次の日の夜も、大工の坂下さんはサルシカ秘密基地へやってきてくれた。
昼の現場仕事を終えて、そのまま直行で。
照明の中、黙々と昨日の続きの作業をはじめる。
この日も雨。
9月に入ってすでに20日以上経っているが、なんと晴れたのは2日間のみ。
あとはずっと雨。
雨、雨、雨、ときどきくもりに台風って感じである。
なのでガレージ横の屋根の下で作業。
ライトを3投つけて、がっつりと明るくする。
「よっしゃ、サイズぴったり〜。
きょうは調子いいぞ〜。
きのう早々にごはん食べて飲んじゃったからその分きょうはがんばらないと」
殊勝なことを言う大工の坂下さん。
見上げた心意気だ。
が、その一方で、中谷の父ちゃんはそそくさとバーベキューコンロに火を起こしている。
「坂下さん、待っててね〜、すぐにごはんの用意するからね〜」
いやいや、急がなくていいから。
まだ仕事はじめたばっかりだから。
せっかく夜に無理して来てくれてるのに邪魔してどーすんのさ!!(笑)
ベース車エブリイの荷台の真ん中になぜか発泡スチロールが埋まっている。
ベッドの床の基礎部分にひっかかる。
発泡スチロールを取りのぞいてしまえばいいのであるが、何かの効果を考えてのことだろうからムゲにもあつかえぬ。
で、干渉している部分だけを削ることに。
中谷の父ちゃんがごはんの用意をしてしまったら、またそこで作業が止まってしまうであろうから、ちょっとでも坂下さんの時間を無駄にしないよう、発泡スチロール削りは隊長のわたくしがやる。
仕事の手を止めて、カッターナイフでごりごり。
一方で、中谷の父ちゃん、わざわざ食事の用意で走る。
大工の坂下さんも慌ただしく動く。
そして隊長のわたくしもあわあわと慌てる。
なんだよ、この状況は!(笑)
見よ、この見事な発泡スチロールの溝を!!!
ぴったりと木を飲み込み、木は床にしっかりと固定された。
うっふっふ。
が、よく考えたら、床の上に断熱材とカバーが敷かれるのだ。
あまりぴったりと削ってもだめなのだ。
あとで溝の拡張をするよう、坂下さんに言い渡される(笑)
床部分がほぼ出来上がろうかとするころ・・・・
さっき火を起こしたコンロの上で、タン塩がジュージュー言うてますけど(笑)。
仕事から帰ってきた居候2号の劇団員イブキと、中谷の父ちゃんが、モーレツに焼肉の煙を出して、
「坂下さーん、早くこないとタン塩こげちゃうよ〜」
もうね、あなたたちね、いい加減にしなさいよ。
でも、誘惑に負けてカンパイ!!
もちろん隊長のわたくしもいっしょに(笑)。
鈴鹿の肉屋さんで買ってきたコロコロ焼き。
めっちゃうまし!
あかん、ビールも肉もとまりません。
てなわけで、この日も作業1時間にて軽キャン制作終了〜。
その後、宴会は3時間ほどつづく。
果たして、われわれサルシカにキャンピングカーをつくることはできるのであろうか?(笑)