美里プロジェクト

名前が『町』に変わっても、ここには『村』があります。 顔の見える人と人のつながり 守り継がれてきた文化と風習 四季を映し出す里山の自然 歴史あるものと新しきものとの出会い

美里のまつり(かんこ踊り)

かんこ踊りとは太鼓を吊り下げて打ちながら踊る民族芸能です。
三重県の各地で行なわれている祭りで、地域ごとにその衣装や楽曲は異なりますが、大きな飾りを身に付けた踊り手が、笛や太鼓に合わせて跳ね回わる勇壮な踊りです。
美里町では3つの地区でかんこ踊りが行われ、それぞれ市無形民俗文化財に指定されています。

美里町でかんこ踊りが行われるのは8月のお盆の頃です。
北長野、桂畑、南長野の3地区で行われますが、開催日、衣装、踊りの内容はその地区ごとに異なっています。
美里町のかんこ踊りは江戸時代から続く歴史のある祭りですが、数十年前までは長男でなければ参加できない地区もありました。中でもかんこを踊る者は花役と呼ばれ、まさに花形だったようです。
近年ではその制度もなくなり、女性や小学生も楽奏者として参加するようになりました。



夏休みになると子どもたちの太鼓の練習が始まり、祭りが近づいてくると踊り手が背負う「シデ」作りなどの準備にとりかかり、大人たちの練習も始まります。準備や練習などは大変ですが、技術や踊りの指導など祭りを通して世代を超えた交流が行われ、それが地域の絆を深めることにつながっています。
小学生の子どもたちが、ほほを紅潮させて誇らしげに大きな太鼓を叩き、若者が威勢よく跳ね回り、長老たちが笛やほら貝を吹いて踊りを誘います。踊りの合間には祭りの参加者や見学者に冷たいものがふるまわれ、ともに祭りのひと時を過ごします。
見る人の心をも魅了するふるさとの祭りには、毎年たくさんの見学者や撮影者が訪れています。



北長野祇園踊り(長野神社かんこ踊り)

長野神社に奉納されるかんこ踊りで、祇園祭りを起源とすることから祇園踊りとも呼ばれています。
8月15日に昼の部は長野神社の境内で、夜の部は北長野遊園地で開催されます。
昼と夜それぞれ趣が異なるのも見どころです。



南長野かんこ踊り

江戸時代から戦前まで続いていた歴史あるかんこ踊りが昭和53年に有志によって復活されました。
現在は保存会の主催で行われています。
8月中旬の土曜か日曜に南長野生活改善センターで開催されます。



桂畑地蔵踊り(桂畑かんこ踊り)

洞雲寺の子安地蔵に奉納され、毎年8月24日の地蔵盆の日に行われることから地蔵踊りとも呼ばれています。
夜が更けるにつれ踊りが激しくなり、女性の着物姿の若者たちも踊りの輪に加わって観客も大いに盛り上がります。

【問合わせ先】
津市美里町総合支所地域振興課
059-279‐8112

津市美里町ふるさと資料館
059-279-3501