「軽キャン、4日目の破綻」第440回サルシカ隊がいく

投稿日: 2016年09月27日(火)18:03

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サルシカの軽キャンカーづくりの日々が続いている。
友人や仕事関係など、あちこちから、

「あのサルシカの軽キャンカーってなんだ??」
「もう実車を見ることができるのか??」
「お、おれもつくってくれ!!」

などなどの声をいただいている。
期待をしてもらってありがたい限りである。

が、まだ完成までの道のりは遠い。
ようやく山すそにとりついたぐらいの段階である。
もう少々待たれい。

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大工の坂下さんによる夜の木工作業がはじまった9月某日。
日中の空き時間を利用して、隊長のわたくしはカースレテオの設定。
モニターの壁紙を変更できるというので、わざわざPhotoshopで制作してみた。

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電気工事関係のプランニングも。
必要な機械はすべて揃っている。
のこりはケーブルのみ。

大切なのは、各機械の大きさ。
このすべてが収まる空間を確保しなくてはならないのだ。

サイズをはかって、大工の坂下さんに伝える。

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連日つづく、大工の坂下さんによる夜の木工作業。
夕方6時から夜の8時まで。
もはや定番の作業になってきた(笑)。

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この日はテーブルを制作。

カットは坂下さん。
ペーパーがけは隊長のわたくし。
塗装は中谷のとうちゃん。

おじさんばかりの流れ作業(笑)。

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そして、9月下旬のある日・・・・。
ついに壁(棚やキッチン)の制作作業に入る。

まずはデコボコの壁の型を取る。
これがなかなか大変な作業。

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プラスチック板を利用し、少しずつそれをカットしながら型をとっていく。
型取りをする専用の道具なども使うが、最後は大工さんの職人的な技である。

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細かく、何度も。
カットしては現物に合わせて確認。

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が、こうしてイメージが具体的になっていく中で、大工の坂下さんと隊長のわたくしはあることに気づいたのだ。
これまでさんざん打ち合わせをして、レイアウトやデザインをつくってきたつもりであった。

が、ベース車のエブリイは、箱型のバンとはいえ、すべてがまっすぐではない。
思っていたところに思っていたパーツが入らない。
見た目には大した問題ではないが、道交法というか安全上大きな問題があるのではないか。

夜の作業4日目にして、われわれは大きな落とし穴に落ちたのである。

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坂下さんとわたくしはとりあえずくるくる回る寿司を食べながら、気持ちを落ち着かせ、さらに打ち合わせ。
が、考えれば考えるほど、問題をクリアするアイデアや道すじは見つからなかった。

「やり直そうか」

大工の坂下さんは言った。

「もう1回ゼロから考え直した方が早いんじゃない? そうしようよ」

大きな決断だった。
これまでの4日間の努力をすべて捨てることとなったのだ。

坂下さんとわたくしはノンアルコールビールでカンパイ。
ノンアルビールは涙の味であった。

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次の休日。
私は朝6時から午後2時まで、軽キャンカーの小さなベース車にそれこそ閉じこもって、ひたすら考えた。

まさに軽バンの中の修行僧(笑)。

が、考えに考えれば、アブラ汗と共に何かがひねり出せるものだ。
ちょっとしたひらめきから、問題解決のいとぐちがつかめた。

それを絵にしているが、あまりに下手すぎて何を描いているのかわからないと思う。
でも大きな発見があったのだ。

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図面とアイデアをまとめてメールで大工の坂下さんに送ったが、絵が下手すぎて全然伝わらず、結局翌日、膝を突き合わせて打ち合わせ。
大工仕事を一切せず、とことん問題点を確認していく。

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先日、われわれが行き詰まった問題は、見事に迂回できていた。
しかも、これまでの作業でつくってきたものをすべて捨てるのではなく、半分程度はそのまま使えることがわかった。

「いける! いけるよ、これ!
なんでこんな単純なことを思いつかなかったんだろ」

大工の坂下さんは率直に驚き、わたくしの軽バンの修行の成果をほめてくれた。

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シンプルであること。
これまでの当たり前を疑ってみること。
とりあえず、試してみること。

これが大事なのだ!(たぶん)。

サルシカの軽キャンカーづくり。
少し後退したけれど、今度はスキップで前に進む!

これからどんどん形になっていくので、どうぞお楽しみに!!!!