銭湯いこにVol.15「2012年は伊勢からスタート!」その3

投稿日: 2012年01月27日(金)20:28


photo/写真師マツバラ(松原豊) txt/ケロリン桶太郎&サルシカ隊長

その3にしてようやく銭湯なのだ(笑)。

改めて人物紹介をしよう。
上の写真、左から、

デブ1号(ケロリン桶太郎)
デブ2号(ボーノー)
デブ3号(スズキックス)
デブ4号(隊長オクダ)
デブ5号(イワワッキー)

以上、デブおやじ5名と写真師1名のサルシカ隊銭湯研究部である。
で、軽くこれまでを振り返ると・・・

午前11時30分に伊勢市駅で集合し、
宿泊するゲストハウス「風見荘」を探索し、
ちとせで伊勢うどんを食し、
日吉屋で天然のたい焼きを食べ、
ぱんじゅうもつまみ食いし、
外宮まで歩いていったものの、お参りするのが面倒になって踵を返して、
ようやく銭湯に向かったらまだ営業時間前で、
時間つぶしだといって一月家でビールを飲み、湯豆腐を食べ、酒を呑み、
そしてようやくやってきたのである。

銭湯企画なのになかなか銭湯に入らないのである。
申し訳ない(笑)。

さて、今回の銭湯は・・・「伊勢湯」。
伊勢神宮外宮から県道22号線を度会橋方面に向かい、NTTを過ぎたあたりを左に入ったところにある。
住所でいうと宮町1丁目。

さて、ここでケロリンが語るのである。


あまりご存知ではないかもしれませんが、何を隠そう伊勢は銭湯どころなのです。
どこで見たのかは憶えてはいませんが、伊勢市は人口あたりの銭湯数が全国から見てもかなり多いのだそうです。

伊勢市の人口は13万人、銭湯の数は8軒、16250人に一人の割合となります。

これが果たして多いのかどうか実際のところピンとは来ませんが、銭湯の廃業が後を絶たない現在でも8軒もの銭湯が存在し多くの伊勢市民は銭湯に入るのを日課にしている。

これは伊勢検定にも取り上げられていない、だけど伊勢らしさをあらわす数字だと私は考えています。
数年後に迫った式年遷宮。
うまく銭湯をからめて外宮周辺をアピールできないものでしょうか?
ケロリン桶太郎、いつでもお力添えいたす所存でございます。

さて今回お邪魔した伊勢湯さんは、外宮からいちばん近い銭湯で、駐車場も10台確保されとっても利用しやすいのです。
また伊勢の銭湯は夜遅くまで営業しているところが多いのですが、伊勢湯さんも午後11時まで営業されています。

ほほーう、確かに8軒は多いなあ。
津でも3軒ぐらいだし、亀山みたいに0軒になってしまったところもあるぐらいだから、いかに伊勢市民が銭湯を愛し、守っているかがわかる。

さて、暖簾をくぐって中に入ろう。
入ってすぐのところに番台があり、「いらっしゃい~」の声。
お母さんが人懐っこい笑顔で迎えてくれる。

隊長「あの~、すいません、今日は取材の件で・・・」
おばちゃん「はいはい聞いてますよ~、ゆっくり温まってって~」

脱衣所はこれといって目立つものがあるわけではない。
しかしすべてのものが磨き上げられている。
毎日気持ちをこめて掃除されているのがわかる。

天上に球体みたいなのが吊るされていた。
脱衣所にいくつも。
ん、なんだなんだ、とみんなで騒いでいたら、

「ああ、それはねぇ、扇風機」とおばちゃん。
「冬の間は使わないから羽根を外してあるの、ホコリがつくから」

なるほど~。
しかし羽根のない扇風機は、虫のそれと同じで若干気持ち悪いぞ(笑)。

さあ、それではいよいよひとっ風呂入ろうではないか。

湯船はそんなに大きくない。
が、カランは三方にあって余裕をもって使うことができる。

で、写真であるが、人数を数えていただきたい。
湯気がモワモワでわかりにくいだろうが、ひとり多いのだ。

実は、一番風呂に入りに来ていたご近所の焼き鳥屋のジョージさんが大股開脚で映っている(笑)。
迷惑をかけないように一番乗りで入ったつもりだったが、すでにジョージさんがゴシゴシと体を洗っていて、

