さて。
8月20日に開催された「みさとの学校マルシェ」であるが・・・・少し時間をさかのぼって2日まえの準備の様子から改めて話をはじめたいと思う。
が、これが結構地味なのである。
地道な作業の連続なのである。
このあたりは克明に描いても退屈してしまうと思うので、簡単に紹介していくが、マルシェとはこういう地味な作業の積み重ねで開催されるということをまずは知ってもらいたい。
上の写真は、開催場所となった旧長野小学校の衛星写真である。
それに搬入口や搬入経路、車を待機させる場所などが書き込んである。
これは今回のマルシェを統括してくれたモルタン川村がつくったもの。
一度に50から60の出店者が大量の荷物をもってやってくるのである。
しっかりと流れをつくっておかないと、お客さんを迎える前に大混乱となってしまう。
マルシェの開催においては、こういった事前の準備、検討、そして出店者へのお知らせがやみくもにある。
続いては出店者の駐車場の案内。
今回のマルシェは結果として大渋滞と長時間の駐車場待ちを出してしまったが、われわれはその件においてもかなり慎重にしっかり考えているつもりであった。
協議会の役員のお父さんたちに、学校の近隣の駐車場を片っ端から借りてもらった。
学校の駐車場には1台でも多くお客さんの車を駐めてもらえるよう、関係者や出店者は、すべて周辺の駐車場に放り込むことにしたのだ。
主催者、出店者、ボランティア・・・・
その車だけでも150台近くになることが想定されていた。
学校からかなり離れた駐車場にも移動するため、送迎車を用意して朝からピストンすることに。
18日の朝。
大粒の雨がいきなり落ちてきたかと思えば、日差しが出たり、また豪雨になったりと、気まぐれな断続的ゲリラ豪雨という感じの天気であった。
そんな中、役員のお父さんや地域の方に出てもらって、学校のまわりの草刈り。
学校裏の斜面の草も取り除く。
お父さんたちはこういうとき一切妥協をしない(笑)。
美里総合支所の職員の方にも、学校のまわりの斜面の草刈りをしてもらった。
サルシカの中谷の父ちゃんと、主催の長野地域まちおこし協議会の会長の行岡さんは、高圧洗浄機で学校の玄関の掃除。
汚れがあると雨の時すべるのだ。
当日の天気が微妙なため、万全を期してやっておく。
午後になって。
林家菊丸さんの落語をやってくれる津あけぼの座が高座の仕込みにやってくる。
なにやらすごい荷物。
数時間で、視聴覚室を劇場に変えてしまう。
江戸橋近くの劇場「津あけぼの座」を知っている人は「あっ」と思うかもしれない。
長野小学校の視聴覚室に作られた「小屋」は、まさにあけぼの座の中とそっくりであった。
これだけの仕込みを数時間でやってしまうとは。
さすがプロなのだ。
気になる第七劇場によるお化け屋敷「呪いの第七霊安室」の進捗状況であるが・・・・・
実は11日12日の合宿工事のあと、世界を股にかけてる第七劇場はみな、台湾へ出発!
主宰の鳴海さんのみ17日に帰ってきて、照明などの仕込みをはじめる。
そしてこの日の夕方、劇団員も台湾から戻ってきて、一気に練習とリハーサルをやる。
まさに綱渡りのようなスケジュール。
が、そんな中でも光の魔術師である鳴海さんは、お化け屋敷とは思えぬ素敵な空間を照らし出していく。
もう終わったら見せちゃうけど、こちらがメインの舞台となる霊安室。
明かりがついていると怖くないが、これが赤とピンスポットのみで浮かび上がると、絶叫ものの怖さなのだ。
ベッドの上には焼け焦げた人形が・・・・。
やめなさいって!
そしてこのあと、
台湾から帰ってきた劇団員と、仕込みの続きとリハーサルが深夜まで続いたのであった。
翌朝。
つまり「みさとの学校マルシェ」開催の前日の朝。
ひだのんさんの電話で飛び起きた。
なんと!
マルシェより1時間早くスタートする「みさとの学校ノルディック」のコースの道が崩れているというのだ。
ひだのんさんは下見を兼ねてコースを歩いていてくれたのだ。
すぐさま関係者に連絡。
ひだのんさんに写真をみんなに転送してもらう。
検討の結果、このコースは諦めることに。
川があり、苔むした道が続くすばらしいコースであるが、すでにノルディックの参加者は50名を超えており、あまりに危険だと判断。
少し遠回りになるが、車道を通って目的地へ向かうことにした。
朝からそんな焦ることが発生しつつも、サルシカチームは学校へと入る。
準備の追い込み。
このまま学校にずっと泊まり込み、明日を迎える予定であった。
着替えやら飲み物やらをいっぱい持って学校にいくと、学校の真正面にある「美里ふるさと資料館」に大きな張り紙が。
「みさとの学校マルシェ」に合わせ、地域のボランティアの方々がイベントを併催してくれるのだ。
いっしょに盛り上げようという気持ちがうれしい。
隊長であるわたくしの本日最初の仕事は放送室にて放送のチェック。
そしてサルシカの事務所から持ってきたCDデッキの取付。
明日のマルシェのスタート時に、チャイムを鳴らそうと思いついたのだ。
が、もう放送室にそのチャイムを鳴らす手段は残されておらず、ネットでチャイムの音をダウンロードしてCDに焼き、これを再生しようということになったのだ。
閉校になった小学校で、新たな始業のチャイムが鳴る。
大きな音で集落中に鳴り響く。
地域の人が、学校をめざしていたお客さんが思わず学校を見上げる・・・・
そんなイメージを想像し、わたくしは勝手に感動していた(笑)。
次回につづく