第34回「灼熱の鈴鹿8耐・壮絶記録⑤」

投稿日: 2008年07月19日(土)23:56

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写真 加納 準 / 文 オクダヒロヒサ

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頭を氷で冷やしつつ寝て順番を待つ隊長

いよいよファイナル。
鈴鹿8時間耐久自転車レースも、あと1時間とちょっとを残すばかりになった。

走行選手の疲労はすでに限界に近づいている。
いつもは常に笑いと共にあるサルシカ隊であるが、みな言葉すくな。
そもそも落語家までしゃべらない。

この辺りから映画「ロッキー」や「炎のランナー」のテーマ曲を流しつつ、読みすすめてもらいたい。
せめて心の中で流しつつ読んでもらわないと困るのだ。

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ラスト1時間を切る。染弥さんのラストラン(のはず)

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「もうボクに回さないでくださいね!」

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「回したる!」と言いつつ早く走れるわけがないし

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ラスト30分前・・・タカシ隊員を見送る

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午後3時30分を回った。
8時間まであと30分を切った。

「あともうちょっとだぁ!!」

「うりゃああああ!」

ワケのわからん声をあげてタカシ隊員が走っていく。

もう走り出した直後から足はガクガク。
乳酸がたまりまくった筋肉が酸っぱい悲鳴を上げている。

現在、我らサルシカレーシングの周回数は26周。
あともう1周行けるか行けないかというところである。

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午後4時10分まえ・・・タカシ隊員が必死の帰還!

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「なんとか間に合った・・・・!!」

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最後の走者は、隊長である!

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車載カメラをセッティング中

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「隊長ー、いきまーす!!」この人はオタクです

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最後の力を振り絞っていく!

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8時間まであと5分・・・・長い戦いがまもなく終わる・・・・

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あと1分・・・

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そしてカウンドダウン・・・・

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「・・・8・・・7・・・6・・・5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・終了!」

サーキット中に設置されたスピーカーから、ピット前にいる司会者たちの声が響く。

一番過酷なシケインへの坂を乗り越えたところで、隊長はこの終了のコールを聞いた。

「終わった・・・・」

しかしゴールまで走って終わりなのだ。
まだ道のりは遠い。

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他の選手たちはゴール前に移動し、隊長を待つ。どんどん他のチームがゴールしていく。が、隊長はこない。

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・・・キタアアアアアアアア!!! 特設ピットを超え、また微妙坂のストレートを必死に漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ!

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ガッツポーズをしたいが疲労で腕があがらない!

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サルシカ隊がんばれ、と放送がかかる!

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ゴーーーーール!!!! 隊長が思わず「エコーーーーー!!」と叫ぶ。そしてみんなも「エコーーーーー!!」

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「エコーって何じゃあ?」「知るかあ!」

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選手ひとりずつと固い握手を!!

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拾ってきた自転車であるが、8時間なんとか走ってくれた。もうタイヤもペダルもガタガタだが、よくやったぁ!

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そしてよくやったぞ、俺たち!!!

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何か知らんが思わずバンザーイ!!

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もはや半狂乱の騒ぎ!サルシカ隊、サイコー!! エコ最高!! 三重県サイコー!!

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サルシカ隊のチームは、516チーム中500位。
周回数27
平均スピード19.16km/hであった。

消費されたお茶、なんと28リットル。
スポーツ飲料、8リットル。

走ったみんな。
応援してくれたみんな。
そして三重テレビのスタッフの方々。
お疲れ様でしたぁ!!!

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最後の最後、コース上で記念撮影・・・。

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おまけ。

8時間写真を撮り続けたフォトグラファー加納。
撤収の際、ひとりでクリクリ自転車に乗っていた。

隊長「乗りたかったんか・・・?」

加納「ちょっとな」

自転車っていいな。
また来年も出たいな、と思った夕暮れの鈴鹿でした。

「灼熱の鈴鹿8耐!壮絶記録」おしまい

関連リンク:鈴鹿8時間エンデューロ