9月中盤。
超忙しい稲刈りシーズンを終えて、いよいよサルシカ軽キャンカー企画は本格始動した。
前回までを簡単に振り返ると、天井の内装材を引き剥がして、振動をおさえる制振材、そして断熱材を貼った。
カーステレオ(モニターつき)と、バックカメラも装着し、配線。
ETCも接続した。
ベースの車にかかわる作業のほとんどを終えたのである。
その後もいろいろなパーツが届き、隊長のわたくしがひとりでコツコツと装着していく。
まず網戸。
スライドドアの窓の左右両面に装着。
ベース車であるエブリイ専用のものなので、簡単かつぴったりにおさまる。
網戸をつけたまま走れるし、窓の開閉もできる。
運転席との仕切りカーテンをつけるためのレールを設置。
天井の内装材をおさえるピンを抜き、そこにネジ止めするだけ。
カーテンも届いているが、これは完成後つけること。
中谷の父ちゃんにホームセンターなどを回ってもらって、細かいパーツを集めてきてもらった。
バッテリーを固定するバンドであったり、ボディにネジ打ちする専用のネジだったり。
木工部分を担当する大工の坂下さんから頼まれた工具もアマゾンで注文。
型とりゲージ。
これをデコボコしたところに押し付けると、そのまま形が記録される。
車のボディに合わせて棚をつくるので、これがあると非常に便利なんだとか。
なんかワクワクする道具である。
中谷の父ちゃんとわたくしは、さっそくいろんな型を意味もなく取ってみる。
自分の顔の形も取ろうとしたが、相手は針金なので痛すぎてムリだった(笑)。
そして、トイレの神様である前田さんに案内されて、津市河芸の堀井工作所さんへ。
ここでテーブルをベース車の床につけるためのオリジナル固定金具をつくってもらうのである。
こちらが、堀井工作所の堀井さん。
実は「おばんざいバルすみす」の看板の鉄は、この堀井さんが提供してくれたもの。
再びお世話になります!!
細かくサイズを計ってもらう。
重さがかかるテーブルなだけに、しっかりと固定する必要があるのだ。
制作に時間がかかるので取り付けは後日ということに。
その夜。
サルシカ秘密基地。
現場を終えた坂下さんがやってくる。
これから軽キャンの木工部分の制作に入るのだ。
昼間が無理なら夜やればいい。
これぞ、イケイケドンドンのサルシカ流である(笑)。
まず、これまで机上で考えてきたプランを実車でイメージしていく。
設置するもの・・・例えば冷蔵庫だったり、シンクだったり、電装関係などなどはすでに用意されている。
だから、それらがちゃんと収まるかどうか、実際にモノを置いてみて確認できる。
想像力が少し欠如しているわれわれにはいい方法だ。
ベッドになる床下部分から作業に入る。
養生テープを材木に見立てて場所の最終確認。
漢(おとこ)、坂下。
燃える夜の大工となる。
中谷の父ちゃんが用意してくれた木材をすばやく切っていく。
実際に車に運んで当ててみて、また細かく切って調整していく。
ミリ単位の仕事だ。
雨が強くなってきたので、ガレージ横の屋根の下に車を移動。
しかし。
実際に作業をしてみると、思ってもいなかった問題などが浮上してくる。
「あ、こうするとこっちがだめじゃん、でもこうすると・・・あ、今度はあっちがだめかあ・・・・」
大工・坂下、モンモンと悩む。
そんな悩む大工のそばに、中谷の父ちゃんがニシシと笑いながらやってくる。
「坂下さん、晩ごはんできたよ〜。
アツアツの新米のごはんと味噌汁もあるよ〜。
でもそのまえにキンキンに冷えたビールもあるよ〜、うほほほほほ」
「いや、まだはじめたばかりだから、もう少しがんばるよ。
それに今日は帰りたいから飲まない!」
きっぱりと言う大工の坂下さん。
が、数分後。
大工の坂下さんは中谷の父ちゃんとテーブルに。
しかも前にはちゃんと缶ビールが置かれているし!(笑)
さっきの意気込みと決意はどこへいったのだ!!?
軽キャンの木工作業ははじまったが、これはこれで果てしなく時間がかかりそうだ(笑)。