「あのさ、お餅をつかへん?」
先月の「やまびこカフェ」が終わったあと、スタッフのお母さんたちがまかないを食べながら、そんな話をはじめたのである。
何度も書くが、「やまびこカフェ」は、三重県津市美里町平木という人口94人の小さな集落で月に一度開催されているコミュニティ・カフェである。
サルシカは秘密基地を開催場所として提供し、バックヤードのお手伝いをしている。
テレビで取材をしてもらったり、市長に訪問してもらったりして、注目を集めつつあり、最近では地域外のお客さんも多い。
で、お母さんたちもモチベーションあがりまくりで、それはもう楽しそうにカフェの企画をしているのだ。
お餅モーニング。
もちろんコーヒーつきで提供するという。
なかなか豪快なメニューだ(笑)。
サルシカは毎年年末の12月29日に盛大な餅つき大会をするから、餅つきセットは準備されている。
じゃあ、やりますか、という話でまとまったのであった。
11月15日(日)
餅つきモーニングの朝。
われわれもお母さんたちも、いつもより早く秘密基地に集まって準備をはじめる。
今にも泣き出しそうな曇天であった。
高齢者が多い集落なので足元が悪くなるととたんに客足が少なくなる。
しかも雨の中で餅つきは出来ない。
「なんとか天気よ、持ってくれよ」
「雨フルなヨ」
そう祈りつつの準備であった。
が、かまどに火を入れ、お湯をわかしはじめると、厚い雲がにわかに切れはじめ、青い空が見えてきた。
「すごーい、晴れてきたあ!! やっぱり私たちの日頃の心がけがええからやわあ!」
そういってお母さんたちは笑う。
はい、確かにそのとおりだと思います(笑)。
きのうから水に浸してきたウスにお湯を張る
お客さんがくる前に1ウスついておくことに!!
もち米は集落の人が提供してくれたもの
蒸しあがって、隊長のワタクシがこづきを。
これが結構大変。
つくよりも疲れるのさ。
どうですか、このつるつるのお餅!!!
餅を返すのは、返し歴ウン十年のお母ちゃん。
「もっと強く! 真ん中を狙って! ほれもっと! やれもっと!」
掛け声もすばらしく、つき手はどんどんキネを振るうのである。
自治会長さんは火の番
役員のみなさんもぺったんぺったんお餅つき
そのあいだ、お母さんたちは餅をからめるタレづくり!
タレは4種類!お好きなのをどうぞ!
お母さんたちが用意したタレは4種類。
好きなモノをからめていただくセルフサービス風。
定番の大根おろし。
あずき。
きなこ。
そしてこの地方ならではの白菜のお漬物をからめる「菜もち」。
お餅をついている間に客席はあっという間に満席
いつも以上の賑わい!
こんな感じで食べていただきました!
お餅はおかわり自由!
最高は7つ食べたお母さん!!
すごいなあ。
餅つきはお父さんたちを燃えさせる!
「腰が入ってへんぞ、腰がぁ!」
「そんなんで餅になるかあ!」
ま、つまりオレにつかせろ、ということである(笑)。
で、みんなで餅つき合戦!
最近はどこの家も機械で餅つきをしてしまうので、こうしてウスとキネでつくのはみんな久しぶりのことらしい。
非常に盛り上がる。
というわけで、お母さんたちの思惑どおり非常に盛り上がった餅つきカフェであった。
11月の今回で、やまびこカフェの年内の開催は終了。
年明け1月もお休みして、2月から再スタートとなる。
年内10回開催したやまびこカフェ。
お母さん、みなさん、お疲れさまでした!
また来年もよろしくお願いします!