまで空席が目立って不安な状況であったが、実はこうしている間にもどんどんお客さんがやってきていた。
この日はやたらスロースタートであったのだ。

お客さんが少ないなあと思うと、スタッフのお母ちゃんたちはお皿におかずを少しずつ多く盛りはじめる。
残したら「もったいない」というお母ちゃん根性が働くからである。

が、この日は最初ヒマで中盤から一気に人が増えた。
だから最初は盛りが多かったのに、途中からお母ちゃんたちは慌てまくり、どんどんおかずの量が減っていった(笑)。
最初の盛りと中盤以降の盛りではたぶん2倍ぐらいの開きがあった。
ま、こういうことがあるのもコミュニティカフェってことで笑って許してほしい。

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結局この日。
最高記録のお客さんを記録。
スタッフを入れて、なんと70名以上のお客さんがここでモーニングを食べたのである。

ちなみにスタッフは、おかずがほとんど残っておらず、数に余裕のあったパンとタマゴを中心に食べた(笑)。
でも、お手伝いをしてくれたお母ちゃんたちにはスペシャルなデザートがいつも用意されているのだ。

これをみんなで食べてまたわいわいやるのがお母ちゃんたちの楽しみ。
もうひとつのカフェである。

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食事を終えた市長から、やまびこカフェへの労いの言葉をいただいた。

このカフェは、平木の活性化に向けての活動の第1歩である。
ここから、次のステップがはじまる。

この日、市長から応援の言葉をもらって、いよいよ次へ進むきっかけになったような気がする。

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