「サルシカ隊、筏レースに出る②」第130回サルシカ隊がいく

投稿日: 2011年08月03日(水)12:23


写真/フォトグラファー加納    文/隊長

シリーズ2回目であるが、前回は予告編みたいな感じだったので、今回が実質スタートである。

しかし、いきなり自転車なのである。
うんうん、非常に懐かしい写真であるなあ。

これは、2008年にサルシカ隊で出場した鈴鹿8時間エンデューロのときのもの。
リサイクル工場で拾ってきたママチャリを修理して、隊員5名で8時間を走り抜いた。

まだサルシカをはじめて数ヶ月しか経っていない頃だった。
しかし、スタンドから「サルシカぁ、がんばれ~!!」と大きな声援をもらって感動したのを覚えている。

あの感動をそろそろもう一度・・・。
何かにみんなで燃え上がろうじゃないか!!
ということになった。

むろん我われのことであるので、宴会をしているときにである。

酔ったいきおいで、みんなで「何かやろうやろう!」という話で盛り上がり、
誰かが「そーいや紀北町の方でいかだレースかなにかあるって聞いたで」ということになり、
「いかだレースか、ええやないか、出よ出よ」
「ただちに参加申し込みをしようしよう!」
「よーし、明日から練習だあ!」
という具合になった。
まだ本当にいかだレースがあるのかどうか、あっても出場ができるかどうかもわからないうちに、
どんどん話だけ進んでいったのである。

それが6月の中旬のことであった。

しかし、偶然というのは恐ろしい。
いや、我われサルシカ隊の引きの強さがすさまじいのであろうか。

翌朝、ネットで検索をしてみたら、なんと、いかだレースは存在した。
しかも、1ヶ月とちょっと先に。
参加申し込みの締切まで、あと10日ほどであった。

「あったよ、キヨちゃん・・・・」

隊長のワタクシは隊長代行のキヨちゃんに電話をし、本当にみんな出場できるのであろうかと聞いた。
そして電話を切って1時間後。
みんなに確認をしたキヨちゃんから電話があった。

「みんな出るって!」

出場メンバーを紹介しておこう。
サルシカ1号(必勝!手づくりいかだチーム)

写真左から、
タカシ隊員、のだっち隊員、やっさん隊員、よしひろ隊員。
みな津市美里町在住のサルシカ宴会部の面々である。

サルシカ2号(色気で勝負!レディース一般いかだチーム)

写真左から、
清美隊員(新隊員)、おたかさん隊員、M子隊員、リエゾウ隊員。
もっとわかりやすく言うと、
左から、
よしひろ夫人、のだっち夫人、隊長夫人、タカシ夫人となる(笑)。

サルシカ3号(撃沈!手づくりいかだチーム)

写真左から、
ムネちゃん隊員、隊長、キヨちゃん隊員、そして新人の岡田大工さん隊員である。

このグループはサルシカ隊というより、町内会といった方がよい顔ぶれである。
もっと範囲を狭めれば××小学校PTAの面々である(笑)。

が、ご近所隊員のみで3チーム、計12名が出場!
しかもうち2チームはいかだを自分たちでつくる「手づくりいかだ部門」に出場するのだ。

ちなみに、
手づくりいかだ部門の優勝賞金は10万円!!
そして既製のいかだを借りる一般部門の賞金は3万円であった。

10万円に目がくらんだのは言うまでもない。

「何がなんでも10万円!夜は紀北町で大宴会!!」

それを合言葉に、いかだレースのミッションはスタートしたのであった!!!

7月の頭。
いよいよいかだ作りがはじまった。

いかだの設計をし、図面を引いたのは、よしひろ隊員。
その図面に合わせて続々と材料が発注された。

が、ここで大きな問題が発生!!

届いたばかりの巨大発泡スチロールを前にうなだれる隊長。
発泡スチロールは思いのほか高かった。

今回のいかだレース出場のための総予算5万円であるにもかかわらず、発泡スチロールと送料だけで4万円以上もかかってしまったのだ。
いきなり初日で予算超過は免れない状況なのだ。
緊急事態なのだ。

いかだ一隻分の材料費はなんとか捻出するものの、もう1隻は無理。
が、すでに申し込みは済ませてあったので、前回の自転車レースと同じ作戦でいくことにした。

つまり、
拾いにいくのだ、材料を(笑)。

タダで浮力があるもの。
考えに考えて、我われがたどり着いたのは、ペットボトルであった。

この季節、いくらでもゴミとして出てくるものである。
そのペットボトルをリサイクル工場から一時お借りしていかだをつくることしたのだ。

いかだに乗るのは4人。
その体重を支えるのにどれほどの浮力が必要なのであろうか。
我われにそんなことが計算できるわけがない。

「隊長、どれぐらいペットボトル集めるんや?」
「いっぱいや」

まあそんな具合である(笑)。

この時点で、どのようないかだが出来上がるのか。
誰一人として想像できていないのである。
まさに行き当たりばったりなのである(笑)。

が、みんなで力を合わせ、山ほどのペットボトルを運ぶ。
互いに声をかけあい、励まし合いながら。
我われは愛と勇気あふれるサルシカ隊なのだ、わはははははは。

が、熱いチーム意識は、あるモノの発見により、一気に瓦解した。
リサイクル用のプラゴミの中から、ムネちゃんがエッチDVDを発見!

たちまちみんなペットボトルを放り出し、DVD周辺に吸い寄せられ、
そして醜くも「それはオレんだ」「オレが先に見つけたんだ」と争いはじめたのである。

サルシカ隊、ここに崩壊!
いかだを漕ぎ出すまえどころか、つくる前からこの調子である(笑)。

我われのゴールは果てしなく遠い・・・(笑)。

次回、本格的ないかだ作りがはじまる・・・・!!
そしてヒミツの作戦とは・・・・!?