昨日からM子の従妹家族が横浜から遊びにきている。
はじめての三重県である。
これは存分に三重県で楽しんでもらい、三重の素晴らしさを関東方面の方々に伝達してもらわねばならない。
で、どこへ行きたいか要望をきいたところ、「クワガタをとりにいきたい!」という。
都会に生まれた子どもたち(小5の女の子、小1の男の子)は、まだ一度もクワガタをとったことがないのだという。
「なぜ食えもしないものを捕獲し、養殖しなくてはならないのか!」
かように徹底した狩猟女のM子は、虫ギライの従妹と共に伊賀方面におでかけとなり、パパと子どもたちのツアーとなった。
で、あの人が秘密の場所に案内してくれることになった。
「結構遠くに行くんですねー」とターザン・ヒロ君。
クワガタといえば、アノ人しかいない。
しかし、アノ人は、昨日SUZUKA8時間エンデューロ(自転車の8時間耐久レース)に、隊長の私や他の隊員数名と一緒に出場している。
果たして、疲労の極限まで体験した男に、山歩きができるのであろうか。
(隊長の私はもっと心配だけれど・・・笑)。
しかし子供たちはすでにワクワク状態だ!
三重県津市郊外。
秘密の場所である。
津の中心地から車で40分ぐらいのところ、とだけ書いておこう。
林道らしき細い道をかなり走り、目的に到着。
都会の子どもたちはこのようなガタガタ道を走ったこともないし、山に入ったこともない。
きょとんとした目で、木々を見あげているのが面白い。
ついに登場しました、クワガタLOVEの男・野田隊員です!
今回、ムリをいってクワガタ捕獲をお願いしたところ、「よっしゃ、まかせとけ!」と頼もしいお言葉。
彼はクワガタ仲間とのネットワークをあちこちに張り巡らし、さまざまなクワガタ捕獲スポットをチェックしているのである。
「クワガタはなぁ、クヌギの木におるんやで。クヌギの木をちゃんと覚えやなアカンぞ」と野田隊員。
クワガタとりの話に聞き入る都会の子どもたち。もはや尊敬のまなざしである。
今回は野田隊員のクワガタ仲間のY君も案内に参加してくれた。
本当にありがたいのだ。
しかし、我われが来る前に、すでに誰かが来たらしく、クワガタはまったくいない。
「下の草を踏んだ跡があるしな、木を蹴ったあともある。たぶん今朝早く誰か入ったな」
洞察力するどい山の男の目なのである。
真剣なのである。
しかし、そばにいって二人の会話をよく聞いてみると、
「おいおい、やばいぞ、まかせとけっていうたのに、捕れんかったら恥ずかしいぞ」
「それに捕れんかったら、あとで隊長にねちねち言われるぞぉ。ああみえて性格悪いからなあ、あの男は・・・。
文句をさんざん言うだけ言うといて、そのうえネットに書きやがるからなぁ・・・。
オレなんかウンコ話まで書かれてさんざんやで・・・」
などなどといっているのである。
「よし、ここは諦めて他のスポットにいこう!」
また山道から山道へ移動し、走ること30分ほど。
続いてのクワガタスポットに到着。
ここはY君が仕入れてきた情報で、今回はじめてきたのだという。
「うん、ここはいそうだ」
野田隊員が力強く子どもたちにいった。
到着して5分。さっそくクヌギの根っこの穴でコクワガタを発見!ゲットォ!
木を揺するとノコギリクワガタも!
子どもたちは興奮して群がる!
「クワガタってこんな所にいるんだ・・・」
パパも興味津々でした。
「おおお、こっちにミヤマがおる!デッカイぞぉ!」「すぐいくぞぉ!」みんなメキメキ興奮してくる。
こういう細いクヌギでも、枝の付け根のところにツガイでいたりします。
木を揺すったり、蹴ったりすると、落ちてくる。
スズメバチがいるところ、コガネムシが多いところが、クワガワがいるポイントだそうです。
ブルーシートを持ってくる野田隊長。
「これを敷いてから落とすと行方不明にならんぞ」
野田隊長はこう見えて用意周到、そして気遣いの人なのである。
「山に入るときは水分補給が大事」とみんなの飲み物を用意してくれてある。
ブルーシートや虫かご、ケースまでセッティングしてくれてあったのだ。
ノコギリクワガタ(たぶん!)のツガイを手にする横浜在住の子どもたち。
かなりの興奮状態!虫が苦手といっていた女の子も見事にノコギリをつかんだ!
捕まえたクワガタは、ミヤマ、ノコギリ、コクワ・・・。
わずか1時間半ほどであったが、結果は上々!
ミヤマクワガタ3匹、ノコギリ4匹、コクワ2匹の計9匹を捕まえた。
そのうち1匹のミヤマは7センチ超!
なかなか立派なヤツである。
家に戻ってケースに入れる。
どうもありがとう、野田隊員!
三重のクワガタおじさんとして子どもたちの脳裏に刻まれることであろう!