「グリーンフェスティバルをチェックせよ!」第547回サルシカ隊がいく

投稿日: 2017年04月24日(月)09:35

みなさんは「久居げんき会」というグループをご存知であろうか。
三重県津市の近鉄久居駅東口にある「緑の風公園」で、年に一度グリーンフェスティバルを開催し、月に一度はグリーンマルシェを開催。
それ以外にもさまざまな行事やイベントに参加し、久居という地域を盛り上げているのだ。

久居げんき会はすごくゲンキなのだ。
くやしいが、メンバーが若い。
サルシカみたいにハゲやデブで悩んでおらず、老眼で目が見えん・・・などと言っていないのだ(笑)。

しかも彼らの仕掛けるイベントは盛大で、かつオシャレなのだ。
それもくやしい。

ちょっと話は長くなるが、今年2月に三重県津市の大門商店街にオープンした「キャンプバー・ランタン」の店長みずのっちは、久居出身で、この「久居げんき会」の主要メンバーでもあるのだ。

で、1ヶ月ほどまえ、久居げんき会のリーダーの石川さん(写真上の中央ね)が、ランタンにやってきて、「年に一度のグリーンフェスティバル」の時だけでも、みずのっちを貸してほしい」と依頼があった。

が、サルシカのリーダーである隊長のわたくしはそれを断ったのだ。
なんとかしたい気持ちは重々あるし、人手の重要性も痛いほどわかる。

が、まだランタンはスタートして2カ月ちょっと。
ようやくお客さんにも認知され、安定してきたところだ。

定休日はきっちり休むのは当然としても、お店の都合で休んだりするのだけはやめたい・・・これはサルシカが店舗展開をスタートしたときからそれぞれのお店の責任者に話してきたことだ。

「きょうは定休日じゃないし、ちょっと一杯やっていくか」

と店に向かって、休みだった時のがっかり感。
裏切られ感・・・。

腕のよい調理人で店のセンスも抜群にいいお店ならば、気まぐれ営業もいいかもしれないが、われわれはまだ飲食店をはじめて1年ちょっとの素人なのだ。
当たり前のことをしっかりやっていく他にないのだ。

で、結局、みずのっちは、店の準備がはじまるぎりぎりの時間までスタッフとして入ることに。
その代わりに、隊長のわたくしと中谷の父ちゃんが手伝いにいくことにしたのだ。
ふたりとも50歳を越え、老眼だし、腰や背中が痛いし、最近飲みすぎだけど、一生懸命やるのでよろしく、ってことになったのだ(笑)。

そんなちょっとカッコいい話をしておきながら、グリーンフェスティバルの当日の朝。
わたくしは名古屋にいた(笑)。

前夜、名古屋で宴会。
しかもはしごをしてしまって痛飲(笑)。

二日酔いで目を覚まし、朝7時の近鉄特急で久居へ戻ることに。
相変わらずバカなことをやっている。

朝8時5分前。
グリーンフェスティバルの会場である久居駅東口を出てすぐのところにある「緑の風公園」に到着。
すでにステージ担当の人たちが音声チェックなどをしていた。

久居げんき会のリーダー、石川くん発見。
何やら寝起きの顔でカップ麺をすすりつつ、打ち合わせをしている。

聞いてみれば、昨夜はこの公園でテントを張って泊まったという。
当然、前夜祭のように楽しくやったようだが、公園で泊まった理由は、前日までに搬入された大量の荷物の監視であったようだ。
これだけのイベントになると準備はハンパではない。

当日は私たちを含め、ボランティアスタッフがやってくるが、その事前の準備は少人数のスタッフでやらねばならない。
サルシカのイベントも同じことだが、本当にこの事前準備が大変なのだ。

朝8時半。
この日の準備スタート。
ボランティアの方々が50人近く集まっている。
若い男女が多い。
しかも近くの高校や中学の生徒たちも参加している。
実にすばらしい。
そしてうらやましい(笑)。

