さて。
三重県津市美里町の平木という、人口わずか90人の小さな集落で3年前から続けられている月に一度のコミュニティカフェ「やまびこカフェ」の7月のレポートである。
サルシカ的な状況を書かせていただくと、やまびこカフェの前日は、津市最古の大門商店街で繰り広げられた「大門まちなかバーベキュー」の最終日であった。
4日間を大盛況のうちに終えることが出来て、感動感激のまま、スタッフみんなで焼肉をじゅーじゅーして打ち上げをした。
当然のごとく、午前様まで大いに盛り上がり・・・
翌朝、中谷の父ちゃんとわたくしは、大慌てでお山に帰ることに。
なぜならば。
大門まちなかバーベキューにお客さん大量に来たので、サルシカ秘密基地にあるテーブルや椅子も商店街に運んでしまっていたのだ。
それを戻さないとカフェができないのである。
前夜、酔っ払う前に秘密基地のテーブルを中谷の父ちゃんの軽トラに運び込んでおいた。
こう見えてもわれわれは段取りがいいのである。
で、先に目覚めた父ちゃんが山に戻った。
そしてワタクシも山をめざして走り、あともう少しで集落だという時、中谷の父ちゃんから電話が入ったのだ。
「隊長、大変だ!
テーブルは軽トラに積んだけど、椅子を忘れてたよ。
やばいよ、このままじゃ立食カフェになっちゃうよ!」
その時、すでに午前7時。
カフェスタッフの地元のお母さんたちはすでに準備に入っており、中谷の父ちゃんもテーブルの設置をしているという。
これはわたくしが商店街に戻るしかないではないか。
片道20キロ。
往復したら、午前8時のカフェのスタート時間ぎりぎりである。
で、わたくし。
ひとりで大門へ戻り、しまってあったところから椅子を引っ張り出し、そしてお山に戻る。
朝からヘロヘロ(笑)。
お母さんたちはもうすっかり準備を終え、余裕のおしゃべりタイム。
いつもメニューを描いている黒板までバーベキューの会場に持ち出していたので、お母さんたちは工夫してボードをつくってくれていました。
黒板ぐらい買えよ、と思うのだけれど、予算がないからすべて使い回し(笑)。
使い倒すからみんなボロボロ。
本日のサービスは、すもも!
集落で出来たもの!
「すももも、ももも、もものうち!」
お母さんたちはみな同じことを言ってもりあがっている(笑)。
あと、冷やし白玉入りぜんざい。
お母さんの手作り。
カフェメニューとは別にサービスでデザートがつくのだ。
ほんでもって本日のメニュー。
そーめんスープに、ハムとパプリカの炒め物。
ブロッコリーとゆで卵。
千切りキャベツ。
デザートに甘酒ミルクプリン。
これにコーヒーとパン、そしてサービスデザートがついて200円。
これで赤字じゃなく運営しているんだからすごい。
お母さんたちには本当に頭がさがる。
8時になってお客さんがやってくる。
以前は30分も早くやってきてお母さんたちを慌てさせたけど、最近はちゃんと8時過ぎにやってきてくれるように(笑)。
今にも降り出しそうな微妙な天気であったからか。
また美里内で大きなイベントがあったからか、出足はかなりスローリー。
その分、参加者のみなさんにはゆっくりしていただいて・・・。
今回は、町外からの参加者も目立った。
平木のコミュニティカフェではあるが、地域外からのお客さんも歓迎である。
しかし、あまり多くの人がやってくると、地域の人が入れなくなるという事態にもなってしまうので、公式には開催日時を公開していない。
それでも口コミや知り合いから紹介を受けてやってきてくれる。
ありがいことだ。
カフェの最中、
茶畑の手入れにきてくれた池田夫妻が軽キャンを洗車してくれる。
バーベキューイベントの間、公園に車を停めておいたのだが、鳥のフン害がすさまじかったのだ。
それはイベントにスタッフとして参加していた池田夫妻の車も同じで、基地で洗車していたので、軽キャンもついでに洗ってくれたのだ。
ありがたやありがたや。
まったりとした時間が続いたので、お母さんたちも椅子を出してきて談笑タイム。
これはこれでいいのだ。
かつて子どもを通じて密接につながっていたネットワークが、一度は希薄になり、そしていま、こうしてまた強くつながっている。
これもコミュニティカフェのすばらしいところである。
閉店後。
スタッフのおかあさんたちと一緒にまかない。
ああ、おいしい。
幸せ。
8月のカフェはお盆時期に重なるためおやすみ。
次回は9月の開催です。