第31回「灼熱の鈴鹿8耐!壮絶記録②」

投稿日: 2008年07月19日(土)20:54

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写真 加納 準 / 文 オクダヒロヒサ

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午前7時20分。
選手5名全員で選手登録をしにいく。

不思議なオッサンの集団をテレビ取材班が追いかける。
ピットにいる大勢の人が「なんだ、なんだ、何なのだ、あいつらは?」という顔でのぞく。

数人の人が「あ、サルシカ隊だ」といってくれたのが、超うれしかった。
どーもありがとう!!!

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みんなで受付に並ぶが、受付するのは代表ひとりでよかったらしい。
「代表じゃない人はあっちへいって」といわれて憮然とする。

「なんだよー、せっかくこんな遠くまで歩いてきたのにぃ」

ブツブツすぐに文句をいうのがサルシカ隊である。

ここでゼッケンとか参加賞とかをもらう。

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「オレのゼッケンを留めるピンがないぞー」

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まったくもうみんなグチャグチャうるさいのだ

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染弥さんは出場選手でありながら、レポーターでもある。
合間にしっかりテレビの仕事をしている。
大変です。

「私はですね、なんと8時間耐久レースにママチャリで出ることになりましたぁ」などと言っている。

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そしてついに8時。
いよいよスタートの時間。
第一走者はそれぞれグリットヘと急ぐ。

今回の8時間エンデューロの参加チームは、516チーム!
そして総参加者は4000人を越える!

もうコースは自転車だらけ。
染弥さんが自分のブログに書いていたが、まさに「北京の朝」状態である。

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カウントダウンがあって・・・スタート! サルシカレーシングの第1走者は、野田リーダー。

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鈴鹿サーキットのフルコースは、1周5.824km。それを逆走するのである

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高低差も50mほどある。シケインとスプーンの手前が地獄の苦しみを与えてくれた坂。

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「おい、もうオレは待てん!いくで!」

第1走者の野田リーダーの到着を待つとーるちゃん隊員。
やる気満々で今にも走り出しそうである。

基本的に1周ずつで選手交代とした。
いや、そもそも連続2周なんてムリ!

1周、だいたい15分から20分。
周回を重ねるごとに時間は延びていった。

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トップグループが我われの前を2回通り過ぎて、ようやく野田リーダーが戻ってきた。

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「アカン、ヤバイ、死ぬ、なめとった、気持ち悪い、昨日のビールとニンニクがこみ上げてきた」と野田リーダー

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「ほんなら行ってくんでぇ!うおおおおおおお!」

いきなり立ち漕ぎでスタートダッシュのとーるちゃん。

しかしこのピット前のストレートが魔物なのである。
えんえんと微妙な上り坂。
ギアチェンジの機能などついているわけがないママチャリに乗る我われから確実に体力を奪い取っていくのだ。

そしてこれが後に響くのである。

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「足はガタガタ、ケツも痛い。マジでやばいで」
と、野田リーダー。

「キツイ坂道に入ると、みんな一斉にガチャガチャいわせてギアを替えていくんや。せやけど、オレたちのにはギアあらへんやろ、泣けてくるぞ」

「口でガチャガチャ言うたりましょか」と染弥さん。

「言えるもんやったら言うてみぃ。そんな余裕もないで」
と野田リーダーはいじわるに笑うのである。

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体力に一番自信があり、またいくつかの自転車耐久レースに唯一出場経験のある、とーるちゃんが帰ってこない。

あんなに飛ばしていったのに、野田リーダーが戻ってきた時間を経過しても戻ってこない。

「こけたか?」
「それともやっぱり・・・自転車が壊れたか?」

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2番手のとーるちゃんようやく帰還

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3番手の染弥さん出撃!!

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「なめとった・・・ママチャリはキツイ!スタートで立ち漕ぎしたら、後もうはえんえん地獄や・・・」

「オレ、次休んでええか、マジで死ぬ」

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「ああ、気持ちわるなってきた。もう帰るわ、オレ」

冗談とも本気ともつかない言葉を吐くとーるちゃん。

彼のあまりの変貌ぶりに、未走のタカシ隊員と隊長はビビリまくる。

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染弥さんもまたヘロヘロになって帰還

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そしていよいよ4番手の隊長の出番!

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「じゃ、いってくるね」

近所のコンビニにまるでジュースでも買いにいくように出発する隊長。

なんと自転車に乗るのは十数年ぶり!

ストレートの微妙坂でフラフラしているが、大丈夫なのか。

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「ヒイヒイ、ゼエゼエ、フーフー、へーへー・・・・」
「オレはこういうのアカンのやって・・・だから監督やるっていったのに・・・」
「そもそもこんなに暑いのに自転車でこんなとこ走ったらアカンやろ・・・」
「誰やこんなのに出よういうたんは・・・ああ、くそ、オレか・・・」
誰かを呪い殺すかのように、ひたすら文句を言い続ける隊長。
果たして第5走者のタカシ隊員が待つ特設ピットまで戻ることができるのか・・・!?
第3弾に続く!