サルシカ隊長のワタクシと妻のM子は、子どもが学校にいっている間に、こっそりと奈良へ行ってきたのだ。
おいおい、それは「サルシカ隊がいく」ではなく、ただの「おバカ夫婦のデート」ではないか、と突っ込む人がおられるかも知れぬ。
だが、許されい。
書きたくなっちゃったので書くのだ(笑)。
三重県津市の我が家から、シカがうろうろしている奈良公園まで距離にして約90キロ。
国道163号線で伊賀へ出て、そこから名阪国道(高速道路みたいな道です)に乗って天理まで。
そこから30分ほど一般道を走ると、もうそこはシカの楽園だ(笑)。
なんと1時間半で、文化遺産がわんさかある奈良まで行けてしまうのである。
子どもが学校へいったと同時に出発すれば、余裕で下校時間までに戻ってこられるのである。
で、今回の目的であるが、興福寺。
「国宝 阿修羅展」が開催されているのである。
この阿修羅像であるが、この3月から6月まで東京国立博物館に長期出張で、わんさか人の行列をつくったらしいのだ。
M子の実姉のゆかり川崎支部長などは、この阿修羅像をみるのに3時間も並んだ・・・というのである。
その人気の阿修羅像が長い出張からそもそもの居場所であった興福寺に帰ってきて、特別展示をしているらしいのだ。
妻M子はこういうのが大好きである。
ずっと狙っていたらしい。
「でもね、いくら好きでも3時間は待てないわよ。3時間っていったら朝ごはん食べてもうお昼ごはんの時間よ。そんなに待ってたら餓死するわよ」
などといっているのである。
都会にいる頃は、ラーメン店で1時間ぐらい並ぶのは平気だったのに、田舎で暮らすと並ぶとか待つという我慢ができなくなるのだ。
最終日直前、平日、午前中、しょせん奈良・・・M子の頭の中には奈良県の方がたにはとても失礼なことなども浮かんでいたのだ(笑)。
ゆかり姉、ごめんなさい、私は並ばずに阿修羅を見るのよ、オホホホホホホ、と高笑いをしていたのである。
が、興福寺に向かうと、どんどん人が増え・・・。
なにやら人の行列らしきものが・・・。
あれは幻であろうか。
「うそぉ・・・・うそでしょぉ!!!」
M子は走った。
東京の3時間には及ばないものの2時間待ち。
現在、午前10時。
今から並んで見るのは、ちょうどお昼である。
見れないことはないが、お昼から30分ほど見たら、そのまま猛ダッシュで帰宅。
お昼ごはんも食べられない・・・・。
茫然自失状態のM子。
並ばないはずだったのに・・・!!
オホホと笑いつつ見て、おいしいランチを食べて帰るつもりだったのに・・・!!
だのにだのに!!
落ち込んでいるM子をシカが角で突く(本当)。
「ナニすんのよ、あんた!」
マジで怒っているM子であった。
「いいわよいいわよ、もう阿修羅はあきらめる。その分お昼ごはんにかける!」
「は?」
これには、お土産物のシカも愕然であった。
そのあとのM子はもう商店街を歩き回り、飲食店の看板、メニューをチェックしまくり、それはそれはすさまじかったのだ。
まさに「阿修羅のごとく」である(笑)。
1時間以上にわたって店をチェックした挙句、
「まだお昼までは時間があるわ、どこか見物にでもいきましょう」
「み、店は?」とワタクシ。
「数店舗には絞り込んだわ、あとは空腹の限界になったときの直感よ!」
てなわけで、お昼までの時間つぶしに大仏さんの東大寺を見学。
三重で生まれ育ったワタクシは小学校のときの修学旅行で、川崎で生まれ育ったM子は中学校の修学旅行で訪れたところ。
というか、それでしか来たことがないところである。
来た、ということはハッキリ覚えているのだが、どういうところであるかと問われると、大仏さんがあった、ということと、柱に大仏さんの鼻の穴と同じサイズの穴があけられていて、それをくぐることができる・・・ということだけ。
ワタクシもM子も見事にそれだけであった(笑)。
あれぇ?
大仏さんってこんなに小さかったけぇ??
わかってます。
それはワタクシたちが大きくなかったから、小さく見えるだけですね。
でも、なんかすっごくでっかいイメージだった。
人間の記憶なんて本当いい加減やね。
しかし、奈良をあなどってました。
さすが日本の文化遺産が集中してるところです。
平日だというのに、この人の数!!
三重のお隣だというのに、知っているのはステレオタイプ化されたイメージばかり。
三重出身のワタクシも、川崎出身のM子も同じぐらいの知識しかないってのはマズイだろうと思いましたに。
サルシカは三重を楽しむサイトであるが、隣接している奈良、和歌山、滋賀、岐阜、愛知の情報も、もっともっと紹介していくべきである・・・と思った次第。
で、東大寺見物が終わったあと・・・・。
M子チョイスの食事は外すことなく、見事ホームラン!
ワタクシはホッと胸をなでおろし、奈良の旅を終えたのであった。