「ロケットストーブをつくれ!①」第361回サルシカ隊がいく

投稿日: 2015年12月17日(木)11:33

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ロケットストーブとは何なのであるか?

5年ほど前に、ベストセラーになった本「里山資本主義」で取り上げられ、一気に広まった暖房器具であり、調理器具。

別名「エコストーブ」。
その名前の由来は、熱効率が抜群にいいから。
一般的な薪のストーブと比べて、燃費が4分の1で済むと言われている。
つまり、ほんのわずかな薪でお湯がわかせるってこと!

ちなみにロケットストーブと言われる理由は、吸気、排気の力が強く、ゴオオオと音を立て、炎が吹き出すところから名づけられたらしい。

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参考までに。
ロケットストーブは1980年台にアメリカで発明され、2000年代に日本に上陸。
非常にシンプルなストーブでありながら、その歴史はまだまだ浅いのだ。

2011年の東日本大震災のとき、被災支援で大活躍し、全国的にその名前が広まったといわれている・・・・。

そんなロケットストーブを、今更だけれどみんなでつくろうということになった。
せっかくなのでワークショップにしてみんなでやろうということになった。

したらば!!
定員15人の枠はあっという間に埋まってしまった。

まだまだロケットストーブの人気は根強いのだ。

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ロケットストーブ・ワークショップの開催場所は、三重県津市美里町に昨年出来た劇場「ベルヴィル」。

主催は、
津あけぼの座、津あけぼの座スクエアを運営し、三重県の演劇文化をリーディングする特定非営利活動法人パフォーミングアーツネットワークみえ。
アイディアフルな地域をクリエイトするため、ワークショップを日々開催するアイディア・ラボ〔β〕。
そして、野山を駆け巡る宴会大好き集団(笑)・・・われわれサルシカ!

この3つのグループが集まって、なぜかロケットストーブなのである(笑)。
もうワケがわからんのだ。

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ロケットストーブ15個分の材料が劇場に並べられる。
壮観。

これは主催者のメンバーがみんなで手分けして買ったもの。
ホームセンターに一括発注すればよかったものを、そもそも準備スタートが遅くて発注が間に合わず、みんなで手分けしてホームセンターを駆け巡り、在庫のある限り買い求めた。

ロケットストーブには煙突の部材を使うのであるが、だいたい普通のホームセンターに煙突の在庫が10個も20個も置いてあるわけがない。
2個3個、棚の隅っこでホコリをかぶっているぐらいだ。

それにしても。
津市周辺のホームセンターの人たちは慌てただろうなあ。
なぜか煙突がどんどこ売れるのだ。
たぶん、来年のこの時期、また煙突が売れると思って大量の煙突を仕入れるに違いない(笑)。
すまないことだ。

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関係者は、ワークショップ1時間前にベルヴィルに集合。
ベルヴィルを運営する第七劇場のみんなは、舞台にブルーシートを敷き、会場の準備。
そして試し焚き用の薪の準備。

本日の先生は久保ちゃん。
そう、最後のサルシカ秘密基地の工事で竹の伐採をしていてお尻に竹の切り株を挿入してしまったあの男である。
彼は大台町の職員であり、またボランティア活動でロケットストーブをいくつもつくってきた。

そんな彼が、なぜか朝から肉をさばいている(笑)。

実はこれはお昼ごはん用の猪肉。
久保ちゃんが持ってきてくれた。
男は何でも出来なきゃダメなのだ。

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ワークショップ開始の30分以上も前から、どんどん参加者が集まってくる。
自分たちがつくるロケットストーブがどんなものなのか、その目で見て確認してもらい、作るモチベーションを高めてもらおうと、久保ちゃんとアイディアラボの池山さんが持ち込んだサンプル用ロケットストーブに、サルシカ中谷の父ちゃんが火を入れる。

「ゴオオオ!!」

煙突から火が吹き出ると、大いに盛り上がる。
まだ作ってもいないのにロケットストーブ談義がはじまる。
どんどん燃え上がる。
熱くなる。

もうワークショップなんかやめてしまって、このままサンプル用ロケットストーブで料理をつくって宴会しようぜ、という勢いである(笑)。

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開始時刻の午前10時になり、
特定非営利活動法人パフォーミングアーツネットワークみえの油田さん(写真右でバカ笑いしている男ね)と、久保ちゃん(写真左)の挨拶でワークショップスタート。

まあ書かなくてもいいことだけど、
この挨拶で場を和ませ、楽しいワークショップにしようと思っていた久保ちゃんは、何を話すか前夜いろいろと考えたらしいが、みごとに外していた。
そもそも、みんなもう十分和んでいたのだ(笑)。

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劇場の中に入って、いよいよロケットストーブづくり。

ちなみに今回の参加費はひとりというかひとつあたり4000円。
われわれがやるイベントとしてはかなり高額な方である。
しかし原材料だけで3500円近くかかってしまう。

ま、つまりほぼ赤字のイベントである。
もちろん関係者全員ノーギャラ。
逆に昼めし用の材料やらドリンクやら持ち出しばかり(笑)。

しかしいいのだ。
楽しいのだから!!

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久保先生は丁寧に工具の使い方から教える。
そんなにむずかしい作業はないのだけれど、金属を切ったり曲げたりするので、指を切ったりすることが多いのだ。

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女性の参加者が多かったのが印象的であった。
グライダーをつかったりの作業は、得意な人が他の人の分までやってあげたりしていた。
心優しき協力の精神であるな。

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アイディアラボの池山さんはつなぎの作業着をきて格好こそやる気まんまんなのであるが、作業会場の中にはまったく入ろうとせず、家から持ってきた燻製器でモクモクの準備。
しかもビールまで飲んでるし!!
あのね、いったいきょうここに何しにきたの!!!

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参加者のみなさんがロケットストーブをつくっている間、そとのサンプル用ロケットストーブはずっとゴオオオと燃えていた。

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おやつの焼きいもをロケットストーブで焼いていたのだ。
これはみんなのおやつ。

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会場内ではロケットストーブが少しずつ形になってきているようであった。

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1回で終わるつもりが、終わらんかった(笑)
なので次回で続いてしまうのだ。

次回のレポートの最後には、ロケットストーブのつくり方を克明に記した資料もダウンロードしていただけるようにします。

お楽しみに!!!