「林家染弥8時間耐久落語(後編)」 第110回 サルシカ隊がいく

投稿日: 2010年09月11日(土)03:04

あと3時間。
残り6席となった。

ここまできて、思わぬトラブル。
落語は正座で上体のみを動かし表現するため、思っていた以上に足首やかかとに負担をかけるのだ。

辛いのに隊長のワタクシのレポートを受ける染弥さん。

「つらい?」(当たり前や!)
「ノドのこととか心配してましたけど、まさか足にくるとは・・・・」
「最後までいけます?」
「なんとかがんばります。けど・・・・」
「けど?」
「もう二度とやらん!」

休憩時間はあっという間に終わる。
そしてついに隊長のワタクシもゲストとして登場!

控え室で顔をゆがめても、舞台ではまったくそんな様子を見せない染弥さん。
すごいプロ根性だ。

11席「胴乱の幸助」
12席「おごろもち盗人」

1席終えるたびに、汗まみれで戻ってくる染弥さん。
これは格闘だ。
落語家はヨレヨレの汗まみれになって控え室に戻ってくる。
それはもはやリングサイドに戻ってくるボクサーのようである。
すぐさまスタッフが濡れタオルで足を冷やす。
風を送る。
飲み物を手渡す。
キレイなおねえちゃんがチュッとする(しないしない)。

そこにラストのゲスト、フォーミュラ・ニッポンのレーサー松田次生さんが顔を出す。
笑顔で「こんちわ~」と入ってくるが、すぐさま染弥さんの様子を見て言葉を飲み込む。

その松田さんの表情を見て、染弥さんは「だいじょうぶだいじょうぶ」と言いつつ冗談を言う。
まさに気遣いの男なのだ。

いよいよ日が暮れた。

13席「ふぐ鍋」
14席「天災」

残り時間は、あとこれだけだ・・・・!!

最後のスペシャルゲスト、松田次生さんとのトークがはじまる。
が、ここでもトラブル発生!

いきなりiPhone中継がはじまる。
そういや、すっかり忘れていたが、タナケンとM君は、この6時間の間、ずっと自転車で走り続けていたのであった。
モニターに映し出されたタナケンの顔が死んでいる。
悲しいお知らせであった。

自転車がパンクしてしまってリタイヤするかない、と・・・・・。

ひとまずお約束的に「足で走れ!」と染弥さんがいったが、さすがにそれは無理ってことでリタイヤ。
津市まであと40キロ。
明和町での悲劇であった・・・・。

15席「読書の時間」

最後の1席。
もはや終了予定時刻を過ぎ、8時間30分が経過している。
が、予定していた噺はすべてやる、という。

控え室。
もう誰も染弥さんに話しかけない。
そっと見守るだけ。

16席「たちぎれ線香」

最後の1席が終わったとき、客席からは割れんばかりの拍手がおきた。
そんな中、染弥さんは足が痛くて立ち上がれないでいた。

そのあと、みんなで外に出てシャンパン・ファイトをやることに!!
シャンパンの差し入れてくれたのは、ワクドキの司会者の稲葉さん。
フォーミュラ・ニッポン2年連続チャンピオンの松田次生さんが、シャンパンがよく飛ぶ方法を教えてくれる。
まさにこの道のプロであるからして心強いのだ(笑)。

「さあ、ぱーっといきましょーか~!!」

シャンパンファイトなど、松田さん以外はみんな初めての体験。
もう大騒ぎだ。

体験してみて思ったこと。
シャンパンは目に入ると痛い(笑)。
あたり一面、すごくいい香りで包まれる(笑)。
そしてもったいない(笑)。

おおいにはしゃいだあと、染弥さんの挨拶がいかしていた。

「落語をはじめて16年、この8時間耐久落語をやって、ますます落語が好きになりました!」