第30回「灼熱の鈴鹿8耐!壮絶記録①」

投稿日: 2008年07月19日(土)19:55

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写真 加納 準  /  文 オクダヒロヒサ

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2008年7月19日、土曜日、午前5時。
カーレースの最高峰F1や8耐で有名な鈴鹿サーキットの9番ゲートが開いた。

待ち構えていた人たちが続々と流れ込んでいく。

そう!
今日は「SUZUKA8時間エンデューロ」!
我われサルシカ・レーシングの8時間耐久ママチャリレースが行われるのだ!

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開場と同時に入ったのは、かっちゃんこと河戸隊員と、フォトグラファー加納の2名。

彼らの使命は、第1コーナーの芝生のいい場所を誰よりも早く確保することであった。

「オレたちとーった!もうここはオレたちの場所!」

で、記念撮影をしてもらっている、かっちゃん隊員。
楽しそうに見えるが、まだ朝の5時すぎである。

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第一コーナーに差しかかる手前にタープを設置。走行は逆周りなのでコーナーを曲がってきてすぐピットだ

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6時、出場選手たちによる試走がはじまる。が、サルシカレーシングの面々は誰もこない

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他の隊員たちが遅いのでフテ寝する、かっちゃん隊員。

「あの人たちは壮行会だとかいって昨日の夜も呑んだんですにぃ。ゼッタイそうですにぃ。ボクたちに早起きさせておいて、もうホンマに!」

超カッコイイにもかかわらず、オッサン方言バリバリで、すべてを台無しにしていることをこの男は知らない。

しかし、壮行会の話はバッチリ正解なのであった(笑)。

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実は昨夜、サルシカ隊お気に入りの焼肉屋「満福」に、野田リーダー、きよちゃん隊員、タカシ隊員、マコちゃん隊員、そして私の5人が集まったのだ。

「ま、あくまで今日は明日の元気づけ、ということなので、あくまで軽く、そして早々に家に帰って寝るってことで・・・」

野田リーダーは、厳粛に申し述べたのである。

しかし・・・・。
サルシカ隊は酔ったら最後、もう歯止めはきかない。
結局、この日も、生ビールを6、7杯も飲んでしまい、最後の最後でラーメンで締めくくってしまったのである。

この時の様子は「ココ」をクリック!

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朝5時40分、鈴鹿から30キロほど離れた隊長宅でようやく出発準備

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で、今日の朝に話は戻る。
一番遠方に暮らすとーるちゃんが、まず伊賀方面より到着。
続いてサポート隊のキヨちゃん隊員、マコちゃん隊員が自転車運送用の軽トラで到着。
そして隊長の家のそばのタカシ選手も「いやあ、眠いなぁ」といいつつやってくる。

が、なぜかサルシカレーシングのリーダーである野田選手がいない。

家に立ち寄ったキヨちゃん隊員の話によると、
「ウンコが長引いているのでまた後で寄ってくれ」
とのこと。
まったくホントにもう!なのだ。

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午前6時40分、走行選手団がサーキットに到着

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走行チームといっても遅出を許してもらっただけで、荷物の搬入などは免除されない。

お茶20リットル、スポーツ飲料10リットル、その他の飲料5リットルを用意。
激しく重い。

かつ特設ピットまでえんえんと歩く。
すでに疲労困憊。

果たしてこんなことで大丈夫なのであろうか。

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野田リーダーの簡単タープをもうひとつ張る。

「あかん、昨日のビールがまだ腹の中でチャプンチャプンいうとる」
「うわ、ゲップがニンニク臭い!」

野田隊員が妙な汗をかきつつ話す。

いやマジで、こんなことで大丈夫なのであろうか。
どんどん不安になる。

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テレビ取材チームも到着

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「な、なにこのサル?」とカメラマン

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今回、三重が生んだ落語家で、サルシカ隊特別隊員の林家染弥さんも、「岩田川くだり」に続いて参加!

「カヌーに続いて自転車かぁ・・・サルシカ隊といっしょに活動するとロクなことがない。ああ、嫌だ嫌だ」

とはいわないものの、明らかにそう思っている様子である(笑)。
まあ、そう思っても仕方ないのだ。

だってこの灼熱地獄の中を8時間もママチャリで走るんだから・・・。

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さあ準備が整ってきたよぉ!朝7時時点で、選手5名、サポート隊3名、カメラマン1名、テレビチーム3名の12名!

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あろうことか東海地方は本日梅雨明け。予想最高気温35度。すでに暑い中、準備!

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走行選手勢ぞろい! 左から、とーるちゃん隊員、染弥隊員、奥田、野田リーダー、タカシ隊員

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準備が終わったところで、テレビの撮影スタート!

ところで、なぜサルシカ隊は鈴鹿を走るのか?

鈴鹿サーキットは三重を代表する名所のひとつである。
F1問題でいろいろ揺れたが、またF1も開催されることになったし、今一度盛り上げねばならない。
そのためには、サルシカ隊みずからコースを走り、そのすばらしさを体感し、みんなに伝えねばならない・・・・というのが、まあ遊びのための建前的テーマである(笑)。

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しかし、これがテレビになると若干テーマが変わってくる。
私がスタジオでコメントし、染弥さんがレポートしているコーナーのテーマは、なんと「エコ」である。

前回の「サルシカ隊がいく」第29弾で報告した通り、我われは、ゴミとして捨てられていた自転車を拾ってきたのである。

その自転車で8時間耐久レースに出るのである。

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自転車は3台拾ってきた。
ちょっとした整備でどれも正常に動いたのである。

その自転車で8時間耐久だって出られることを実証したい、
一度はゴミとして捨てられた自転車に、レースの栄光を与えてやりたい!
・・・というのがテーマである。

染弥さんは「十分使えるお前たち(自転車たちですね)を捨てた者たちに、鈴鹿サーキットで光り輝くお前たちを見せつけてやるからな!」

などといっている。

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そういうマジメな話を、サルのヘルメットやサルの耳あてをしつつ真剣に話しているのである。

こうやって写真でみるとすごくアホなのだ。

なぜテレビディレクターの「みずえD」は、それに気づき、注意してくれなかったのか。

これでは私たちの人間性や道徳心まで問われてしまうではないか。
うーむ・・・。

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「よっしゃ、いくぞぉ!!!!!!!」
「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
朝7時すぎのこの時点で気温30度以上。まさに波乱と灼熱の幕開けである。
いやー、しかし今回のレポートは長いのだ。
たぶん5回ぐらいにわたってほぼ毎日連載でお送りする予定なのだ。お楽しみに!