「サルシカ隊、筏レースに出る③」第131回サルシカ隊がいく

投稿日: 2011年08月03日(水)13:19

発泡スチロール、木材、ペットボトル・・・・。
材料は揃った。
いよいよいかだづくりのスタートだ。

いかだの設計をしたのは、よしひろ隊員(写真左)。
そして中心となってつくっていくのが、岡田大工さん(写真右)。

その名前の通り、プロの大工さんである。
心強い存在なのだ。

木材が切られ、貼り合わされ、あっという間にいかだの骨組みが出来ていく。
我われだけでやっていると、「アレがない、コレがない」と右往左往し、
木を切ったあとで「あれ長さが足りん!!」と大騒ぎするのだ。

そしていよいよ骨組みに発泡スチロールの肉付けをしていく。

上の写真は、ニクロム線で発泡スチロールを切っているところ。
ノコギリでも切れないことはないが、断面がキレイにならないし、雪のような屑が山ほど出る。

が、電気を通したニクロム線だと、面白いようにスルスルと発泡スチロールが切れていくのだ。

こんなものまで自作しちゃって、サルシカ隊ってすごいな~、頭いいな~、と思った人、
ごめんなさい。

これは美里ふるさと愛好会というボランティアグループから借りてきたものである。
そう、このグループは、辰水神社で毎年飾られるジャンボ干支をつくっているみなさんで、同じ町内だということで頼んで借りてきたのだ。

おおよそ出来上がったところで、みんなで載ってみる。
そしてパドルを持ってきて、座り位置などの確認。

が、ここで、隊長のワタクシ以外、誰もパドルを握ったことがないことが判明する。

「これって・・・・こうやって漕いだらええんか・・・?」

と思いきり逆に漕いでいる。
おいおいおい、本当にこんなことで大丈夫なのか??

で、ここで隊長によるパドルの漕ぎ方講座が緊急開催!
パドルが人数分ないので、みんなエアパドル(笑。持ったつもりね)で、オイッチニィとやる。
40代のおっさんたちがやることではない。
あまりに間抜けすぎて、教えてる方も教えられてる方も笑えてきてまったく前に進まないのである。

必勝チームの本気いかだはほぼ完成がみえてきた。
が、撃沈チームのいかだは形すら見えていない。

そこで我われがはじめたのは、キヨちゃんの工場よこの川で洗濯である(笑)。

洗っているのは、隊長のワタクシの家に長年放置されていた農業用の網。
この網にペットボトルを放り込んだら何とかなるだろう、という超テキトーな作戦である。

が、蔵の裏に放置されてきた網はカビだらけで湿気の匂いがひどく、川で洗濯と相成ったのだ。
洗濯からはじまるいかだづくりって・・・我われは本当に何をしているのであろうか(笑)。

しかも隊長は途中から川で水遊び。
着替えも持っていないのに子どもたちといっしょに川に飛び込んで遊ぶ。
どうしようもない46歳である(笑)。

すっかりキレイになって乾いた網を運んでくるムネちゃん隊員と隊長。
隊長が「ムネちゃん、つかま~え~た~!」と網をかぶせている。
まったくもって大人とは思えない行いである。

そして網を袋状にするため、端と端を合わせて縫いあわせていく。
が、テキトーナンバーワン・ツーを争うムネちゃん隊員と隊長である。
うまくいくはずがない。

気づいたら全然違うところを縫い合わせてるわ、すぐさまほどけるわ、情け無いにも程があるのだ。

巨大なネットごみ袋が完成し、そこにしっかりフタをした2リットルサイズのペットボトルを放り込んでいく。
どんどん、と。
えんえん、と。

単調でつらい作業だ。
やっさんはフタの締めすぎで手の豆がつぶれていた。

いかだづくりも楽じゃないのだ。

必勝チームのいかだに戻って・・・。
最後の仕上げだ。

フィンをつける。

そしてここからがヒミツの仕掛けだ。

パドルを漕ぐときに踏んばるための足止めである。
これをつけるべき、と教えてくれたのは、シーカヤックで日本一周をした小山ハウスの森田さんだ。

足を固定させないと体が泳いで力が逃げる・・・足を固定するものをつければ、かなり勝率が高まるはず・・・と、ワタクシは事前に聞いていたのだ。

むふふふ。
これだけは誰にも教えられないのだ。
これでもう勝ったも同然なのだ。
10万円はいただきなのだ。

これを「取らぬ狸の皮算用」という。
実際、レースの時にまわりのいかだを見てみたら、ほとんどのいかだにこの足場がついていたのだ。
これを「秘密兵器だ」と思い込み、ムヒヒヒ笑っていた自分が恥ずかしい。

そしてついに2つの手づくりいかだは完成した!
ひとまず町内会の倉庫に保管させてもらい、出番を待つ。

さあ、続いては涙の進水式なのだ!!