第33回「灼熱の鈴鹿8耐・壮絶記録④」

投稿日: 2008年07月19日(土)22:13

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写真 加納 準 / 文 オクダヒロヒサ

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午前11時まえ。
レース開始から3時間経過。

「まだ3時間かよ~、まだ5時間もあるやんけ~」

走行選手の誰もが思っている頃、9番ゲートにいっていたカッチャン隊員が台車を押して戻ってきた。

「お弁当とドリンクの補給が来ましたにぃ! 女性陣と子どもたちもワラワラ来ましたにぃ!」

まったくこの男はニイニイうるさいのだ。
よく働くし、ナイスガイなんだけど、実はこいつはセミであったのだ。

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続いてバカエミの登場!

「あらあら元気そうに走っとるやんかー。
ん、ん、ん、苦しゅうない、そのまま、そのまま。楽に休んで」

おいおいおい、なんだ、その態度の大きさはぁ!
おまえはお代官様か!
しかし何より大事なお弁当を、バカエミ、M子、そして野田リーダーの奥さんに作ってもらっているので、文句はいえない。
言いたくても言えない。

そもそもバカエミは、
「こんなクソ暑いのになんで鈴鹿サーキットにいかなアカンのぉ。サーキットでサカナが泳いどる?貝が掘れる?私はな、狩猟ができやん活動はイヤやで」
などとホザきよったのだ。

もうここまでくると潔いのだ。

まあそういいつつも手伝いに来てくれたのだ。
ありがたいのである。

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一方隊長は走っていた!子供を抜こうと必死!

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やーいやーい抜いたぞぉ!(子供は完全無視)

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一方隊長は、まだ小学生になるかならないかの子供を相手に、走っていたのである。

そして「わははははは」と笑いつつ子供を追い抜き、「やーいやーい悔しいだろぉ!」などとやるのである。

まったく大人気ないというか情けないのである。

そしてピットに入る。

「今回のレースで初めて抜いたぞ!ずっと抜かれ続けたけど、ようやく一人抜いた!」

と、隊長は興奮しているのだ。

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バカエミといっしょに、
ムネちゃん隊員とその家族、
野田リーダーの家族、
M子と娘、タカシ娘もヘルパーとして参戦!

これで、
大人17名、
子供5名、
計22名となった。

サルシカチーム特設ピットは、一気に賑やかになったのである。

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いつも1升のオニギリをつくるM子。
今日も文句たらたらかと思いきや・・・・。

「もう慣れたわよ。いつでもどこでもドンと来いって感じよ。オニギリはしこたまあるから、ちゃんと走ってこい!」

と、叱咤激励。

さあ、みんなお昼ごはんとオニギリのために走るのだ!

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自転車に乗らなくていいのなら、いつもの楽しい大宴会なのだが・・・

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お昼12時。
8時間耐久レースも半分を終えた。
ようやく半分。

走るものにとっても見守るものにとっても長い戦いなのだ。

まずは子どもたちと走っていない選手からお昼。

しかしさすがに選手は食欲がない。
とりあえず栄養ゼリーなどを口に入れて休む。

子どもたちがワーキャー言いながら食べている。
ちょっと暑いが、ゴキゲンなピクニックだ。

08

みんなが食べている間も、選手の誰かは走っているワケである。
最初のうちは、お見送り、お出迎えを「ワーキャー」とやっていたが、15分から20分ごとにそれがやってくるので、だんだん面倒になってきて、

「あ、いくの、そんじゃあね」
「あら帰ってたの・・・帰る前に電話ちょうだいよ・・・」

みたいな、倦怠期を迎えた夫婦のようになってしまった。

しかも子どもたちは食べるのに夢中で、自分の父親が汗だくで帰ってきても、顔すら向けてくれないのである。

「あ、お帰り」

と言いつつ、オニギリをほお張ってお友だちと談笑なのだ。

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今回もスゴイです!オニギリ1.5升分!から揚げ1.5キロ、たまご30個分の玉子焼き・・・・

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子供がいるとパパは格好悪いところを見せたくなくて頑張ってしまいます!

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いっしょに行われていた4時間耐久が終了し、表彰式などが行われている。

8時間耐久レースは、まーだまだ続くーよ、どーこまでもー、である。

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楽だったのは2周目だけでした

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3週目以降、風が強くなり、また辛い状況に・・・

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(もう1周いくで!)(エラいぞー、とーるちゃん!)

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(ゴメン、うそ、勘弁して!)(どアホー、帰ってくんなー!)

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午後、どんどん気温が上がり続ける。気温36度。路面温度50度。まさに灼熱地獄。

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氷をいれたタオルをクビに巻いて走る隊長。辛くてワケがわからないままガッツポーズ!

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午後2時を回った・・・。
あとラスト2時間!

次回の第5弾は、感動(ホントか?)のフィナーレ!