写真/エネオス稲ちゃん 文/サルシカ隊長
2017年5月14日に開催された紅茶づくりイベントのレポート第2弾である。
「いいですか〜、新芽の葉っぱを上から3つほど選んで摘み取ってください。
虫食いや枯れているのは入れないように〜」
参加者に楽しく説明する池田さん。
が、労働者の諸君は働きたくて働きたくてたまらない様子で、先生の話も聞かず、どんどん茶葉を摘みはじめる。
「はい、そこ、まだ摘まない〜」
そしてすでに摘んでしまった茶葉をチェックし、基準を満たしていないものをビニール袋から取り出し、地面に捨てる。
そういうヒドイことをするのは隊長のわたくしだ(笑)。
「ゴラァ、ちゃんと先生の話を聞いて、ちゃんとした茶葉を集めねえと、昼めし抜きだぞ、ゴラア」
これが楽しい紅茶づくりイベントである(笑)。
続いて、中谷の父ちゃんが収獲における注意を。
「あのね、この時期はチャドクガの幼虫がいるからね、みんな注意してね。
あまり腕を木の下のほうまで入れないこと。
葉っぱの裏側にいるからね。
刺されると痛いし痒いし大変よ。
おれは去年刺されて大変な目に遭ったからね・・・」
みんながビビるような体験話をえんえん続ける(笑)。
やめなさいって。
そんな中、顔をしかめて腕をさすっているのは、紅茶の先生である池田妻、裕子。
彼女は、夫が参加者のみんなに茶摘の方法を教えている間に、格好よく畑に飛び降りたのであるが、ふかふかの地面に足をとられ、見事にすっ転んだのである。
「えー、みなさん、これは悪い見本ですからね・・・足元に注意して作業してくださいね、イテテテテ・・・・」
なんてことを言っている(笑)。
そして参加者全員による労働がはじまった。
強制労働だから、笑顔なんか見せちゃいけないのにみんな楽しそうにやっている。
どんどん収穫する。
みんな手を休めない。
わきあいあいと作業を続け、逃げ出すやつなどひとりもいない。
作業を監視する隊長としては、まったくつまらないのだ(笑)。
それにしても素晴らしい環境だなあ。
今度茶摘みキャンプやるかな。
およそ1時間。
茶摘みをして基地へ戻る。
みんな摘んでくれた茶葉を奪い取る隊長のわたくし。
搾取の証拠写真だ。
というのは冗談で、茶葉が乾燥しすぎないように、米用の冷蔵庫に保管する。
さて、ここから茶を揉む・・・揉捻(じゅうねん)と呼ばれる作業である。
再び池田先生がもみ方をレクチャー。
各テーブルには、萎凋された茶葉がどっさりと。
これをすべて揉まなくてはならないのだ。
揉捻スタート段階でちょうどお昼12時。
が、このあと、時間がかかる「発酵」が待っているので、お昼ごはんの前にもみ終えておきたいのだ。
「いいか、みんなぁ、すべての茶葉をもみ終えないとお昼ごはんを食べさせないよ〜!」
「働かざるものカレーを食うべからず!!」
「さあ、揉め〜、揉んで揉んでもみまくるのだ〜!!!!」
悪魔の号令をかける隊長のわたくし(笑)。
揉むといってもその作業は大変だ。
まず最初、かなり力を入れて、茶葉を押しつぶすように揉む。
これで葉の細胞を壊してしまうのだ。
あとは、茶葉から出てくる水分が泡立つほどグチョグチョと揉む。
この水分の中に発酵菌が入っていて、紅茶にしてくれるのである。
みんなでヒイヒイ言いつつ、午後1時にすべての茶葉を揉み終える。
こいつはまさに強制労働であった。
わたしも作業をしたが、腕がパンパンになった。
揉み終えた茶葉をほぐしてビニール袋に入れ、40度のお湯を張った巨大たらいに浮かべる。
こうして発酵を促すのだ。
さあ、発酵を待っている間、お昼ごはんだ!!!!
〈次回へつづく〉