その家は、世界遺産熊野古道の町、紀北町にあった。
JR紀伊長島駅から徒歩1分。
旧街道沿い。
50年ほど前に贅をつくして建てられた木材商の家。
林業の行く末に不安を感じ、料理旅館にもなるように考えられていたという。
そんな家をNPO法人と地域が力を合わせて再建。
古き知恵を遊びながら学び、新しい人と人との出会いが得られる場所として新しく生まれ変わった・・・。
この古民家は、国交省の二地域居住プロジェクトに採用され、紀伊長島を体験してもらうための体験滞在型の寄宿舎です。
事前の申込みや条件等がありますが、低料金で利用可能とのこと。
詳しくはア・ピース・オブ・コスモスのWebサイトをご覧ください。
まずは間取りをご覧いただきたい。
画像をクリックすると、大きい画面(pdf)で開きます。
広い。
何LDKだとか考える意味がないほどに広い。
確かに旅館並みである。
どのような人がどのように暮らしていたのか非常に気になる家だ。
玄関を入ると、ヒノキの香りに包まれる。
土間にヒノキのブロックが敷き詰められている。
細かい職人技とアイデアだ。
玄関を入ってすぐ左にいくと、そこはギャラリースペース。
広い土間。
ここもヒノキが香っている。
建具がすばらしい。
オープニングイベントの際には、ここでJAZZライブも行われた。
玄関をあがってすぐのところが大広間。
杉が敷き詰められているが、ここはなんと床暖房。
木を通して優しい温かみがお尻に伝わってくる・・・・。
そのまま奥に入ると、キッチンスペース。
シェフを呼んでお客さんをおもてなし・・・なんてことにも使える。
カウンターは吉野杉の一枚板。
杉なので軽い。
2人いれば移動できる。
キッチンの奥には、土間から移設されたタイルの「おくどさん」が鎮座する。
圧倒的な存在感だ。
更に細い廊下を奥へいく。
その途中にありえないほど急な階段がある。
とても両手にモノを持って上がり下りはできない(笑)。
2階奥のスタッフ用の部屋からの眺め。
雨の日、ここから静かに中庭を眺めていたい。
客間やゲスト用キッチン。
トイレ。
2階の2つの座敷。
メインの客室になるのか。
どちらにも床の間、書院造がある。
2つの座敷を仕切る欄間。
非常に価値のあるものらしい。
古きよきものをそのままに。
新しく替えるところは大胆に。
玄関うえの廊下から。
その奥に「斬新」がある。
奥にあったのは、唯一の洋室。
外国のお客さんも迎えられる・・・・。
紀伊長島の体験する家。
夜になると、さらに魅力的に浮かび上がる。
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