第27回「隊長、そこにあるから観音山に登るのだ!」(関宿編②)

投稿日: 2012年02月29日(水)09:02

提供:ゲンキ3ネット

これまでになかった関宿の旅をレポートしよう!
そんな思いつきからスタートしたのが、関宿で呑んで泊まる旅。
前回は関ロッジのブルートレインの宿を紹介し、今回はその関ロッジから続くのであるが、これが思わぬ方向に進んでいくのである。
関宿レポートでまさかの山登り!?
いったいワレワレはどこへ向かおうとしているのであろうか(笑)。


ブルートレインの取材が終わったあと、関ロッジの支配人の本間さん(写真トップの左側)に本館の客室や施設を案内してもらった。
改めて書くが、関ロッジは国民宿舎である。
高校生のころ、友だちとはじめて旅をして泊まったのが国民宿舎であった。
安い割に施設が良いという印象がある。

やはり国民宿舎というからには国の所有管理の宿なのであろうか・・・?
その疑問を本間さんにぶつけてみたところ、思いもしない答えが返ってきた。

「いえいえ、国は関係ないんです。国民宿舎には地方自治体が運営する公営のものと民営のものがありますが、ここは公営で、つまり亀山市の管理の宿なんですよ」

ほほーう。
国民宿舎に公営と民営があるなんて知らなんだ。
そこでちょこっとウィキで調べてみたところ、

「国民宿舎(こくみんしゅくしゃ)とは、自然公園や国民保養温泉地等の自然環境に優れた休養地に建てられた宿泊施設・休憩施設である。日本国民の健全なレクリエーションと健康の増進を図り、国民の誰もが低廉でしかも快適に利用出来る事を目的として昭和31年(1956年)に制度化された。」

「国民宿舎には、地方公共団体が設置・運営する公営のものと、財団法人国立公園協会が国民宿舎として適当な一般旅館や宿坊・山小屋等を指定する民営のものがある。」

とある。
なるほどなるほど~、なのだ。

写真左上/ロビー。大きな窓から山と池が一望できる。
写真左上/客室(洋室)
写真右/客室(和室)。すぐさまお茶を入れるフリをする隊長。

ここでも『村の記憶』の写真師マツバラは萌えまくっていた(笑)。

「昭和や~、昭和がある~、この廊下、ドアノブ、萌える~萌える~萌える~!!」

相変わらずうるさいカメラマンなのである。
静かに写真が撮れないのである。
常に雄叫びをあげながらシャッターをバシャバシャ切るのである。
遠くにいても、いい被写体を見つけたときはすぐにわかる。「おおおおおお、ええぞええぞぉ!」みたいな声がすぐ聞こえてくる(笑)。
ま、さほどにええ感じの宿であった。

部屋を見回ったあと、本間支配人が、
「よかったら屋上に出てみますか。関宿が一望できますよ」
と誘ってくれたので、いくいくワンワンとついて行った。

これが屋上からみた関宿の風景。

関宿の俯瞰からはじまる旅。
いいではないか、と思った。

ここからさらに左のほうを見ると、ひと山こえて、シャープの亀山工場がどどんと見える。
そしてさらにさらに左へ首をまわすと、ちょうど関ロッジのうしろにある観音山が目に入る。

こんもりと見事におわん型のいいお山である(笑)。
本間支配人の話によると、ここには33体の石仏があるという。

「あまり知られていませんけどね、なかなかのスポットですよ。
よかったらどうです。10分もあれば登れると思いますので」

「あまり知られていない」・・・ちょっと心が動いた。
「なかなかのスポット」・・・かなり心が動いた。
「10分もあれば・・・」・・・よし行こう、と思った(笑)。

というわけで、「関宿で呑んで泊まる旅」は、急きょ「関宿で呑んで泊まって山に登る旅」に変更なのだ(笑)。
もうワレワレに予定もへったくれもないのだ。
思いつくまま本能のまま、なのだ。

こちらが観音山の登山口(のひとつだと思う)。
ブルートレインの宿のすぐ脇である。

この観音山の標高は220メートル!
実は、この山を含めて森林公園となっており、四季を通じて花・樹木などの自然が楽しむことができる。
名前の由来は33体の観音石仏から。
遊歩道の入口付近に咲く約500株のアジサイは壮観で、フィールドアスレチック・テニスコートなどもあるんだそうだ。

斜面には大きな岩、不思議な形をした奇岩が多くあって不思議な雰囲気を醸し出している。
そしてその岩を削って石像を掘られているのだ。

この石仏は、江戸時代「丹波の佐吉」と呼ばれた村上佐吉の作。
関宿保存会のみなさんによる見学会なども行われているようなので、興味のある方はぜひ参加されるべし。

山頂まで本当に10分もあれば行けてしまうので、カメラを持ってふらりと散策・・・というのもいいかも。
関宿を上から眺めるというのなかなかのものである。

さて。
いつのまにか雪はやんだ。
日暮れまでにはまだまだ時間はある。
次回、ひな祭りイベントで盛り上がる関宿をいよいよ(ようやく)歩くのだ(笑)。