「自分たちが作った農産物を地元で直接販売したい」そんな生産者の声から、平成13年に産地直売所『美里フラワービレッジ』が誕生しました。
国道163号線とグリーンロードの交差点から300メートルと交通アクセスも良く、週末には町外から買い物に訪れる人々の姿も見られます。
店内に並ぶのは生産者の皆さんが収穫したばかりの新鮮な野菜です。
露地栽培の野菜には旬の旨味と栄養がギュッと詰まっています。
春には朝掘りのたけのこや山菜、秋には自家製のキウイや栗など、里山ならではの商品が登場するのも魅力の一つです。
野花のような素朴な表情の季節の切り花や鉢植えの品揃えも豊富です。
特産品を使った加工品の販売にも力を入れており、地元の加工センターで製造する『水煮たけのこ』や『梅ジャム』、美里在来種の大豆から作る『美里味噌』などがあります。
お母さんたちが手間暇かけて炊く『味ご飯』は、早い時間に売り切れが出ることもある人気商品です。
美里フラワービレッジには二つの大きな理念があります。
一つは消費者に安くて良い農産物を提供して喜んでもらうこと。
もう一つは地域の農業とその生産者を応援する拠点となることです。
直売所の存在が生産意欲を高めるとともに後継者の育成を促進し、地域の農業が守られていきます。そして生産者と消費者の交流を図るために3月と12月に感謝祭を開催。地元の野菜を使った料理のふるまいなどが行われ、多くの参加者でにぎわいます。
また、子どもたちに安心安全な地元の野菜を食べてもらおうと、平成17年からは町内の幼稚園、小中学校の給食に食材の提供を始めています。年に一度行われる『給食交流会』で子どもたちから感謝の手紙が送られるなど、顔の見えるつながりが生産者たちの励みになっています。
このような地域に根差した活動が評価され、平成20年には『豊かなむらづくり全国表彰事業』で農林水産大臣賞を受賞しました。
オープン当初は週末の2日間だった営業も現在では週5日間となりました。
買い物を楽しみにしている常連客も増えて、美里フラワービレッジは美里町になくてはならないスポットになっています。