気合の入ったあいさつのあと、チーム編成。

今年で5年目を迎えるグリーンフェスティバルの大きな売りは、キャンドルのライトアップと、40店舗を越えるマルシェ、そして音楽ライブだ。

隊長のわたくしと中谷の父ちゃんはキャンドル班にまわされた。
おじさんとキャンドル・・・なんか恥ずかしい組み合わせであるが、命令であれば仕方ない。

各班にもリーダーがいる。
キャンドル班は女性が中心となって構成されているようだ。

班をまたいくつかのチームにわけてキャンドル部隊を編成。
午後3時の開始時間までに5000個のキャンドルを並べるのである。

女性の中にまじって作業中のわたくし。
ちょっと恥ずかしいが、ちょっとうれしい(笑)。

楽しくお話をしながら作業を続けていく。

が、楽しく作業・・・・ではなかなか進まない。
小学生たちが絵を書いてくれた紙を半分にきったペットボトルに貼り付け、風に飛ばされないように底に水を入れてそれぞれの場所に置いていく。
ひとりひとりがそれをやっていくには、セロテープや水を入れるじょうろなどが圧倒的に少なすぎる。
セロテープを貼る作業、水を入れる作業で手間がかかってしまうため、その作業以外の人が手持ち無沙汰になってしまうのだ。

「これはイカン」

わたくしと中谷の父ちゃんはすぐさまカイゼンに向かった(笑)。
われわれサルシカは、秘密基地やツリーハウスなどを大人数で効率的につくるため、「トヨタのカンバン方式」ならぬ「サルシカの作業システム」が構築されているのだ。

作業はひとりひとつ。
その方が慣れてすぐ早くなる。
分担をして流れ作業にしてしまう。
遅れるところはボトルネックとなって最終的生産量が減ってしまうので、そこに増員をして流れを安定させるのだ。

中谷の父ちゃんはさりげなくチームに役割を与えていき、いつのまにか流れ作業にしてしまう。
そして一気に効率アップ。
どんどんキャンドルが出来上がり、どんどん並べられていく。

こうして、キャンドルは11時の休憩時間までにほぼほぼ並び終えることができた。
今年はボランティアの数がとても多いこともあり、予定よりずいぶん早かったそうである。

今年のキャンドルの目玉。
棚にキャンドルを飾り、文字を浮かび上がらせる。
なんて書いてあるか、大体わかりますね(笑)。

キャンドルのミッションを終えたわたしたちは、早めにお昼ごはん。
手作り豚汁とおにぎり。
豚汁はこのイベントの定番であるという。
アチアチでうれしい。
メシは大事だもんね、モチベーションがあがる。

食後は、マルシェブースの出店者の搬入のお手伝い。
公園内にたくさん車を入れられないため、数代ずつ入れてはみんなで一気に荷物を運び、車を出して次を入れる。
もうこれは力作業だ。

隊長のわたくし、途中から腰が痛くなってきてああ辛いと思っていたら、若いボランティアがどんどん増えてどんどん運んでくれたのでワハハハと笑顔だけふりまき、軽いものばかり運んでいた。
そしてテーブルが組めない女性にやさしく手を差し伸べたりしていた(笑)。

そんなこんなで午後3時。
準備は滞りなく終わり、グリーンフェスティバル開幕!!

音楽が鳴り響き、のんびりした空気が流れる会場には、人がどんどん流れ込んできていた。

「こんな素敵な公園があるのに何にも使わないなんてもったいない・・・」
「若手が地域をつくるってことをやってみたかった・・・」

久居げんき会の石川さんは以前そんなことを言っていた。
言ったことを実現し、そしてそれを継続している。

本当に頭がさがる。
そして、しつこいようだが、うらやましい(笑)。

夕暮れのキャンドル点灯。
残念ながらわたくしは用事があって、4時前には会場を離れてしまったのでこの様子を見ていない。

会場に足を運んだ人の話を聞くと、本当に感動的だったという。
5000個のキャンドルがゆらめき、音楽が風に流れ、人のざわめきが町をつつむ。

どんなに疲れても、どんなに大変でも、この光景をみて、「また来年もやろう」と心に誓うんだろうなあ。

大澤屋の若旦那が撮影した360度写真。
あまりに素敵だったので使用させてもらった。

久居げんき会とサルシカ・・・これからもっともっといっしょにやっていこうね。
おじさんたちも負けないようにがんばります(笑)。