「すいません、ちょっと取材で写真の撮影をしたいのですが」と申し出ると、
「いいよいいよ、遠慮なくどうぞ。でもせっかくだからボクもいっしょに写っちゃっていい?」

と、なぜかゴキゲンに開脚なのである(笑)。

ま、しかし、こうしていきなりこうして地元の人と触れ合えるのも銭湯のいいところである。


(ケロリン)
いろいろありますが伊勢湯さんの魅力を挙げると・・・・

その1・・・お湯が熱い!
伊勢の銭湯はどこもお湯が熱いようですが中でも伊勢湯さんはとくに熱いと一緒になった焼き鳥屋のジョージも言っておりました。


その2・・・男湯と女湯の仕切り壁に謎の穴がある!
というのはウソ(笑)。
実は男湯と女湯で石鹸を渡しあうための穴が開いているんです。
もちろん男湯から女湯は見えないように斜めにあいているのですが、女湯から男湯は見えてしまうのです。
私も娘と入りにくると渡す必要のないものを渡したり、穴からお湯をかけたりと、なかなか楽しい穴なんです。


その3・・・B級瓶ドリンクがある!
伊勢市内曽祢にある五十鈴鉱泉のビタプラミーを売ってます。
名前だけ聞くとビタミンCを売りにする栄養ドリンクのようですが、平たく言えばみかん水といったところでしょうか?
湯上りにはあっさりさっぱりしたビタプラミーをゴクリと飲み干しましょう!

~余談ですが~
インターネット全盛の世の中、ビタプラミーをgoogleで検索したところヒットしたのはたったの8件でした。
この結果からわかるようにビタプラミーはものすごく貴重なのかもしれません。
ちなみに内容量は200mlと控えめです。
このようにB級瓶ドリンクにめぐり合えるのも銭湯巡りの魅力の一つなのです。

 

ようやく銭湯に入ったからなのかビタプラミーを飲んだからなのか、「あー愉快愉快」と笑うケロリン桶太郎。
頭に乗せたタオルがこんなに似合う男もめずらしい。
たぶん彼はこのためにあえて頭頂部の髪の毛を消滅させたに違いない(笑)。

銭湯で手足を伸ばして湯に浸る。
そして仲間と語り合って笑う。

火照った体を脱衣場で冷ましながら、ビタプラミーでもりあがる。
笑う。

なぜ銭湯にはこんなに笑いがあるのか。
たぶん銭湯には日本人の幸せがあるのだ。

だから心の底から「愉快」になるのだ(笑)。


(ケロリン)
お父さんに釜場を案内してもらった。

ここはエコ銭湯である。
廃材で沸かしているだけでも十分にエコなのですが、伊勢湯さんでは薪はもちろん廃油でお風呂を沸かしているそうです。
ゴミとして出された廃油を引き取って沸かしているそうで、伊勢ではもう一軒あるそうです。
一般的なボイラーではA重油で沸かすため、昨今の化石燃料の高騰が経営を圧迫していますが、その点でも助かっているそうです。
これもご主人の先見の明なのでしょう。


しかし、なんと言っても、この銭湯の魅力は、おばちゃんとおいちゃんの人柄でしょう。
これがヤッパいっちゃんの魅力!
このたびは大勢でおしかけたにもかかわらず親切丁寧にご対応くださり、
本当にありがとうございました!

伊勢湯
住所:伊勢市宮町1丁目18-6
電話:0596-28-7389
営業時間:15:30~23:00
休み:水曜日

さて、1軒目の銭湯は終わった。
が、このあと、大股開脚のジョージさんの店へ乱入し、また別の銭湯へ突撃するのだ。
というわけで、次回へと続く!

★こちらもチェック!!ケロリンの「いこに!三重県の銭湯!」