2008年4月19日(土)
今年1月のサルシカ会議で、「三重県の川をカヌーですべてくだってやろうぜ」ということになった。
川には、その土地のすべてが流れ込む。歴史、文化、そして生活廃水、汚水、道徳心までも・・・。
我々の故郷の自然の素晴らしさ、そして現実を水面からしっかり見あげてみようじゃないかというのが、この企画の意図である。
川は人間や動物の生活を潤す大切な存在である。
その川の一部になって、人々の暮らしを見あげてみたら、何か新しい発見があるんじゃないか、というのもテーマである。
サルシカ隊の面々は三重県の県庁所在地である「津市」の出身者が多いということもあり、第1回目は、津市の中央を流れる「岩田川」をくだることとなった。
岩田川は延長11.7キロの2級河川である。
市民の浄化活動により、以前よりはずいぶんキレイになったという話であるが、まあカヌーをする川ではない。
三重県でも上位を争う汚染川である。そもそもカヌーでくだった人がいるのかどうかも分からない。
しかし、やると決まった以上はやるのだ。
いやいや、やるしかないのだ。
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岩田川周辺のマップ。ラインはくだった経路。ポイントはクリックすると詳細が表示されます。
「岩田川だけは勘弁してください!」
実は何人もの隊員が岩田川くだりから逃亡していた。
やはり無理か・・・と思っていたところ、三重テレビがレポーターつきで同行してもよい、ということになったのである。
うほほほ、飛んで火にいる夏の虫とは、まさにこのことである。
さて、犠牲者を紹介しよう。
林家染弥師匠(!)。
恐れ多くも三重県四日市市出身の落語家である。
カヌーを一度もやったことがないというのに、いきなり岩田川である。
隊員の何名かは思わず手を合わせたのである。
決行日当日、午前8時30分。
津市片田のミニストップに続々と怪しい面々が集まってくる。
参加隊員を紹介しよう。
加納隊員(写真撮影)
ちゅーそん隊員(撮影助手&ドライバー)
とーる隊員(カヌー搬送ドライバー)
のだっち隊員(サポート隊リーダー)
きよちゃん隊員(サポート隊員)
たかし隊員(サポート隊員)
奥田隊長(パドラー)である。
もうひとりのパドラーに落語家・林家染弥さん。
そして、三重テレビの撮影クルー3名の計11名が、岩田川に挑むのである!
今回の撮影は、隊長がコメンテーターをつとめる「とってもワクドキ!」水曜日のコーナー「エコみえ!倶楽部」のロケである。
確かにエコを考える川くだりではあるが、もはやこれは罰ゲームみたいな展開になっているのだ(笑)。
出発地点に移動する。
(上地図の一番左のポイント)
西から東へ風。
秒速5m。
追い風ではあるものの、突然強風がやってくるので、あまり嬉しくない風。
サルシカ隊の動きは機敏である。
「ハイサ!」
「エイヤサ!」
とかけ声も勇ましく、準備に入る・・・。
ウソである(涙)。
本当は「あああ、重いなぁ」「腹減ったなぁ」などと文句ばかり言っているのである。
左はちゅーそん隊員。
右はとーる隊員。
隊長は、ヘドロ対策でウェーダーを着用。
沈したとき、中に水が入ると危ないのでベルトでしっかり防水対策をした。
津市の中心地から5キロほど離れたこのあたりは、田園風景が広がっている。
のどかな鳥の声が聞こえたりする。
これから戦いがはじまるとはとても思えない。
のだっちサポート部長とたかし隊員が、カヌーを下ろす場所の確認をしている。
のだっち「あそこはどうや、あそこは」
たかし「ええんちゃいますか」
のだっち「あっちがええかなぁ」
たかし「ええんちゃいますか」
のだっち「お前、ちゃんと考えとんのか!」
みたいな会話をしている。
今度は番組の打ち合わせ。
すでに時刻は9時30分を回っている。
岩田川は潮の満ち引きの影響をモロに受ける川である。
干潮に合わせてくだらないと、流れが海から山へと逆になるのだ。
本日の干潮時間は10時25分。
隊長は焦ってます。
打ち合わせをする隊長と番組ディレクターのTさん。
マイクをつけてもらっている隊長。
「おーい、はじまるぞぉ」の声で慌てて戻ってくる、のだっち。
川でカメを見つけて夢中で追いかけていた。
永遠の少年なのである。
でも彼が本当に好きなのはクワガタ。毎晩クワガタといっしょに寝ているのだ。
「よーし、カヌーを川に運ぼう!」
「わっせ、わっせ」
「おい、どっちが前だ?」
「こっちやろ」
「いや、こっちやで」
ふざけているのかマジメなのかわかりません。
隊長「(川下にいます)おーい、本当にそこからカヌー降ろせるんかぁ?」
一同「・・・・・・・・」
のだっち「こっから草の上滑らせるでさ、隊長受け止めてくれる?」
隊長「受け止められるか! 死ぬわ!」
のだっち「根性なしやなぁ・・・」
隊長「ナ、ナニ!? じゃあお前がやってみろ!」
段取り悪く、意見あわず、子供のようにすぐモメるのが我われサルシカ隊の大きな特徴である。
「しゃーないのう・・・」
ブツブツ文句を言いながらカヌーを下ろす場所を変える隊員たち。
「お、こんなエエとこあるやんけ」
「おおお、ここなら楽勝楽勝!」
どこまでも能天気な隊員たち。
「あ、マエウシロ逆やった・・・」と慌ててる隊員たち。
「ナニをやっておるのだ・・・」と隊長
そして撮影がはじまった。
レポーターの林家染弥さん登場!
すでに濡れても汚れてもいい格好です。
「このあたりでサルシカ隊のみなさんがカヌーの準備をしてると聞いたんですが・・・あ、いました!」
みたいな感じで話しているのであろう。
呼ばれた隊長は、格好をつけて坂を駆け上がるが、草に足を滑らせて見事に転ぶ。
その上、インタビューの間も「ハアハア」と肩で息。
どこが野遊びの達人なのでしょうか。
ただの運動不足のオヤジである。
情けないのだ。
染弥さんにカヌーのレクチャー。
カナディアン・カヌーは一人で乗るのは難しいですが、二人だと簡単。
5分程度のレクチャーですぐ載れます!
さあ、いよいよ川くだり開始!
>>>>その2につづくのだ。