4月なのにスノーシューなのである。この後吹雪きになっちゃうのである。
フォトグラファー加納準と共に、岐阜県の新穂高に行ってきたのである。
隣の県なのに、なんと津市から車で4時間以上もかかる。
非常に遠いところなのだ。
今回の旅は、フォトグラファー加納準と二人だけ。
危険な匂いがするのだ(笑)。
ちなみにフォトグラファー加納準と隊長の私は30年近い付き合いだが、一度も二人だけで旅行したことがない。
そもそもヒゲ、デブの二人が、仲良く一緒にいるだけで気持ち悪いのだ。
今回、私はフォトグラファー加納準のお手伝いなのだ。
カメラアシスタントとして奴隷のように働くのである。
今回のフォトグラファー加納準の仕事は、ロープにぶら下がっている乗り物の撮影。
私はアルプス方面というか新穂高は初めてである。
結構ワクワクするのである。
さすが日本アルプス!という光景です。
隊長は高所恐怖症です。
こう見えてもプロのカメラマンです。
仕事のときは真剣勝負です!
新穂高のロープウェイはなんと2階建て!
私はひたすら肉体労働です。
フォトグラファー準に、
「レンズ!」と言われれば、すぐさま走って背中を向けてしゃがみ、「はいどうぞ!」です。
手が冷たいといえば軍手を出し、レンズが濡れたといえばタオルを出します。
まるで奴隷のようですが、意外と私はこういうの好きです。
ええ、いつも妻のM子にしつけられてますから・・・(涙)。
新穂高の展望台からの眺望。これは隊長の奥田がコンデジで撮影。
展望台は標高2000mのところにある。
気温2℃。一面雪だらけ。
「ぬおおおお、なんなのだこの雪は!」
観光気分でついてきた私(隊長)は、山頂につくなり、いきなり後悔するのである。
30キロはあろうかという機材バッグを担いだ私は、フォトグラファー加納に、
「あっちへいけ、こっちへ歩いてこい、ちょっと走れ、ヘラヘラ笑うな!」
などと命令され、雪の中をザクザクと動き回るのである。
「おお~、それにしてもいい眺めなのだ!」
展望台からの眺望に、隊長の疲れた心と体は癒されるのである。
でも背中の機材は重いのである。
「うーむ、ガスが晴れんなぁ・・・」
「お、晴れた!チャンスや!」
この日は夕方ぐらいまでバシャバシャ撮影。
ロープウェイにも何度も乗って、アチコチ歩き回ったのである。
疲れたぁ!!!!
近くのホテルに入って、すぐさま温泉に入って体を温める。
で、夕飯を食って、そのあとは部屋でひたすら飲む。
飲むったら飲む!(笑)。
レストランで生ビールを飲み、部屋で缶ビールを20本近く飲んだ。
しかしフォトグラファー加納も私も、滅多に二日酔いにならないから不思議である。
朝はパチクリと起きるのである。
オッサンの証拠であろうか。
翌日。
午前7時半。
ホテルの朝食。
私はごはん2杯、フォトグラファー加納は3杯。
朝からガッツリ喰うのである。
だから二人とも太るのである。
9時前から、熊笹をかき分けつつ、山歩きである。
カメラマンの仕事も大変なのである。
「いやナニ、観光気分で、温泉はいってのんびりしとってくれたらエエで」
といっていたフォトグラファー加納に、まんまと私はハメられたのだ。
なんと熊も出没するのである。
しかしこのあたりのは小さくて、出会ったらほとんどすぐ逃げていくそうだ。
運がいいと、ロープウェイからも、木の上で昼寝してたりする熊が見られるそうである。
ガイドの方にいろいろとお話を聞いた。
「あれが槍ヶ岳、あっちは焼岳・・・」
ガイドのおじさんは、見渡せる山はすべてわかっているし、足元の草や木々の名前も知っているのである。
隊長の私はこういう人にすぐ憧れてしまうのだ。
再びロープウェイにのって山頂へ。
きょうは雪の中を少し歩いて、撮影。
雪が深いので、なんとスノーシューを借りた。
まさか5月を目前にしてスノーシューを履くことになるとは思わなかった。
けど、初体験なので素直にウレシイ。
ところが、山頂は横殴りの雪とガス。
撮影どころじゃないのだ。
コーヒーを飲み、メシを食い、ウンコをし、またコーヒーを飲み、ガブガブ飲み、待つ。
2時間ねばってようやくガスが晴れた!
スノーシューを履いて喜ぶ加納。
足元は普通のスニーカーだ。
外に出るとまたガスが!!!
撮影不可能。
スノーシューでひたすら歩く。
ま、こんな調子で1泊2日の撮影は終わり・・・
帰り道、平湯温泉というところに立ち寄り、日帰り湯に入る。
人がまったくおらず、なんとフォトグラファー加納と私のふたりだけ。
で、こんな写真を撮ってしまう。
しかし新穂高も平湯の温泉は最高なのだ。
硫黄の匂いがかなりある。
しかし、湯はやわらかい感じ。
ホントはもっといろいろ体験して、面白レポートにしようと、フォトグラファー加納と企んでいたのだが、天気待ちやら移動の遅れで、スノーシューぐらいしかできなかったのだ。
申し訳ないのである。